子持ち鮎のなれ寿司
この仕事をしていると良く「どこで商品をみつけているんですか?」と聞かれます。
「セコムの食」のバイヤーはわたしだけで、各カタログでは新商品を20アイテム前後、多いときには30アイテムくらい掲載しているので、不思議だと思われる方も多いようです。
わたしに限らず、専門職の人は特にそうだと思うのですが、自分の仕事に関連するものを目にするとついつい見入ってしまったりしてしまいますよね。
で、わたしの場合、食品すべてということになりますので、ありとあらゆる場面において知り得た食べ物が対象ということになります。
3度の食事はもちろんのこと、街を歩いているときも、テレビを見ているときも、友達と何気ない会話をしているときも常にアンテナを張っている状態です。
そして、この子持ち鮎のなれ寿司は、食通の友人諸氏と旅行に出たときに出会ったものでした。
そのとき宿泊した比良山荘という宿は、山の幸をおいしく食べさせてくれるところ。大雪のなか、賑やかに日本酒を飲み口福を満喫していたところに、出てきた小さな皿。
女将さんから「鮎のなれ寿司です」と説明を受けた瞬間、鮒寿司と同じくらいの個性が頭をよぎり、 急いで、おちょこに日本酒を注ぎ足して、準備万端。

初めて食べる鮎のなれ寿司に味覚は興味津々で、ゆっくりと口に運んだところ、、、、。
『え? これ、想像とちがう。何てやわらかい味なの!』
品の良い鮎が、乳酸発酵によって生まれた酸味に包まれ身はクッと締まり、卵には独特のほのかな甘みが残っている。
ぜーんぜん違う。 鮒寿司とは明らかに違う。鮒寿司ほど食べる人を選ばないし、身もおいしければ一緒に漬け込んだ白飯もおいしい。
これはイケる!
商品もイケるけど、酒もイケる。まずい!飲みすぎてしまうー、しまうーっ。
しまった。 (>_<)
だけど、いくら二日酔いだって、仕事のことは決して忘れることはない。
東京に戻ってからほどなく、比良山荘のご主人の伊藤さんに連絡を入れて、カタログへの掲載を打診。

これまで外に向けて販売した経験がないということで、あれこれ考えるところもあったそうなのですが、
「今、漬け込んでいる量で、まかなえるのであれば」 ということで、交渉成立。
取材で再度お邪魔したときには、このなれ寿司をさらに おいしく食べる”裏ワザ”も伝授してもらいました。
せっかくなので、ここで披露させていただきます。
その1.
なれ寿司の頭を湯飲み茶碗に入れて、お湯を注いで少しおくと頭の部分がとろりとしてきて、なれ寿司のお吸い物になります。
ちなみに比良山荘で出すときには、お湯ではなく昆布のだしを使っているのだそうで、そうすればさらにおいしくなることは間違いない。
わたしも現地でいただきましたが、ゼラチン質が浮いてきてびっくりするくらい、おいしかったですよ。
その2.
鮎の下に敷いてある白ご飯は、そのまま食べてもおいしいのですが、鮎のなれ寿司の尻尾の部分を細かく包丁で刻み、それと合わせると飯にさらに旨みが加わります。
比良山荘では、そこに柑橘を搾って醤油を少したらしていてこちらは左党垂涎の一品でございました。
日本酒好きの方、これを食べずしてどうします?!酒好きの方への、贈り物にもバッチリですよ。

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・子持ち鮎のなれ寿司 1本
・子持ち鮎のなれ寿司 2本
投稿者 news : 2007年03月01日 16:25 | 2006年セコムの食取材日記
