こりゃぁすごいごまらぁ油

「セコムの食」で以前からご紹介しているごま油は香り豊かなスグレモノ。

●一番搾りごま油

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もちろん、そのごま油もいい商品なのですが、わたしが個人的にあまりにも気に入ってしまい、ほぼ独断でご紹介することを決めたのが、こちら。

●こりゃぁすごいごまらぁ油

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もうね、この商品、瓶の蓋を開けて香りを嗅いだだけでご飯が食べられちゃうようなシロモノなんですよ。

それに香辛料の使い方が絶妙で、辛さだけで押しまくるごまラー油とは大違い。

どうしてこんなにすばらしいごまラー油ができるのかをこの目で確かめるべく、わたしは今年の夏、現地に取材に向かいました。

京都の住宅街の一角に店を構える山田さんの工場は、1階が倉庫、2階が作業場になっていて、1歩足を踏み入れると、ごまをすり潰すときに発せられる香ばしい香りでいっぱい。

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作業場の真ん中にある業務用のコンロを使って作っていくということで、コンロの前には唐辛子や八角、チンピなどがずらりと並べられている。

「へぇーっ、長ネギや生姜は、生を使うんですかぁ?」

『そうなんですよ。香りの立ち方がゼンゼンちがいますからねぇ』

と、この日案内をしてくれた菊岡さんが、ニコニコしながら 説明してくれた。

『ほな、始めますよ』ということで、ごまラー油を作ってもらうことになったのですが、その作り方というのがですね、全部手作業なんです。

まず、一番搾りのごま油を大きな寸胴にかけて、ゆっくりと加熱していきます。

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そして人肌くらいの温度のときに、テーブルに準備された香辛料を投入していくんですが、もちろんこれには順番がある。

まず、刻んだ長ネギをいれた後に生姜をいれて、八角やら山椒などを投入していくのですが、そのたびにいい香りがコンロの周辺にふわぁっと広がって、 もう寸胴の横に立っているだけで、食欲がそそられまくり。

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思わず「白ご飯、持ってきてくれませんかね?」と口走ってしまったほどの香りが、目の前の寸胴から広がっていって今思い出しても、お腹がグーッとなっちゃいそうだわ。

山田さんいわく、このごまラー油の美味しさの最大の秘密は唐辛子にあるそうなんです。

『もし、この唐辛子と出会わなかったら、多分うちのラー油はできなかったやろなぁ。』

『辛さがね、他のと違うんよね。なんかこう、ピリーッとするんやけど、それだけやなしに、旨みちゅうんかな、なんや複雑な味がするんやね』

そう聞かされて、わたしが舐めてみないわけがない。

左手を袋にのばし、真っ赤な唐辛子の粉を中指に少しだけつけて口に含むと、山田さんの説明どおりの辛みと旨みが舌の上にグワンと広がっていく。

それにごま油を熱するところから、完成までの工程はまるで自宅でごまラー油をつくるときと同じ、完全に手作り。機械のはいる余地なし。

旨いわけや、このごまラー油。だって材料が違うし、なによりも作っている人の気合いが 断然違うんだもんねぇ。

そして、作業を見終わったわたしの率直な感想が
「こりゃ、すごいわ」。

ということで、「セコムの食」でわたしが名づけた商品名は
『こりゃぁすごいごまらぁ油』なんであります。

なんて単純なわたし! なんて素晴らしいラー油!

3本入りで量が多いと思われるかもしれませんが、使い始めたら、その香味に惚れて、あっという間に使い終わっちゃうこと、まちがいなし。

このごまラー油を知らずして「辛いもの好き」を名乗っちゃいけないと思うわぁ~。

とーってもおすすめ! でございます。

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こりゃあすごいごまらぁ油

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その2>

「これなら、きっと満足してくれるだろう!」と思うほど、美味しいメンチカツと出会ったわたしは、早速生産者にアポイントをとって、現地の場所をチェック。

すると、、、、。

ぎゃ! すっごい山の中! しかも、空港から遠い!
しかし、生産者に空港から現地までの所要時間を聞いたら約3時間半とのこと。

ま、それも、いつものことだと思い直し、飛行機とレンタカーを駆使して、現地入り。
そこは、大分と熊本の県境にある、山間の小さな工房で、案内をしてくれたのは、製造責任者の工藤さんでした。

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このメンチカツの最大の魅力は、見事にゴロゴロとした
粗挽き肉と、それを引き立てるようなスパイシーな風味。

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一体どれくらいの粗挽き具合かというのに、興味深々でミンチの機械に近づくと、ほーっ、こりゃミンチというよりは角切りに近いんじゃないの?というくらいの大きさの肉が次々とでてきている。

「こんなに粗挽きするところ、見たことないですよ」と、わたし。

『契約農家の豚を使っとりますから、安心ですけん。
餌にはオレガノとかジンジャーとかの、ハーブをですね、混ぜて食べさせよります』

「へぇ! でも、ハーブを食べさせると、何がいいんですか?」

『学者じゃないから、ようわからんけど、製造の立場からいえば、他と比べて臭みがないし、肉が柔らかいように思いますねぇ』

なるほど。
では、その自慢の豚がいる養豚場を取材させてもらうことにいたしましょう。


工房所有の軽トラで、さらに山のなかを目指すこと約10分。
養豚場のなかには、ちょうど昨日生まれたばかりだという 真っ白な仔豚ちゃんたちが、おかあさん豚と一緒にグースカと寝ているところでした。 かーわいい!

その奥の豚舎には、肥育日数によって分けられた豚が並んでいて餌を食べたり、水を飲んだり、この大分の自然に囲まれてのほほんと過ごしているように見えました。


このメンチカツは、粗挽きにした肉に小麦をまぶして卵をつけ、パン粉で包んでいくのですが、この作業は全て手作業で行っているんです。

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挽肉を丸めるときも、丁寧に”パンパンッ”と空気を抜いて形を整えて、作業をされている方がみんなとっても丁寧なので、「みなさん丁寧ですねぇ」と感想を漏らすと・・・

『いや、実は従業員は、ほとんどが親戚やけん』なんだそう。
 
ほんとに、おかあさんが家庭でつくるのと同じように、作っている様子をみていると、美味しい理由がよーくわかりました。

そしてわたくし、取材が終わって、生産者にある提案をしました。

「今のメンチカツも美味しいんですけど、さらに原材料をよくして安心で美味しいものを作ってくださいませんか?」


かくして、美味しいメンチカツは、さらに安心&美味しさを極め『超粗挽きメンチカツ』として、2006年秋号で華々しいデビューを果たしたのでありました。

そして、おかげさまでたくさんのご注文を、いただいていて工房はフル稼動で頑張ってくれているようです。

そして、わたしはこの週末、この超粗挽きメンチカツの生産者のもとを再訪し、新たなる商品をご紹介するために取材と打ち合わせをしてくる予定です。

また美味しい商品をご紹介できるよう、頑張ってきますので
乞うご期待! であります。

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ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 12個
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 18個

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その1>

突然ですが、メンチカツって好きですか?

とんかつよりも庶民的で、揚げたてを手割りするとなかからジューシーな肉汁が出てきて、あ~美味しそう~。
火傷しそうになるのがわかっていても、パクッて思い切り頬張りたくなる、あの魅力的なメンチカツ。

でも、庶民的で魅力的な美味しさだからこそ、そんじょそこらの美味しさであれば、皆さんの心は動かせないとそれこそ気合いを入れて、メンチカツを探していたある日のこと。

とある場所の、とある一角に、じゅ~じゅ~と音をあげながらホックリと丸いメンチカツを発見。

見かけは、特に面白い感じはないものの、あまりにも美味しそうな音がするので、これはチェックせずにはいられない。

「おじさん、これ一つちょうだい。そのまま食べるからきれいに包まなくてもいいよ」

茶色い紙を軽く巻いて、おじさんから手渡されたメンチカツを持って、
近くのベンチに座り、荷物を横に置いて、さてどんな味かと早速ひとくち食べたところで、驚いた!

う、うまい! なんなんだ、このジューシー&スパイシーは!
衣の厚さも程よく、手で持っても崩れず、かといって硬すぎず。

わたし、すぐさま走る、走る。
そして、おじさんのところに戻って、聞く!!

「おじさん、これって化学調味料入ってる?」
『いーや、入れとらんよ。無添加よ』

「ホントに? じゃぁ、まだ揚げてないメンチも売って」
『え?ホントは売ってないんだけどなぁ。欲しいならいいけど』
「売って、売って。ついでに美味しい揚げ方も教えて」

こうしてわたしは、冷凍のままのメンチカツを会社に持ち帰り試食会のときに、おじさんから教えてもらった内容を上司のヨシダさん(揚げ物特訓中)に伝えて、おろしたての油で揚げてもらい、ここでまた試食。

う~ん、プロのおじさんが揚げるんじゃなくて、ヨシダさんでもこれだけ美味しく揚げれるんなら、なぁんの問題もない。

話は逸れますが、わたしはいつもいろんな実験をしています。

「これはうまい!」と思った商品は、毎日少しずつ食べてみて味の変化をチェックしてみたり、量が多いものなら冷凍にも耐えられる商品かどうか、1度冷凍してみて、それでも風味が落ちないか、とか。

納得がいったものだけを紹介するってことは、年中食べてるばかりいるってことなんですね。(^^;

そういう意味でも、このメンチカツは合格点!
早速、生産者であり、あの日にメンチカツを揚げていたおじさんのところに電話をして、アポイント。

するとおじさん、「あ~、冷凍のままで欲しいっていうお客さんいたねぇ。あのときのねぇ!」と、覚えておいてくれた。
普通は、冷凍では売らないんだそうですが、あまりに勢いよくお願いされて、断れなかったのだとか。 

そして、メンチカツを作っている日に合わせて現地へGO!


それ~っ! いってきまーす!


・・・・つづく

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つち鯨のベーコン<その2>

今年、千葉の和田港に水揚げを許可されているツチクジラの最後の一頭が捕獲されたという電話を受けたのは、夜8時をまわったところ。

それから慌てて準備をして、現地に着いたのは深夜3時すぎ、それから約2時間半かけて、クジラの解体を取材しました。

電動式のチェーンで引き上げられたクジラは、老若入り混じった職人たちが手にした、ナギナタのような切れ味が鋭いなんてもんじゃない刃で、シャーーッ、シャーーッと鮮やかに切っていく。

周囲には、陸の動物と魚の臭いをあわせたような、生臭く荒々しい臭気が広がり、海水と入り混じった血が、体内から吐き出される。

馬の解体も取材した経験があるわたしにとっては、そう驚くことはない光景なのだけど、わたしの隣には両親に連れられてクジラの解体を見に来ている、子供たちがたくさんいる。

彼らは、この現場をどう感じているんだろう?と思って子供たちを見てみると、これがとっても真剣に目をそむけることなくしっかりと見入っている。


「夏休みの自由研究」の課題にするんだ、という声も聞かれ「かわいそう」でもなく「汚い」でもなく、みんなまっすぐな目でクジラの命の行方を見守っている。


クジラの解体が始まる前に、この海産会社の社長さんを取材させてもらったとき、こんな話をしてくれました。


『動物の解体の現場はグロテスクだから、多くの場合みんな隠そうとする。でも、魚が蒲鉾板に乗って泳いでいると思っているような子供がいる世の中は、絶対におかしい』

『ウチがクジラの解体を公開しているのは、食べ物は全て他の生物の命をもらったものなんだということを伝えたいからなんだよね』

 
この日の子供たちの顔を見る限り、社長さんの思いは、きちんと伝わっているんだろうと思う。


わたしは、海や畑や加工場など、これまで数え切れないほど取材をしてきましたが、いつも思っているのは、「生産現場」と「食べる側」との距離が遠すぎるということ。


確かにお金を出したら、食べ物は容易に手に入るけど、そこに食べることが出来ることへの感謝を忘れちゃいけないと思うんです。
 

命に対する感謝もそうだし、作ってくれる人への感謝だってそう。
お母さんや奥さんが作ってくれたご飯を「口に合わないから」って平気で捨てるなんてこと、フツーはしないですよね?

わたしが出会ってきた生産者や職人たちは、ホントに生真面目に食べ物と向かい合っています。

彼らが作った商品にも、お母さんが作ってくれるご飯と同じような思いをもっていただけたら、とっても嬉しいなぁ~。(*^.^*)

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この、今年最後のクジラの解体が終わったのは、もう夜がすっかり明けていて、睡眠第一のわたしの身体はもうボロ雑巾のよう。

しかしながら、とっても充実した取材に気持ちは満足。
自宅に帰って、冷やしておいたビールをシュポッと開け、数日前に取材した農家さんからいただいた「最高に甘い桃」を朝食代わりに「一人乾杯」で、長い一日を終えたのでした。
 
おしまい!

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つち鯨のベーコン

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

つち鯨のベーコン<その1>

2006年夏のある週末、外出先での仕事が珍しく早く終わった。
こんなことは年に何回もないもんだから、一週間の疲れを癒すべく、最近発売になったばかりのビールを買い込み、さぁて、飲むか!

冷凍庫に冷やしておいたビールグラスを取り出し、ビールを
空けたとたん、テーブルに置いていた携帯がブルブルブルッと騒ぎ始めた。

ん?誰や? と近づいてみると、ディスプレーには
わたしから「あるお願い」をしていた生産者の名前が。

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さては、来たか!?

「もしもし~。いのくちです」
『今日クジラが揚がりましたよ!』
「え! 何頭ですか?」
『1頭です。でもこれで今年最後です』
「さ、最後ですか! うぅぅ、解体は何時くらいになりますか?」
『水揚げの時間からして、夜の3時くらいからですねぇ』

「セコムの食」のカタログで掲載している『つち鯨のベーコン』は
千葉の沖合いで水揚げされるつち鯨を原料にしていて、予てより生産者の方に、水揚げがあったときには連絡がほしいとお願いしていたんです。でも、よりによって今夜とは、、。

珍しく早く仕事が終わって、これまた珍しく飲みにも行かずに
自宅に直帰したウラには、こんな仕掛けが待ち受けていたのね。

「食べ物の神様」は、どうやらわたしを徹底的に鍛えてくださるつもりらしい。休むな、休むな。
行ける取材は、全部行け! 知るべきことは山ほどあるって
ことなんだ。きっと。
 
パソコンのWebで現地までの経路を調べ、生産者に折り返し連絡し
「行きます!電車乗りついだら何とか行けそうです」と伝え、
汚れてもいい取材服に着替えて、いざ現地へ!
 
金曜の夜の、酔っ払いで満員となった電車を乗り継ぎ、途中、生産者と落ち合って、通り雨にぶつかりながらも、なんとか千葉の鴨川・和田港についたのは、深夜3時を回ったところ。 

時計の針は3時をさしている。

さすがにねむい。ねむいが、岸壁について、海をのぞいたら
いきなり、目が覚めた!
漆黒の海のなかには、同じく夜の海の色をした鯨がすでに息絶えた姿を横たえているではないか!

うわぁぁ~っ。でっかぁぁぁい!
死んでるとわかっていても、こんなに間近に見るとドキッとしちゃうなぁ。
こんなに大きな生き物が海を泳いでいるんだぁ!
海って、やっぱりすごいや!

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しかし、こんなに大きな鯨を、一体どうやって解体していくのかと思っていると、100mほど離れた、海沿いの建物に小さな灯りが入り、ひとり、またひとりと、職人さんらしき姿のおじさんが何処からともなく集まってきた。

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それから20分ほど経って作業場全体が煌々と照らされると、こんな夜中にもかかわらず、クジラの解体を見学しにきた、家族連れがざっと50名くらい集まってきて作業場を取り囲んでいる。

クジラの解体って、このあたりの風物詩なのかなぁと思っていたら、突然、ガシッ、ジャリジャリっと電動のチェーンが動き出した。岸壁に浮かんでいたクジラは電動式の巻上げチェーンで引き始められ、ほどなく作業場には濃いグレーの巨体がゆっくりと姿を現した。

そして、電動チェーンの動きが止まると同時に、老若混じった職人たちが、一斉にクジラに近づく。

おぉ! 始まった!


・・・・つづく

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つち鯨のベーコン


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めひかりの天日干し<その2>

九州で初めて食べて、その美味しさに感動しためひかり。

その後、「ダントツに美味しい」めひかりを求め市場調査を行い、探して、探して、探しまくって食べ続けて、食べ歩いて、やっと出会っためひかり。

それは、福島県の常磐沖を気持ちよく泳いでおりました。

生産者によると、めひかりはこれまで商品価値を見出されず、地元のみで消費されるような、雑魚の扱いだったのだそう。

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しかし、美味しい情報というのは、ひとり歩きするもので、口コミで少しずつ広まるようになり、ここ数年のあいだに各地で商品化が始まった魚なのだとか。


取材に向かった日は大シケで、翌日の欠航が早々と決まり早朝の水揚げ現場は残念ながら、次回におあずけとなったのですが、その日の朝には水揚げがあったので、めひかりの加工作業は、しっかり取材することが出来ました。


常総沖のめひかりの特徴は、他と比べて皮がうすく身がほっこりとやわらかいこと。

なかでも4~6月に水揚げされるめひかりは、最も美味しいとされていますから、「セコムの食」にはその間に水揚げされたもののみを出荷していただけるようにお願いしました。


一尾ずつ大きさ、脂ののりなどを入念にチェックしてベテランの職人さんがシャッ、スーッ、シャッ、スーッと丁寧に串に刺していく手さばきが鮮やかで、めひかりを触るときの 手首がとてもしなやかで、愛情こめているのがよくわかる。

それをさらに太陽の下で干して旨みを凝縮させていくのですが、このめひかりに関しては、機械乾燥は一切しないというのが、この生産者のポリシー。

「そうじゃないと、天日干しって胸張って言えないでしょ?」

ごもっとも!

機械干しには機械干しの良いところがあるけれど、天日干しと謳うからには、100%天日干しじゃなきゃ、なんだかウソついているようで、気持ち悪いですもんね。


めひかりは、白身のキスのような繊細な味で上品な脂がたっぷりとのっていて、頭もワタも丸ごと食べて美味しい魚。

容姿はみにくいアヒルの子でも、その味わいは白鳥のように華やかなんであります。

ちなみに、このめひかりは、5尾入りの8パックセット。
梱包を小分けパックにしてくれるよう、生産者にお願いしたのは、めひかりを食べた方が、その美味しさに感動して、ついつい周りの人に配りたくなるんじゃないかと思ったから。

でもそれって、考えすぎ? (^^;


各地のめひかりを食べ続けてやっとたどり着いた逸品!
魚好きな方、必食ですよ!

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めひかりの天日干し

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

めひかりの天日干し<その1>

これはもう、何年も前の九州出張でのこと。
 
取材が無事に終わり、ほっと一息つきながらも、何か美味しいものはないかと探してしまうのは、もはや職業的習慣。

この日も、レンタカーで県道を走りながら、はたまた道の駅でトイレ休憩のときでも、無意識に食べ物がおいてあるところを眺め、息をするのと同じ感覚で食べ物を手にとってしまっていました。

そのなかで、ふと目に留まった、ミョーな魚。
あれ?これって、なんていう魚なんだ?

すぐに裏返して原材料のところをみてみると、めひかり、干物、と書いてある。

なんだか、ちょっとブサイクな魚だけど、でもどういうわけか わたしに話しかけている気がして仕方ない。

「食べて食べて。美味しいよ」
そうなの? じゃぁ、買って帰っちゃおうかな。
 
ということで、そのめひかりは、わたしと一緒に飛行機に乗り、わたしと一緒に出社し、試食会に参加。

そしてこんがり焼かれて、お皿に乗せられ、そこをわたしがパクッと食べたところ、、、、。

う、うまいぃぃ。
この繊細な脂!ほっくりとした身!

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あっという間に一尾食べ終わっちゃう、軽快さ!
 
わたし、コロリと惚れました。
 
が、しかし。 
ここで、上司のヨシダさんが、冷静に反応。

「これ、美味しいけど、みかけが悪いからカタログじゃ売れないんじゃない?」

んー。
そうかもしれん。いや、間違いなく、そうだ。
ブサイクだもん、この魚。

でもね、こんなに美味しい魚がいることを知っておいて、 
紹介しないというのは、わたしのなかの倫理に反する。

みかけが悪くたって、美味しいものは食べればわかる!
美味しいものをみつけておいて、情報を独り占めするなんて わたしには、できないんだなぁ。

だけど、今たべためひかりを、そのままカタログで
紹介するなんてことも、これまたできない。

わたしの使命は、ダントツに旨いめひかりの干物を探すこと!
 
かくして、わたしは北から南まで、めひかりを追い続け、
探し続けて、干物を食べ続けました。


食べ比べてみると、いろいろ違うもんです。
魚自体も、捕れるところによって皮が厚かったり、時期によっても結構違うし、干物になるからには、塩加減だって全部違う。
 
うーん、なかなかダントツなものには出会えない。

出会えないんだけど、もはやわたしのなかでは、最初ブサイクだと思っていためひかりが、クリクリとした目の愛嬌たっぷりの魚にみえてきて、かわいくて仕方なくなってきた。

惚れるってことは、こういうことなのね。

探すぞ、探すぞぉ! 旨いめひかり!
どこにいるの~?


あーっ! いたぁ!


・・・・つづく

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めひかりの天日干し

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果物の熟煮

わたしは、朝ごはんをしっかりと食べないとダメなタイプ。

・・・というよりも、空腹になると、絵に描いたように不機嫌になるので、周りのスタッフのためにも、朝食は欠かせないし、最近は、忙しいのも手伝って、もっぱら洋食が多いんです。

テーブルにお気に入りのランチョンマットを敷いて、お気に入りのお皿に、その日に食べたいパンをのせて食べるのですが、この夏わたしの元気のミナモトとして大活躍してくれているのがこれ!

あのね、ホント美味しいの~!このジャム!(*^.^*)

プリザーブタイプのジャムなのですが、甘みがすっごく抑えてあるので、最初はパンに塗って食べるんだけど、あまりの美味しさに、ついついそのままスプーンで口に運んで、食べちゃってるくらいお気に入り。 ホントに好きなの!

このジャムとの出会いは、わたしがちょうどジャムを探して都内を歩いていたら、ものすごいタイミングでいきなりわたしの視界に『食べて、食べて』と言わんばかりに、飛び込んできたんです。

おぉ。何かのテレパシーやろか!きっと、そうに違いない。

もっちろん、すぐに買って試食してみてみると・・「すっごーい!イメージ通りのジャムだぁ!」もうね、わたくし早速、取材依頼!

新幹線とローカル線を乗り継いで訪れた先は、コンロが4つしかない、小さな小さな加工場でした。

この日、作ってくださったのは、柑橘果物の熟煮だったのですが、その作り方というのが、まさに自宅で作るときと同じ方法なんです。

まず、厚い皮を包丁できれいに剥くでしょ、それから薄皮もきれいに外して、実だけを取り出していくんですが、その手間たるや、すごいものでした。

外の皮は厚いから、包丁がなかなか入らないし、果物の酸ですぐ切れが悪くなる。

薄皮は薄皮で、皆さんご存知の通りひとつ丸ごと丁寧に剥くには結構な時間がかかる。

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それを、たった二人で何十玉と剥くんだもん。手が痛そうだったなぁ。

わたし、おせっかいとは思いながらも「果物を剥く機械を入れたほうがいいんじゃないですか?」と言ってしまいました。

すると、加工場の方が、『剥くだけなら、機械を使えばいいんですけど、この熟煮にはこっちの外皮も少しだけ刻んで入れるもんだから、機械だとわたしたちが望む厚さには切れないんですよ。』とおっしゃる。

それに熟煮に使う果物は、日本各地に点在する、真面目な果物農家が育てた、丸々と新鮮な果物ばかりなので、加工するときにも、農家さんの苦労を無駄にしないよう、できるだけ果物の美味しさが残るように、との思いを込めて作っているんだそうです。

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それに、美味しさの秘密がもうひとつ!(^^♪

この熟煮には、上白糖やグラニュー糖は使わずに、果物から取り出した「果糖」を使用しているんです。

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だから、この熟煮の瓶に詰まっているのは、全て果物の甘さだけなんですね~。

だけど、すみません。

フレッシュな果物のみを使うので、どうしても製造が期間限定になってしまうのと、夏号で予想をはるかに上回るご注文をいただいたので、現在「いちご」が欠品で、さらに甘夏が残り10個くらいしかないんだそうです。

日向夏とブルーベリーは、まだ少しは大丈夫だそうです。

ちなみに秋号では、北海道産の夏いちご(夏号は高知産)のほか、ブルーベリー、夏みかん、杏の4種類をご紹介します。

今、わたしの自宅の冷蔵庫にあるのはブルーベリーでパンにつけたり、ヨーグルトに入れたりして、毎朝楽しんでいるんですが、秋号新アイテムのなかではわたしは杏がおすすめ!

残り少なくて恐縮ですが、ぜひ夏の果物の美味しさを一杯詰め込んだ「夏の熟煮」を味わってくださいね。

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2005年セコムの食取材日記 | コメント (0)

完熟トマトジュース

先週、旭川でとうもろこし取材をしたあと、わたしはずっと前から一度行ってみたかった生産者のもとを訪ねることができました。

というのも、とにかく美味しくって、それもプロの料理人なんかに抜群の人気があって、その美味しさの秘密をどうしても知りたかったからなのです。

このトマトジュースは「セコムの食」が創刊間もない頃から掲載を始めた商品なのですが、このトマトジュースを始めて飲んだときの驚きは、もの凄いものがありました。

ギリギリまで甘くて、トマト特有の青臭みが全くなくて、ある意味生のトマトよりもみずみずしくって、それまでわたしが飲んでいたトマトジュースって何だったんだ?!と、目からウロコだったことを、鮮明に覚えています。

だから、毎年北海道にトマトが実る時期になると、早く取材に行きたい、行きたい、行きたいと思ってはいたものの、今年になるまでずーっとタイミングを逸していたんです。

だから、今回ばかりは何としても辿りつきたいと思い、やっと念願かなったわけなんです。

トマトジュースの加工場で待っていてくれたのは、この工場の立ち上げから携わってきた小野さん。早速、作業場用の白衣と長靴をお借りして決して大きくはない工場に入ると、、、、、。

もうね、レストランで食べるトマトソースのような、やわらか~な香りが、そこらじゅうに立ち込めていて、その奥には真っ赤に熟したトマトが、きれいに水洗いされて山積みになってる。

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うわぁ、これって全部高級品種のモモタロウですよね?めちゃめちゃ美味しそうぅぅ!

もうわたし、我慢できずに「これ、食べてもいいですか?」といつもの如く厚かましいお願いをする。

いいですよ、と小野さんからOKがでるやいなや、一応遠慮してできるだけ小さめのもので、それからできるだけ真っ赤に熟れているものを選んで、パクッと食べてみたら、もうあまりの甘さに取材中だということも忘れ、ものすごいスピードでガツガツ食べちゃった。

このトマトって、野菜というよりは、果物だよ!普通は生食用に不向きなものをジュースにするのに、こんな甘いトマト使っているなんて、贅沢すぎるわ。

すると小野さんが、完熟トマトが山積みされてカゴの前に立ち、『こうやってヘタのところを取るのも、ウチの特長なんだよ』と教えてくれた。

トマトジュースが嫌いって言う人の話を聞いてみると、多くはへタの周りの青臭さを感じることによる場合が多いんだけど、ここまで見事に青い部分を取っていれば、臭みなんてあるわけない。

それからわたしは、小野さんに連れられて、近くのトマト農家さんのところへ。

まさに“勝手知ったる他人の畑”という感じで、持ち主が現れる前に、小野さんがトマトハウスに案内してくれたところで、農家の水間さんが日焼けしたいい笑顔で登場。

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取材したハウスは、ちょうど今朝完熟トマトの収獲をしたばかりということで、枝にぶら下がっているトマトはまだ青いものばかりだったのですが、その代わりにモモタロウの隣に実っていた真っ赤なプチトマトやミニトマトを水間さんが採ってくれました。

わたくしもちろん、ここでも味見。口のなかで真っ赤なミニトマトがプチッとはじけて、モモタロウとはまた違う可愛らしい甘みが思いっきり広がる。いいわぁ、北海道。いいわぁ、トマトジュース。

で、ここで小野さんに、質問してみた。「どうしてこんなに高いモモタロウをジュースにしようと思ったんですか?」

『そりゃぁ、生で美味しいものをジュースにした方が美味しいに決まってるからねぇ』

『生で美味しくないものは、いろんな加工をしなくちゃいけないけど、生で美味しかったら、そのまま美味しくジュースにすればいいだけだから、作る方もその方が簡単でしょう?』(^.^)

その通り!美味しいのは当たり前なのねん。先週のとうもろこしの生産者もそうだったけど、北海道の人の、農作物に対する思いって、強いんだなぁ。

わたしね、仕事柄1本4000円以上もするトマトジュースなんかも結構飲んできましたけど、わたしはこのトマトジュースが全国でイチバン好きです!

そのまま飲むのはもちろん、トマトソースにしても絶品ですよ。

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完熟トマトジュース 6本(無塩)
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朝もぎピュアホワイトとうもろこし

今年の春、とあるところで出会った1本のとうもろこし。

それは、いつも目にするものと違う、色が白いとうもろこしで、真空パックに入っていました。

へぇ~、白いんだぁと思いながら一口食べてみると、そのやわらかさにびっくりして、その甘みに2度目のびっくり。

あまいわぁ~。みかけがユニークなだけなら何の魅力も感じないけど、これだけ甘いんだったら、きっと生産者は気合いをいれて育てているに違いない。

それに真空パックでこの甘さだったら、生ならもっと美味しいに違いないと思い、早速生産者のところに連絡、取材の申し込みをして、空路旭川へ!

生産者の吉田勝昭さんと空港で待ち合わせ、まずはお話を聞くことに。

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ピュアホワイトと名づけられたこのとうもろこしは、ほかではめったに手に入らない、希少品。

旭川の農作物を代表するような、美味しくって特徴のあるものを育てたいと考えていたところに、知り合いの識者から紹介されて、育てることにしたんだそうです。

農家さんいわく、ピュアホワイトは、他の品種と比べて天候不順などの影響を受けがちで、身も皮が薄いので傷つきやすくとても育てにくいんだそうです。

でもあえて、吉田さんがこれを育てようと思ったのは、、、『だって、美味しいでしょう?』。

同感、同感。 (^.^)では、とうもろこしが育っている畑に行きましょう!

案内されたとうもろこし畑には、この春に植えた芽が成長し、165センチのわたしの背をゆうに超えるほど、空に向かって伸びている。

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とうもろこしは、種植えから約3ヵ月で収穫でき、平均すると、ひとつの茎に2本くらい実るんだそうですが、吉田さんはひとつの茎につき1本しか収穫しないんだそうです。

理由はどちらか片方に甘みが集中するからなんですが、収穫の際にはじいた方のとうもろこしだって、わたしにしてみれば十分に美味しい。

収穫風景に見入っていると、吉田さんが『生で食べてごらんよ』と一本差し出してくれた。

やったー!でも、生でも大丈夫ですか?

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え?まずは食べてみて?じゃ、早速!

うーーーわぁぁぁ!あまーい!なんてストレートな、しかも優しい甘さなんだろう!食べててすぐに頭に浮かんだのは、離乳食を食べ始めた赤ちゃん。

このとうもろこしをペーストにして、あの子たちに食べさせてあげたらきっと喜んで食べてくれそう!そう思うくらい、やわらかい美味しさなの。

もちろん茹でたてだって、抜群に美味しい!皮は柔らかいし、甘みはたっぷりだから、あっという間に食べ終わっちゃう。

えーっと、それで吉田さん。この夏に、ピュアホワイトをご紹介させてもらいたいんですけど。

『いいよ。でもご覧の通り数は限られているから、大量には無理だね。それから美味しい時期に出荷したいから、期間も限定になっちゃうけど、その辺は大丈夫かい?』

わかりました。じゃぁ、今年はWebだけでのご紹介にしましょう。

『それから、とうもろこしは鮮度がとても大切だから、お客さんの自宅に届いたら、すぐに茹でてもらいたいんだよ。そうじゃないと、せっかくの甘みが落ちちゃうからね』

では、ご注文の際には、注意書きをして、商品の箱の中にその旨を書いた案内紙を入れて、対応しましょう。

『それなら大丈夫だと思うよ。うちからは必ず朝採りしたものを、大切に梱包して、鮮度が落ちないように緑の葉っぱをつけたまま送るからね』

わかりました!この美味しさなら、きっと皆さん、喜んでくれると思います。

・・・ということで、無事ご紹介することができるようになりました。

吉田さんをはじめとする9軒の契約農家で育てられたピュアホワイトは、表面は白くてホントにつやつやしてる!

朝、農家さんが1本ずつ丁寧に収穫したものを、冷蔵でお届けします。

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それから、収穫してすぐに現地で茹でて真空パックにしたものは茹でる手間がかからず、いつでもピュアホワイトの美味しさが楽しめますし、料理につかっても美味です!

甘さは、証明済!いやぁ、ホントに甘かった! 

皆さんも、是非!

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朝もぎピュアホワイト(茹でたて真空パック)

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

王様のマンゴープリン

初登場するやいなや、すぐに完売し、生産者の方が他で販売するつもりだったものを、「セコムの食」に譲っていただいた、あの『ほっぺが落ちるかにグラタン』。

その取材のときに、シェフの藤井さんにちらっと聞いてみた。

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「夏号でご紹介するのにぴったりの商品って、ありますか?」

『うん、ありますよ。今度サンプルを送っておきますよ』

そんな会話をして東京に帰った数日後、届いたのがこの『王様のマンゴープリン』だったのです。

箱を開けると、ビア短グラスのような容器に入った鮮やかなオレンジのプリンがきれいに並んでいて、そのなかのひとつを手に取り、封を開けて一口食べてみた。

うわぁ~!濃いぃぃ!生のマンゴー食べるよりも、マンゴーマンゴーしてるぅぅ!これって、生のマンゴーに失礼なんじゃないの?!

で、早速、藤井さんに連絡して福井に飛んでった。「一体どうして、あんなに美味しいものが作れるんですか?」

『一番時間をかけたのは、どのマンゴーにするかですねぇ』

藤井さんによると、美味しいデザートを作ろうと思い、マンゴープリンに決めたきっかけは、藤井さん自身が大のマンゴーフリークだったから。

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ゆえに、他とは明確に違うものを作るために莫大なエネルギーを投じ、日本のみならず世界各国のマンゴーを試食し続け、やっとたどり着いたのが、アルフォンソマンゴーだったのです。

アルフォンソマンゴーは、数あるマンゴーのなかでも、甘みの豊かさと酸味のつややかさ、そしてその麗しい香りを評してマンゴーの王様といわれている品種。

ただし、検疫の問題で、日本への生での輸入は不可能なんですけど、藤井さんはこの南インド産のアルフォンソマンゴーに惚れ込んでしまった訳なんです。 ちなみに世界のマンゴーの約6割はインド産なんだそうですよ。

マンゴーが決まったら、次はレシピ作りとなるわけですがフレンチの世界大会での受賞経験のある藤井さんにとってはレシピ作りはお手のもの。

取材では、そのレシピに沿って、プリン作りを見せていただきました。アルフォンソマンゴーの甘さを生かしつつ、口当たりのいい上品なマンゴープリンを完成させる様子は、、、、、結構簡単そう。 (^^ゞ

見ている限りかなりシンプルな作り方だし、シンプルな原材料なんだけど、それはいい素材を生かすために大切なこと。

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もちろん、出来たてのマンゴープリンをその場で試食させていただきましたが、もうねぇ、「しあわせぇ」って言葉が 頭の中で、渦巻いて一気に食べ終えてしまいました。

そして、この感動を誰かに伝えたいと、東京に戻ってきたわたしは、マンゴープリンを一つ握り締め、近所に住む古くからの友人のもとにこのプリンを持っていきました。

一児の母でもある彼女は、プリンを見ると「良かったねぇ、おやつもらったよ」と子供に渡し、子供が嬉々として食べているところに、自分もちょっと味見を、というようなノリで、スプーンを伸ばしたら、表情が一変。

『これは子供には贅沢。ママが食べるわ』と子供の手から奪おうとしたのですが、子供も容器をしっかと握り締め殆ど奪い合うように、ものの1分も立たない間に完食。

日ごろは優雅なママなのに、見ていて大笑いしてしまいました。

「セコムの食」夏号でも、このマンゴープリンはもうダントツの人気!リピーターも続出。シェフは休む暇なし!

一度このマンゴープリンを食べたら、もう他のものでは満足できなくなりますから、そこんとこは、要注意です。感動モノですよ。

マンゴー好きなら、一度は食べるべし!食べずしてマンゴープリンを語っちゃだめよー!

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マンゴーの王様プリン 8個セット

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

稲庭絹女うどん&極細素麺

先々週、秋田に出張したときのこと。

メインの取材商品は「よもぎたっぷりの稲庭うどん」だったのですが、せっかくここまで来たからには、寄らないテはないと思い、現地からある生産者に電話をかけました。

「こんにちは!いのくちです。ご無沙汰してます~!」

『あらぁ、お久しぶりです。今どちらですか?稲庭?じゃぁぜひお越しください』と奥さん。

それからわたしは、田んぼのあぜ道を経由して、さらに山の中に続く道を進み、見慣れた風景を過ぎ、作業場の前でレンタカーのサイドブレーキを引く。

お~、懐かしい!「セコムの食」で稲庭といえば稲庭絹女うどん。夏冬問わず人気のうどんなんです。

以前、取材したときの「こだわり倶楽部」はこちら!

玄関を開けて、中に響くように大きな声で挨拶すると、まず最初に満面の笑みで出迎えてくれたのは、、、、。ん?知らない顔。あ!息子さんだぁ!

そのあとに続いて、これまた満面の笑みでお母さんが出てきてくれた。
息子さんは名前を和彦さんといって、以前取材したときには、まだ企業でサラリーマンをしていたのですが、3年ほど前に後を継ぐべく帰省して、目下修業中の身。

最初から後を継ぐつもりだったのかと聞いてみたところ、そういうわけではなかったんだけど、実家を離れてみると、小さい頃から常に身近にあったうどん、お父さんが作る稲庭うどんの美味しさや価値を改めて感じて、自分が後を継ごうと決めたんだそうです。

横で話を聞いているお母さんの、満面の笑みがご両親にとってどれくらい喜ばしいことだったのかを物語っていました。

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・・・と、和彦さんから「実はこれ、新しく作ったんです」と封が空いてるひとつの袋を大切そうに手渡されました。

興味深々で中身を取りだすと、そりゃまぁ見事に可憐な極細の素麺じゃありませんか!

和彦さんが工房に入ったとき、自分らしい何か新しいものを、と作り始めたのがこの麺なんだそうです。いわば、和彦さんの後継ぎ記念作品。

それにしてもなんて美しいお姿!わたしもこれくらい細くて流麗な姿だったら、人生また少し違ったかも。

それから、作業場に場所を移して麺つくりをみせてもらったのですが、何がスゴイって高橋さんのところはね、捏ねるところ以外、一切機械を入れてないんです。

機械の導入を否定する気はないけど、でもね、多くの作業に機械を導入して製麺しているにもかかわらず「全て手作り」と声高に謳っているところを、わたしはイイとは思えない。

見てください、この手作業!

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麺にギュンギュンとヨリ(捻り)を入れるからこそ、強いコシや伸びやかな食感が生まれるわけなんですね。

こちらは、”はしわけ”という作業。

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麺を乾燥させるときに、お互いくっつかないように、交通整理させてあげる作業です。

こうして頂戴した高橋さん帰省記念の素麺、自宅に持ち帰って早速食べてみたんですけどね、これが抜群なんですよ。

かなりの細麺なので、袋に書いてある時間よりも短く茹でて、冷水で締めてそのまま口に運んだんですけどね、クッとしまった歯ごたえとつるんとした喉越しが、その名の通り「絹」のつや!

それからつゆにもつけて食べてみると、これまた麺がつゆに見事に絡まり、あーもう、夏の至福ってこういう瞬間なんだなぁってしみじみ感じちゃう。

この麺をよくよく見ると、極細麺の周りにこれまた極小のランダムなでこぼこができている。これは製麺のときに使う打ち粉。

稲庭うどんは、他の麺と違い油を一切使わずに打ち粉のみで延ばすので、その打ち粉がそのまま麺にくっていていて、つゆとの絡みを良くしているんですねぇ。

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うん、これは皆さんにご紹介したら、きっと喜んでもらえるに違いない。

、、、ということで、近々このお素麺をWEBのみでご紹介することにしました。商品名は稲庭絹女素麺!

細さだけじゃなくコシの強さも◎!乞うご期待です!

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稲庭絹女うどん 小セット
稲庭絹女うどん 大セット

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その3>

6月初旬。

わたしは、らっきょうの甘酢漬けの生産者、古瀬さんとらっきょうの生育状況についての連絡を交わし、よっしゃ!という日に、宮崎入り。

大雨の予報だったのが、「何があっても雨だけはやめてね」とお願いし続けたハレ女パワーが効いたのか、どうにか薄曇りで落ち着き、空港から一路、松元さんの畑に向かい、見事に成長したらっきょうに再会。

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お~元気だ。

ゴールデンウィークあたりの天候不順のころには、今年はどうなることやらと、気を揉んだんだそうですが、そこからグッと持ち直し、持ち直したと思った矢先に、いきなりらっきょうが 一気に成長し始めたため、目下、どこも慌てて収獲している最中だとか。

次に、収獲したらっきょうの一時加工を取材させてもらいましたが、いやぁー、その作業の手間たるや、見ててため息が出るくらいの大変さ。

畑から掘りおこしたばかりのらっきょうは、丸ニンニクのような姿なのですが、それを一欠片にばらし、ひとつずつ鋏で茎を切り落としていくのですが、らっきょうは精が強い作物だから切って少し置いておくだけで、切り口から茎がまた伸びてくる。

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だから収獲したらすぐにその作業をやらないといけないけど、同時に大きさの選別もしていかなきゃならないし、痛んだものははじかなきゃならないし、身体をずーーっと丸めての仕事なので、腰が痛いのなんの!

『松元さんご一家は、ほんとに丁寧な仕事をしてくれるから助かるんだ』と、古瀬さんが話していました。

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松元さんが一時加工したものは、速やかに古瀬さんの加工場に運び、さらにここでも選別をかけ、ひとつずつチョキチョキと鋏で成型。

泥にまみれていたらっきょうが、少しずつ洗われてってきれいになって塩水に漬け込んだときの、樽の上には大量の泡。

まさか洗剤で洗ってる?!と慌てたんだけど、実は、らっきょうのアクなんですって。

その後、塩抜き、一度甘酢に漬け込みをしたあと、さらに塩梅を変えた甘酢に漬け込み、やっと完成。

そして6月末に一番出しのものがわたしの元に届き、すぐに試食してみたところ・・・・。

そのときは、少し浅漬けな状態でした。らっきょう特有のツンとくる香りがまだ少し残っていて、酢のカドが少し残ってキュッとしている。

上司のヨシダさんは浅漬け大好きなので大満足。これが少しずつ馴染んできて、今日食べてみたら、うん、少しずつまろやかになっていくのがわかる!

ちなみに、現地では昨年モノのらっきょうを3時のお茶の時間にいただきましたが、古漬けっぽくって、カリカリという食感はあまりなかったけど、味は随分柔らかくって、これまた美味しかった!

古瀬さんの配送に対する不安を解消すべく、このらっきょうは「セコムの食」のちっちゃな倉庫から直送という形をとりました。

「大丈夫」と言い続けた結果、やっとお届けできるようになった大粒らっきょう。

まずは、浅漬けの香りが残るところから始めて、お好みの漬かり具合で食べてみてくださいね。

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大粒らっきょう


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その2>

大粒らっきょうの生産者に会うため、この日のわたしは、日帰り往復1人旅、イン、宮崎。まずは、らっきょうが植えられている畑を取材して、栽培農家の松元さんにいろいろ話を伺うことに。

平地で養分豊富な松元さんの畑では、毎年歯応え抜群のらっきょうが採れるとのことで、「今年も宜しくお願いします!」と、畑に向かって小さな声でお願いした後は、古瀬さんの自宅兼加工場に向かいました。

加工場では、どこの生産者にも、商品に使用している原材料をみせていただくんですが、例えば醤油を使用している場合は、醤油の原材料までチェックして、場合によっては変えてもらうこともあります。

でも、古瀬さんは、最初からきちんとしたものを使ってらっしゃったので、何の問題もなし。よし、よし、ここまでは超順調。

次にわたしがやるべきことは、絵に描いたような不安顔の古瀬さんから、不安を取り除くこと。

飛行機は最終便を取っているから、時間はたっぷりありますよ。さぁ、何でも言ってくださいね。古瀬さんが、ボチボチと話し始めたところによると、わたしからの掲載依頼を受けたときから、何だかひとりでいろいろ考えてたらしいんです。

古瀬さんは、長く漬物の製造卸を行ってきていました。なので、漬物作りには自信がある。でも、らっきょうは商品化して間もないため、漬物に比べると自分の中でのノウハウがあまり整理されてない。

なのに、いきなりわたしが漬物ではなく「らっきょう」を指定してきたので、本当に自分とこの商品で大丈夫なんだろうかと、謙遜にも近い不安を持っていたんです。

とはいえ、昔かららっきょう栽培が盛んだったこの地では、殆どの家が自宅でらっきょうをつけるし、もちろん古瀬さんも小さなころから毎年漬けていた。そういう意味では、決して経験が浅いというわけではないし、味だって食感だって、抜群に美味しい。

何度も「大丈夫ですよ」というわたしの勢いに圧されて、古瀬さん少しは自信を持ってくれたみたいだけど、それでも、一掃という様子ではない。

あとは、不安は?ときくと、出荷が不安なんだという。

個人客への配送をこれまで一切やってことがないから体裁のいい箱もなければ、出張などで留守がちなので、常時出荷は不可能に近い、らしい。

わかりました。箱のことも出荷のことも、一緒に考えましょう。不安なことや気になることがあったら、いつでもわたしに電話をください。

それから、収穫と漬け込みの時期には、わたしもう一度宮崎に来ますから。そこで漬け込みの具合とか酢加減とか、調整しましょう。

大丈夫!一緒にやってきましょう!

ということで、今月上旬、再度、気合の満点で宮崎へ向かったのであります・・・・。

・・・・つづく

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大粒らっきょう


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その1>

「セコムの食」には、長く愛されてきたらっきょうがあります。鳥取砂丘の砂地で育ち、小粒でシャキシャキっとした食感が人気で、カドのない甘酢に漬け込んであるので、口当たりがとても爽やか。

あまりの人気に一昨年はまさかの欠品という事態も起きてしまったロングセラーな商品なのですが、実はわたくし、このらっきょうと全く違うタイプのものを、密かに探していたんであります。

小粒のシャキシャキに対抗できるのは、大粒のカリカリ以外にない。そう思ったわたしは、例の如く日本全国を行脚し、2005年冬、やっとのことで、ひとりの生産者にたどり着きました。

そこにたどり着くまでは、紆余曲折あって、何度各地に足を運んでは、ペチャンコになって帰ってきたことか。でも、努力の先には必ずいい結果が待っているものですな。

早速、現地取材に出かけたかったのですが、如何せんまだ畑が雪に埋まっているとのことで、雪融けを待ち、らっきょうの花が咲くのと同時に宮崎へ!

その飛行機の中で、わたしは思い出していました。

今日初めてお会いする生産者の古瀬さんに、わたしは一体何回「大丈夫です!」って言ったことだろう。

最初に掲載依頼の電話をしたときからそうだったの。古瀬さんは、いっつも、か細い声でどこか不安そう。

掲載の話にとても喜んでくれているのは間違いないんだけど、それ以上に何かが不安ならしい。

その原因を確かめるためにも早く直接会いたかったし、問題があるのなら、その全てをクリアして最もいい状態でお客様にお届けしたい。

そんなことを雲の上で考えていたら、なんだかエラく気合いが入ってきた!よーし、頑張るぞぉ、と思ったところで、飛行機がドシンと揺れて、宮崎空港に着陸。

いかん、いかん。あまりにらっきょうのことを考えすぎて、着陸態勢に入っているのも気づかなかった。(^^;

待ち合わせの場所まではバスで向かい、その場で待っていた古瀬さんと初対面のご挨拶。ここでもやっぱり、なんとなぁく、不安顔。

でも今日は日帰りなので早速、らっきょうが育てられている畑に向かい、農家の松元さんともご挨拶。らっきょうの説明をしてもらったとき、古瀬さんが何気なく教えてくれた。

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『松元さんは、タバコの葉を作らんですもんね。だからわたしもお願いしようと思うたっです』

タバコの葉っていうのは、ものすごく弱い作物なんですって。だから必然的に農薬をたっぷりと使ってしまうことになる。

そんな畑で育った作物は、やはり身体に摂りたくないからと、いくら収入が上がるとわかっていても、タバコの葉を育てない松元さんの畑のらっきょうを使うんだそうです。

ちなみに、他の土地の農家さんにもタバコの葉について聞いてみたところ、「常識だよ」なくらい、タバコの葉の栽培と農薬は切っても切り離せないんだそう。

それはそうと、古瀬さんは一体なにに不安をもっているのか、それを解決しないことには「セコムの食」でご紹介するわけにはいかない。

さてさて、古瀬さん、今の状況をお聞かせ願えますか?

・・・・つづく

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大粒らっきょう

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中洞牧場のアイス<その2>

東京から片道8時間超の“陸の孤島”を訪ね、そこでのびのびと暮らす乳牛を取材しようと朝早く起きて牧場に到着。

搾りたての新鮮な牛乳をコップ1杯ごちそうになり、牧場へと向かうことになったのですが、軽トラの薄いシートにお尻を何度も打ちつけるほど穴ぼこだらけのけもの道の先に待っていたのは、木造の小さな山小屋とこれまた小さな木造の、牛舎らしき建物だけ。

その他は見渡す限りホントに何もない山肌で、牛なんて一頭もみえない。

わたしの不安を察したのか「昨日はあの辺に居たんですけどねぇ」と中洞さんは少しあせった物言いで、「ちょっと移動しましょうか」と再度車に乗り込んでく。

そして、立ち入り禁止を示す角材を退けて、ぬかるみをバシャバシャ進み、雑木林から飛び出している枝が車に当たるのなんてゼーンゼン気にせずに車を走らせ、中洞さんは牛を探しまくる。

牛、いないよ。いないじゃん。どこ?どこ、どこ?いない、いない、いないよ~。

こんなけもの道を走りつづけたら、お尻にアザができちゃうんじゃ、、、あーっ、いたー!

しかし、あんな急斜面にどうやって牛は登ったんだろうと思っていたら、「じゃぁこれから先は歩いて行きましょう」と言われ、なんとわたしも遠くに見える、小高い丘まで登ることに!

そして、ゼェゼェいいながらやっとの思いで牛に近づいてみると、彼らは雪解けで表れた枯れ枝をへし折ってバクバクと食べているところ。いままでの牛の取材でもっともワイルドだし、ギロッと睨まれるとドキッとするけど、中洞さんにはなんだかスリスリしてって甘えている。

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信頼を寄せてるんだろうなぁ。しかしこれ、牛の管理はどうやっているんですか?

毎日どこにいるかわからないくらいの丘陵地の放牧なんてはじめて見るけど、餌とかいつ与えるんですか?それに搾乳はどうやってやるんですか?

「餌は、よほどの雪で餌が見えなくなるときには与えるけど、基本的には牛たちがこの山を好きに歩いて、必要なだけ食べてますよ。ほら、そこの木だって樹皮が剥げてるでしょ?牛が食べたんですよ」

はぁ~。ワイルドな訳やね。

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まさに牛を野山に「放って」いるわけだ。

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だけど、どんなに遠くに散歩してても、牛たちは搾乳の時間には中洞さんたちが待つ搾乳所に集まってくるんですって。すごいですよね。

中洞牧場で搾られる牛乳は、とても軽やか。乳脂肪の調整など人為的なことは一切行っていないので、夏と冬では味わいも違うし、まさに自然に沿ったミルク。

もちろんノンホモジナイズドかつパスチャライズドです。それを100%使ったアイスは、あと味が抜群にいい!

市販されているアイスの中には、ひと口目はミルキーなんだけど、あと味が重くてベタベタしちゃうのがあるけど、このアイスは食べ終わった後の満足度が高いんです。

それに、実はこのアイスは、小さなお子さんに大人気なんです。子供の舌はホントに正直ですもんね。

シンプル、イズ、ベストな味を是非味わってみてください。

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中洞牧場のアイス12個セット


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

中洞牧場のアイス<その1>

陸の孤島という言葉がありますね。

そう呼ばれるところは、本当に自然に満ち溢れていて、たとえば高知県の四万十、和歌山県の熊野、愛媛県の宇和島などを旅行すると、すっかり心が和みます。

でもね、これが休暇ではなく仕事、それも時間に追いたてられながらの取材となると、そりゃもう大変なことになるんです。

特にわたしの場合は、どんなに長い道のりであっても運転代わってくれる人はなく、道案内してくれるカーナビに話し掛けても返事もなく、そんな長い時間だと持っていったCDだってさすがに聞き飽きる。

高速道路なら、まだいいんです。

車のための道だから。

だけど県道や農道では、腰が曲がったおばあちゃんが平気で車道の真ん中あたりを歩いていたり、山道で「鹿の飛び出し注意」なんて標識のまわりは、ホントに飛び出してくるようなけもの道だったりする。

でもね、そんな僻地だからこそ美味しいが真っ直ぐに育まれることも多いんです。

33号で新商品として登場しているもののなかにも、陸の孤島産があるんでが、それがこれ

取材前日、わたしは、親の仇のようにパソコンのキーボードを叩き続け、大急ぎで原稿を数本仕上げたあと、上司のヨシダさんに行き先を伝え、使い込んだキャリーバッグをガラガラと鳴らしながら東京駅に向かいました。

それから新幹線に揺られること約3時間。もちろん車内でも原稿作成は続き、旅の風情なんて、わたしには縁がない。

ところどころまだ雪が残る岩手は、春といえどもまだかなり寒く、身体が冷えないうちに改札から一直線にレンタカー会社に向かい、予約車をピックアップ。

辺りが暗くなるのとともに、気も急いてきて、慌てて目的地を入力すると、到着予定時刻のところには22時45分とある!

ふぅぅ、、、。結局片道8時間半ということね。思ったよりも遠そうだけど、よっしゃ、行くかぁ!と出発。

しかしそれからの長旅は、わたしがこれまで経験してきた陸の孤島の中でも、1、2を争う過酷なものでした。

延々に続く道は県道から町道に替わり、外灯もなく、今走っているところがリアス式海岸であることを実感させるに十分すぎるほどの極細クネクネ一車線。

さらに海からは車が浮いちゃうんじゃないかと思うほど強い風がビュービュー吹きつけ、そのうえ途中から雨ともミゾレともつかない大粒の滴が真横から降ってきた。

もうこの時間だと、会社に電話しても誰も出ないだろうな、寂しいけど、がんばろう。 外灯がないって、ほんと寂しい。長いなぁ、この道。

そんな状態が、数時間。

そしてなんとかその日の宿泊先にたどり着いて、取材本番の明日に備えて、バタンキュー。

で、翌日。

明るい太陽の下で見るホテル周辺の景色は、一面が草、草、草で遠くに海が見えるような、超牧歌的風景。

ホテルから車で数分のところにあるという、中洞牧場へは時間通りに到着したものの、そこには小さな工房があるだけで牛は1頭も見当たらない。

「あの、牛は?」

『あぁ、ここからもっと山奥に入ったところにいるんですよ。まずは、搾りたての牛乳を飲んでください』

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もちろん遠慮なくいただくと、さらりとして作り込んだところが全くなくて、何にも染まってないような味。ん~、おいしぃ!(^.^)

それから牧場に行くことになり、かなり年季の入った軽4輪に乗車したはいいものの、途中からおそろしく急なあぜ道に突っ込み、昨日の雨でぬかるんだ道で車はスリップ。

やっと抜け出したかと思うと、次は大きな穴ぼこがあり、わたしの身体はその衝撃でシートから離れるほどジャンプ。昨日の1本道もつらかったけど、今日は今日でお尻が痛い。

しかしなぁ。どこまで進んでも雑木林だし一体どんなとこに牧場があるんだろうと、不安を隠しきれなくなったとき、やっと牧場に到着。ふぅぅ。

ん?でも目の前に広がるのは、だだっ広い山肌だけで牛なんて一頭もいない。

すると、中洞さん「あれ~?昨日はここにいたのになぁ」と少し慌て気味。

え?もしかして、だ、脱走?一頭もいないなんて、どういうこと?

こんなところまできて、牛に会えずに帰るなんて一体、何がおこったの?中洞さぁん!

・・・つづく

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1本釣り瀬つき生アジ&干物

わたしの取材史上、もっとも通い詰めた土地のひとつ、八幡浜。

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うすかわまんじゅう」も八幡浜で生まれ育った商品だったのですが、こちらも同じ八幡浜でしか生まれることがない美味。

このアジは、美味として有名な関さば、関アジが泳ぐ海域と大差ないところで泳いでいた瀬つきのアジなんです。

アジは回遊魚で餌を求めながら海の中を生きていくのですが、ときおり同じ場所に居座って、そこにいる豊富な餌を食べながらふくよかに育つちゃっかりしたアジがいて、それを瀬つきアジと呼ぶのです。

わたしが思うに、相当居心地がよいのではなかろうか。

どの漁師に聞いても「瀬つきの魚」は美味しいと口を揃えていうので、間違いはないようですが、このアジの干物の旨いことといったら、もうね、びっくりしますよ。

大人の手くらいの大きさなのに、思い出してもよだれが出そうなほどの美味しい脂をたたえていて、身はほっくりしっとりと口の中で打ち上げ花火があがるような旨みをたっぷりと含んでいるんです。

昨年のカタログでは、このアジをお店でも使っているフレンチレストラン「オー・グー・ドゥ・ジュール」の中村保晴シェフにもコメントをいただき、八幡浜のアジがいなくなっちゃうんじゃないかと思うくらいのご注文をいただきました。

で、そのアジを求めて、わたしは舟に乗って漁に出たわけなんです。

その日はこれ以上ないという晴天かつベタ凪のなか、わたしは早朝の魚市場の取材を終え、一息ついた後、定員は多くて4名?というような小さな舟で海に出ました。

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八幡浜の漁師さんは誰もみな人がよくて明るくて、海釣り初心者のわたしにも丁寧に釣りのコツをおしえてくれました。

このアジの干物は、全て1本釣りをしているのですが、釣竿は使用せずに、糸だけで釣っていくんです。餌を詰めた錘を水深約30mあたりに降ろして、それを食べに来たアジがかかったところでするすると糸を引きあげて、アジを捕獲します。

が、ここで漁師のプライドを感じる場面に遭遇したのです。

アジは実はとてもデリケート。

だから釣った後に釣り針からアジを外そうと人が触った体温で質が落ちちゃうというんです。だから釣った魚は舟のなかにある生簀のなかにいれるために、アジがかかった釣り針を生簀の上に張った釣り糸でうまいことピーンと弾いて生簀の中に入れてくんです。

もちろん、舟からあげた後も干物職人のところまでは、生きたまま届けます。このアジの美味しさはね、もうね、すごいです。中村シェフが誉めるわけがよくわかります。

でもね、わたし一尾ずつ釣りながら思ったんです。この美味しさを保存するのなら干物がいちばんだけど、できれば来年の夏、生のアジを届けたいなぁ。届けられないかなぁ、って。

そしてその思いを実現しようと思ったのは、当日わたしが釣ったアジを会社に届けてもらい、同じフロアの社員たちに食べてもらったときの表情をみたとき!

みぃんな目がテンになってました。あまりの美味しさに!アジってこんなに美味しかったの?!な表情をみたときこれは絶対にイケると思ったんです。

で、頑張りました!夏号でこの生アジをお届けすることにしました!

アジっていっても安価で薄っぺらなものは、決してイメージしないでくださいね。お届けするのは築地ではるか高値がつくこともしばしばの、高級料亭からの引き合いが多々あるようなアジ。

もちろん市場直送です。さらにわたしが深い信頼を寄せている仲買の菊地さんや井上さんの目利きにかなったものしかお届けしませんから、かなり自信あります。

美味しさのピークは6月中頃から8月いっぱいくらいまで。

生アジも干物も、ほんとーに旨い。この夏、ぜひ一度は食べてもらいたい『アジは味なり』な逸品です。

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投稿者 news : 2007年02月26日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (1)

うすかわまんじゅう<その2>

何ヶ月も待ったあとに、やっと取材できることになった「うすかわまんじゅう」。

朝イチの飛行機に乗るわたしは、前夜の深酒もすっかり消えお気に入りのCDとともに、レンタカーを快適に走らせる。

空は、文句のつけようがない晴天で、この取材にかけるわたしの意気込みが反映されたに違いない。

現地に到着後、まずは生産者の宮川さん一家にご挨拶をしてまずは、お店の裏手にある、使い込まれた作業場に移動。

そこでは、数人の職人さんたちが忙しそうだけど楽しそうに働いていて、その中央で、この店の3代目の宮川久治さんがやや緊張気味な笑顔で出迎えてくれました。

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「取材を受ける」という状況に、最初はぎこちなかった宮川さんの笑顔も、いつもの作業を始めてもらうといつのまにか職人の顔に戻り、テンポよく餡を丸める作業や自家製餡の過程をみせてくれました。

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「自家製餡」というのは、読んで字の如く、自分の店で餡を作ることなのですが、実はこれ、ものすご~く大変なことなんです。

わたしの知る限り、大手の和菓子屋でも自家製餡している店は数少なく、街角の和菓子屋さんともなると自家製餡するところは、めったにない。製餡メーカーから仕入れるところが大半を占めているのではないでしょうか。

もちろん、自家製餡をしていない店の品質が劣るかというとそうではなく、自家製餡だから美味しいとも限りません。

自家製餡は、職人がたくさんの苦労を背負い込むようなもの。小豆は価格の変動が大きいし、季節や天候にあわせてより良く炊き上げるためには高い技術が必要だし、設備投資だって大変。

だけど、それでも自分にしか出せない味を追求した結果、自家製餡を選んだ職人たちの気概を、わたしは素晴らしいと思うし、宮川さんのうすかわまんじゅうは、確かに美味しい。

でもね、この日の取材で何より驚いたのは「こし餡ってこんなに贅沢なものなの?」ってこと。

小豆を炊いては、水を替えてまた炊いて渋切りをして、半日以上かけてつや良く炊き上げた小豆を、さらに特別誂えの機械で皮と中身の部分に分けていくのですが、皮の部分のなんと多いこと!取り出される中身の、なんと少ないこと!

その作業をみているうちに、大吟醸を仕込む時の精米や更科のそば粉を思い出してしまいました。贅沢に削ることで得られる、雑味のない上品で繊細な味って、貴重なものですもんね。

もちろん、現地では蒸しあがったばかりのうすかわまんじゅうを食べさせてもらいました。

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アツアツで渡されたものを、少しだけ冷ましてちょっと湯気が残るような具合になったものを食べてみると、ほんのちょっと
もっちりとした薄皮がほの甘く、歯に心地よい。

こし餡はさらりと舌の上に広がり、ほんのりとした小豆の香りと砂糖の控えめな甘さがバランスよく、決してゴージャスではないけれど、毎日一緒にいたいと思わせるほど、親近感100%。

これまでは、3代目の久治さんが中心となって作業場を切り盛りしていたのですが、今は他の店で修行を終えた5代目の知也さんが、ますます頑張っていくとのこと。ちなみに4代目の憲三さんは、店舗の方をきっちりと仕切る役目。

「セコムの食」でご紹介するにあたっては、パッケージを変更していただき、賞味期限も少し長くなったのですが、甘さをかなり抑えている関係上、夏場は取り扱いをしないことにしました。

だから、このうすかわまんじゅうは、5月(今月)いっぱいでしばらくは、ご紹介することを控えることになっています。いい商品を一番いい状態でお届けするためには、その商品の個性を大切にすることが肝要なんですね。

このうすかわまんじゅうはね、実は冷凍にするとかなり美味しいんです。シャーベットみたいな食感になってねわたしのオススメな食べ方なんです。

ご注文の一時締め切りまで、あと1週間。他のうすかわまんじゅうとの違いを、ぜひ味わってくださいね。

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投稿者 news : 2007年02月26日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

うすかわまんじゅう<その1>

「セコムの食」が創刊して早や9年目に突入し、ふと気づくとこれまでにわたしが開拓してきた商品は、もう何百商品にもなっておりました。

小学生のときの通知表に「飽きっぽい」と書かれ続けたわたしがよくもここまで長く、同じテンションで頑張っていられるなぁと我ながらびっくりするとともに、日々の積み重ねの大切さをひしひしと感じている毎日です。

そして、その商品の全てには、もれなく生産者との出会いやエピソードがあって、それゆえ生産者や商品のことを語り始めるとどうにも止まらないわたくしなのですが、なかでもこの『うすかわまんじゅう』との出会いから掲載に至るまでの経緯は、思い出すたびに温かい気持ちになるんです。

この商品との初めての出会いは、わたしが大好きな商品のひとつである『漁師のくいもんじゃぁ』の生産者・鳥津康孝さんを取材に愛媛県の浜に向かったときでした。

そのときに書いた記事はこちら

・・・・で、早朝の魚市場取材からの一連の取材が終わり、見送られる際に、奥様の晴美さんからお土産にといただいたのが、このうすかわまんじゅうだったんです。

食べ物に対して堪え性のないわたしは、空港に向かうレンタカーを運転しながら、ひとつパクリと頬張ったところ、なんというかなぁ、じわぁ~っとね、じわぁ~っと幸せな気分になっていったんです。

間違っても派手さはないし、言ってみれば、日本全国どこででも手に入るものですよね、うすかわまんじゅうって。

でも、このうすかわまんじゅうはね、そこいらのおまんじゅうの多くに組み込まれた、ベタ凪のような甘さはなく、謙虚なんだけど背筋が通ったような甘みに満ちていたんです。

「あー、このおまんじゅうは、ちゃんと作られてるなぁ。わたし、このおまんじゅうの生産者に会いたい」

そして、会社に戻ったわたしは、お土産をくれた鳥津さんに連絡を取り、うすかわまんじゅうの生産者である宮川さんをご紹介いただきました。

「セコムの食」のことは、鳥津さんからも詳細を聞いたとのことで、ならば話も早いってもんだ、と超・行く気満々で、宮川さんに電話をしたところ、あろうことか『掲載不可』との答えが!

なんで~? どうして~? 今すぐにでも飛行機のチケットを取ろうとしていたところなのにぃ!

『うちは小さなお店やし、こんな小さな町で5代も続けてこれたのは地元のお客さんを大切にしてきたからだと思うんです。だからこれまでいろんなお話があっても、全部お断りしてきたんです。それに賞味期限も短いですし、そんな心配もあって』

『鳥津さんからもセコムの食のことを聞いて、いい話だとは思っているんですが、今はまだ踏み出せなくて』

・・・・・ そ、そうですか、、、。

もうわたし、極度の意気消沈で立ち直れない。宮川さんの回答に、思いっきりの誠意が感じられる分、ショックもでかい。今日はもう、半休とっておうちに帰っちまいたい。うぅぅぅ。

でもね、でも、あきらめまい。

あきらめさえしなければ、いつかフォローな風が吹く。それにこの仕事は、ただがむしゃらに押せばいいってもんじゃない。短気は損気って、うちの親もよく言うてたわ。

気持ちのどこかで、この商品を大切に思っていれば絶対にいい方向に動いていくはず。そうやってきての8年や。な!

そし街角でおまんじゅうを見るたびに、あのうすかわまんじゅうを思い浮かべ、いい方向に向かいますようにと思いながら、、、で、数ヵ月後のこと。

宮川さんから、突然『取材に来てください』との連絡が!まってましたよ~~!この日を!

その電話によると、当初は到底無理だろうと思っていたそうなのですが、5代目の知也さんが掲載に対して、とても前向きで代々守ってきた味を少しでも多くのお客さんに食べてもらいたい、と積極的な考えをとってくれたそうなんです。

行く行く!早速行きます!すぐ行きます!「室長!出張上申すぐあげるから、すぐ許可だして!」

やっぱりね、思いは通じるもんなんですよ。ヒトでもモノでも、素直な思いって、大切なんですね。

さぁて!かの地、八幡浜に向かいますよ~!待っててねー、おまんじゅうと宮川さーん!

・・・・つづく

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ゆずティ<その2>

やっとの思いでみつけた柚子茶の取材に向かった大分県。早速レンタカーをピックアップし、カーナビに取材先を覚えさせてお気に入りのCDをかけて走ること約1時間弱。

「失礼しまーす!」と生産者の櫛野さんを訪ねると、柚子の加工の真っ最中。

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まずは柚子畑に向かうことにして櫛野さんの年代モノの軽トラに乗り換え、出発。

櫛野さんは、高校生のときに何気なく手に入れた野菜の苗を育てたときに、作物が成長していくことの楽しみを知りそれがきっかけとなって農家になることを決めたんだそうです。

でも何故、いろんな農作物があるなかで柚子にしたのかと聞いてみたら、村おこしのような形で、ゼロから柚子の栽培を始める事業ができるらしいという話をきいて、興味をもったのがきっかけだそう。

だけど、開墾して植樹してもすぐに柚子が実るはずはなく最初の10年くらいはいろんな意味で大変だったんだそうです。

農業はいくら頑張っても天候に左右されますし、美味しいものは野生の動物が狙うし、いいものが実っても突然の市場の値崩れに左右されたり、でもそんな苦労も消費者にはなかなか伝わりにくいもので。。。。。

泣く泣く廃棄にしたこともあったのだとか。

そんなジーンとくるような話を聞きながらも、このときわたしは、とても話に集中で入る環境ではなかった。

だってね、櫛野さんは慣れた運転でハンドルをさばくけど、その道が、軽トラでさえも通れる道幅ではなく、周りの樹枝にがつんがつんぶつかるし、ガードレールもない、下は崖!ケモノ道どころじゃない!

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「ち、ちょっと櫛野さん、ここ通るの無茶じゃないですか!」と意味なく薄っぺらなシートベルトにしがみつくわたしに、『あぁ。大丈夫だよ。いつも通ってる』と平然と櫛野さん。

「だって、崖ですよ。落ちますよ。死にますよ」

『あぁ。そういや今年の冬に一度落ちかけたんだけどね』

大丈夫やないやんか~。

心臓バクバクで、なんとか果樹園にたどり着き、地面に足をつけて、ホッ。

そしてふと見上げたら、そこには力強い幹から、空に向けてぐーんと枝葉をのばした柚子の樹の大群が!

樹の周りの土を踏むと、ごくごく軽く足が沈むくらいの硬さで、土つくりに精魂を注いでいる櫛野さんの気合が感じられる。

いいなぁ、青い空。きれいな空気。樹上でオレンジ色に輝く柚子も、とってもおいしそう。

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さて、次は実際に柚子茶を作るところを見せていただこうと思っていたところに、実はもっと自慢の畑があるからそっちも見てよ、と櫛野さん。

いいですけど、なんかイヤ~な予感がするなぁ。

といって、軽トラに乗り込んで・・・

あーもぅ!ねぇ!ほらぁ!言わんこっちゃない!こわい~っ!

自慢の畑があるところは、最初の場所よりもさらに奥地にあり、よくもこんなところに樹を植えることが出来たよなぁと感心するほどの急斜面で大げさではなく、傾斜40度はある。

そのうえ、さらにガンガンと山の上に登ろうとする櫛野さんにたまらず私は「もうカンベンしてください!」

すると『そういえば、この前来た人は、この道通るときギャーッて叫んでたよ。ジェットコースターより面白いでしょ』と楽しそうに話す。ったく!

ジェットコースターにはレールがあるけど、この道には、レールはないんスよ。

だけど、柚子の樹たちにとって、ここは文句のつけようのないパラダイス。1本、1本が太陽の光を思う存分浴びることができるし、水はけは抜群だし、花が咲いたら鳥や虫がたくさん遊びに来てくれて、とても賑やか。

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ここで育った柚子を使うんだもん。美味しい柚子茶ができるわけだ。

その後、同じ道を死ぬ思いで引き返し、工房に戻るとそこでは、収穫したばかりの柚子と、それを丁寧に加工していくおばちゃまたちの姿が。

ん~。柚子のいい香りが広がる。この分じゃ、いい柚子茶が出来そうだ!

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櫛野さんのゆずティは、柚子茶としてはもちろんヨーグルトにもかなり合うし、紅茶に入れて