漆山さんの柚子まき柿<その2>

柚子まき柿の生産者である漆山さんご夫妻と初めて知り合ったのは、 2006年初夏のこと。

彼らは、農業を心から楽しんでいる専業農家で、わたしは漆山さんがつくる柚子まき柿に、一目惚れならぬ、一口惚れでした。

しかし、干し柿作りは冬場の作業なので、生産がはじまるこの時期を待ち、満を持して取材に向かったのです。柚子まき柿の作業場に入ってまず驚いたのは、干し柿のなかに巻く柚子の香りの高さでした。

p_yuzu_makikaki_02_02.jpg

「うぁぁ!なぁんていい香り!」感動しているわたしに、 奥さんの恵子さんが流暢な山形弁で面白いことを教えてくれました。

『ごの柚子はね、福島の80歳近いおばあちゃんが育でているんだけんど、そのおばあちゃんは、ごの柚子の代金さ取らんのよ』

「え?なんで?」

『そのがわり、わだしが作っている味噌をさ、送ってくれればいいっでいうの』

「じゃぁ、物々交換?」

『そうなのよぉ。面白いおばあちゃんだぁ』

この福島のおばあちゃんは、柚子生産の北限と言われている土地で、無農薬で柚子を育てているのだそうで、収穫の時期には、おばあちゃんの柚子を買いに来る方が結構いるのだそうです。

(ただし、わたしは現地取材をしていませんので、カタログには無農薬とは謳っていません)

そして肝心の柚子まき柿作りですが、これが全部手作業なんです。

p_yuzu_makikaki_02_03.jpg

まず、干しあがった柿のなかでも、特にたっぷりと甘みが詰まってそうな柿を選び、ヘタを取った後、みかんの皮をむく要領で手で開いていき、すのこの上に広げていきます。

その上に、先ほどの柚子の皮のみを千切りにして海苔巻の具を入れるように横一列に並べ、さらに胡桃を同じように重ねて並べて、巻き上げていくのです。

形を整えながら、きゅっきゅっと巻いていき1本仕上げたら、次の柚子まき柿をきゅっきゅっと巻いていく。手間のかかる作業は、啓子さんが全て行っていくのです。

この手作業こそ、わたしの干し柿に対する既成概念を見事にくつがえしてくれた、美味しさの源なんですねぇ。それから、漆山さんが作る干し柿には、発色などの役割を果たす硫黄燻蒸を行っていません。

天日干しをするときも、その年の気候に合わせて柿を干す時期や期間を決め、大量生産のときのようにギュウギュウに詰めて干しません。

ひとつずつしっかりと風を受けられるようにゆったりと干していき、それが終わると自宅の横の作業場で薪を焚いて乾燥させていくんです。

『強制的に温風で乾かしてしまうど、表面となかの具合がな、よくなかっべや』レトロな薪ストーブが発する熱は、確かに懐かしく焚き火の匂いがするんですよね。

それが、ここまで小さくなって、凝縮した甘みになるんです。

p_yuzu_makikaki_02_04.jpg

あー、よかった。漆山さんの柚子まき柿に出会えてよかった。この柚子まき柿は、一度食べる価値ありますよ。干し柿が大好きなわたしの母親にも贈ってあげました。残りわずかですのですので、急いでくださいね!

060661m.gif

商品のご購入はこちらから!
漆山さんのゆずまき柿 1本
漆山さんのゆずまき柿 2本

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

漆山さんの柚子まき柿<その1>

わたしは、仕事のスケジュールが入る度に、会社の机の上の小さなカレンダーに予定を書き加えていくのが習慣なんです。

自分にしか読めない雑な文字で、各地の地名や生産者の名前を書き加えていくのですが、先日は2006年12月のカレンダーに真っ先に書き込まれた生産者を取材してきました。

正直言うと、わたし子供の頃は干し柿が大嫌いだったんです。ベタッと甘くてくにゃっとした食感が、どうにも馴染めなかったし、大人になってもその思いは同じでした。

しかし、この柚子巻き柿を初めて口にしたとたん、あれだけ避けてきた干し柿に対しての偏見が、ウソのように消えてしまったんです。

p_yuzu_makikaki_02_01.jpg

「え?なにこれ。おいしすぎる!」

砂糖を使ってんじゃないの?と思うほど甘いけど、その甘さがまさに大地の恵みを思わせるし、食感もしゃんと引き締まっている。

それに干し柿のなかに巻いてある柚子とくるみが、抜群の立ち位置で干し柿の甘さを支えているんです。

こっ、これはナンなんだぁ!あんなに嫌いだった干し柿に感動してしまうなんて、そんなこと考えたこともなかった。

わたしは早速、生産者であり農家の漆山さんに連絡をいれて、一路山形に向かい、数は少ないものの、数量を確保。

p_yuzu_makikaki_01_01.jpg

しかしながら、その頃はまだ夏だったので、干し柿と柚子巻き柿の生産の両方を観ることができる時期に再度取材に伺うことにしていたんで、今週待ちに待った取材に向かうことになったんです。

新幹線に揺られること、約3時間。

山形のちいさな温泉街からさらに10分ほど車を走らせたところにある、漆山さんの自宅に向かうと、軒先には数え切れないほどの吊るし柿が干してあり、まさに田舎の農家然とした風景が目に飛び込んでくる。

「こんにちは!」と作業場のドアを開け中に入ると、そこでは漆山さんが縄に吊るした干し柿の出来を確認しているところでした。

殺菌と発色の効果があるという硫黄で燻蒸をしていないから、他の干し柿と比べて色が茶色いものの、その姿はとても愛嬌がありなんだか干し柿の一つ一つがニコニコしている感じ。

子供の頃のイメージにある“しょぼくれた”ような印象が、全くないのが不思議。

漆山家では、干し柿にするまでの作業はご主人の輝彦さんが、そして柚子まき柿にする作業は奥さんの啓子さんが担当しているとのこと。

それでは、完成した干し柿を使って、柚子巻き柿を作ってみせていただけますか?とお願いして、選別場の奥にある柚子巻き柿の作業場に入って驚いた!

「うぁぁ!なぁんていい香り!」

・・・・つづく

060661m.gif

商品のご購入はこちらから!
漆山さんのゆずまき柿 1本
漆山さんのゆずまき柿 2本





投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

子持ち鮎のなれ寿司

この仕事をしていると良く「どこで商品をみつけているんですか?」と聞かれます。

「セコムの食」のバイヤーはわたしだけで、各カタログでは新商品を20アイテム前後、多いときには30アイテムくらい掲載しているので、不思議だと思われる方も多いようです。

わたしに限らず、専門職の人は特にそうだと思うのですが、自分の仕事に関連するものを目にするとついつい見入ってしまったりしてしまいますよね。

で、わたしの場合、食品すべてということになりますので、ありとあらゆる場面において知り得た食べ物が対象ということになります。

3度の食事はもちろんのこと、街を歩いているときも、テレビを見ているときも、友達と何気ない会話をしているときも常にアンテナを張っている状態です。

そして、この子持ち鮎のなれ寿司は、食通の友人諸氏と旅行に出たときに出会ったものでした。

そのとき宿泊した比良山荘という宿は、山の幸をおいしく食べさせてくれるところ。大雪のなか、賑やかに日本酒を飲み口福を満喫していたところに、出てきた小さな皿。

女将さんから「鮎のなれ寿司です」と説明を受けた瞬間、鮒寿司と同じくらいの個性が頭をよぎり、 急いで、おちょこに日本酒を注ぎ足して、準備万端。

p_ayu_sushi_02_01.jpg

初めて食べる鮎のなれ寿司に味覚は興味津々で、ゆっくりと口に運んだところ、、、、。
『え? これ、想像とちがう。何てやわらかい味なの!』

品の良い鮎が、乳酸発酵によって生まれた酸味に包まれ身はクッと締まり、卵には独特のほのかな甘みが残っている。

ぜーんぜん違う。 鮒寿司とは明らかに違う。鮒寿司ほど食べる人を選ばないし、身もおいしければ一緒に漬け込んだ白飯もおいしい。

これはイケる!

商品もイケるけど、酒もイケる。まずい!飲みすぎてしまうー、しまうーっ。

しまった。 (>_<)

だけど、いくら二日酔いだって、仕事のことは決して忘れることはない。

東京に戻ってからほどなく、比良山荘のご主人の伊藤さんに連絡を入れて、カタログへの掲載を打診。

p_ayu_sushi_01_01.jpg

これまで外に向けて販売した経験がないということで、あれこれ考えるところもあったそうなのですが、
「今、漬け込んでいる量で、まかなえるのであれば」 ということで、交渉成立。

取材で再度お邪魔したときには、このなれ寿司をさらに おいしく食べる”裏ワザ”も伝授してもらいました。

せっかくなので、ここで披露させていただきます。

その1.
なれ寿司の頭を湯飲み茶碗に入れて、お湯を注いで少しおくと頭の部分がとろりとしてきて、なれ寿司のお吸い物になります。

ちなみに比良山荘で出すときには、お湯ではなく昆布のだしを使っているのだそうで、そうすればさらにおいしくなることは間違いない。

わたしも現地でいただきましたが、ゼラチン質が浮いてきてびっくりするくらい、おいしかったですよ。

その2.
鮎の下に敷いてある白ご飯は、そのまま食べてもおいしいのですが、鮎のなれ寿司の尻尾の部分を細かく包丁で刻み、それと合わせると飯にさらに旨みが加わります。

比良山荘では、そこに柑橘を搾って醤油を少したらしていてこちらは左党垂涎の一品でございました。

日本酒好きの方、これを食べずしてどうします?!酒好きの方への、贈り物にもバッチリですよ。

060283m.gif

商品のご購入はこちらから!
子持ち鮎のなれ寿司 1本
子持ち鮎のなれ寿司 2本

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

やわらかジンギスカン

数年前から、都内を中心にジンギスカンブームが起こったこともあり、ラム肉のファンになった方も多いのではないでしょうか?

生粋の「ジビエっ子」であるわたしはエゾ鹿やヤマウズラなどと同じくらい、羊の肉が昔から大好き。
ラム肉だってマトンだって、平気で美味しく食べちゃいます。
だけど食材を探すときに、こんなわたしを基準にしていちゃダメ、ダメ。

あくまでも、食材の個性を活かしつつも、より多くの方に好まれるような商品を探すようにしているのですが、そういう意味において、この商品はめちゃくちゃスグレモノ。

ラムらしさはしっかりとあるものの、親しみがもてる味で、しかしながら、よくありがちな画一的な味ではないから食べ飽きずに、ガツガツいける。

そして何しろもう、肉がね、柔らかいのですよ。まさに、四方八方北海道をいろいろ探し求めてやっとみつけたジンギスカンなんです!

わたしは早速、北海道旭川市に向かい、このジンギスカンの作り手である小滝さんを取材させてもらいました。

p_genghis_khan_01_01.jpg

「ところで小滝さん、このジンギスカンはどうしてあんなに柔らかいんですか?」

『そう言っていただけるとホントに嬉しいですね。私はいかに美味しく柔らかく食べてもらうかに、3年もかけたんです』

「え?3年!」

『そうなんです。無添加のものが作りたかったので、なおさら大変だったんですけど、殆ど趣味にちかいレベルで作ったからかなり凝った商品になっちゃったんですよね』

小滝さんの会社は、旭川で長く肉の卸問屋を営んでいて地元以外の人にも広くジンギスカンを食べてもらいたいとブームに火がつくずっと前から、この商品作りに取りかかったのだそうです。

そしてやっとたどり着いたのが、たれにフレッシュな野菜や果物の果汁を使うことだったんです。

安易に化学的なものを使うのではなく、あくまでも自然なおいしさを求めた結果、すりおろした玉葱やりんごジュースなどが「肉を柔らかくしてくれているんじゃないですかね」とは小滝さんの弁。

それに、長く精肉業に携わってくるなかで蓄積されたノウハウ、たとえば肉の切り方や保存の仕方なども、おいしさに 大きなプラスになっていることは、間違いなさそう。

実は、このジンギスカンを選ぶときに、同じオーストラリア産の肉を使った商品を手当たり次第に買って食べ比べをしたのですが、ホントに図抜けたおいしさと柔らかさだったんですよね。

p_genghis_khan_02_01.jpg

これなら、『においがダメなの』という方にも、きっと美味しく食べていただけるという、確信に近い自信をもったのを覚えています。

ラム好きはもちろんのこと、あまり馴染みがないという方も、是非1度、食べてみてくださいね。

060551m.gif

商品のご購入はこちらから!
やわらかジンギスカン

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

ピーカンナッツのヒット!なお菓子<その2>

今年買い付けした商品のなかでも、5本の指に入るほど感動したお菓子の取材で向かったのは、長野県の田舎町。

タクシーもないため、生産者に迎えに来てもらい、やっとの思いで現地にたどりつき、まずは、職人でもある社長さんにご挨拶。
では早速、取材を始めさせていただきますね。

「えっと、この商品なんですが、一番の特長というのはどんなところですかねぇ?」

『特長なんてもんは、ねぇよ。大した商品じゃないしなぁ』

「え?そんなことはないでしょう?あれだけ美味しいんですから」

『いや、大したもんじゃないよ』

「へぇ。じゃ、実際に取材させていただいてもいいですか」

、、、ということで、わたしは製造現場に案内してもらい、この道30年以上というベテランの職人さんに実際に作っていただくことに。

p_pikannuts_01_01.jpg

まずは、ピーカンンナッツを選別する作業。
ナッツそのものが商品だから、この作業は重要。

p_pikannuts_02_01.jpg

形崩れなどではじくものが結構でてくるし、作る最中も割れたり欠けたりするので、実際に商品になるものは、選別したときよりもさらに減るんです。

形の整ったナッツは、小振りの鍋にいれ、カラメルを絡めていく作業から開始。

p_pikannuts_02_02.jpg

カラメルは、加熱しすぎれば苦くなるし、すぐに固まってしまう。ごつごつしたナッツに絡めていくのはとても大変そうなのですが、このお菓子の場合は、カラメルをさらに2度付けしていたんです。

最初に軽くフランベして、ナッツとカラメルを馴染ませた後、一度完全に冷やして熱を取り、お互いにくっついたナッツを手作業でばらし、それを再度、鍋に戻してカラメルをつけていく。

こりゃぁ、ものすごい手間だわ。

わたしも少し触らせてもらったんですが、鍋から出したばかりのナッツは予想以上に熱くて、手でもっていられないほど。

だけど、冷めるのを待っていたら、ナッツがくっついたまま離れなくなってしまうので、寸分を惜しんで熱いのを我慢しながら、かつ、ナッツが崩れないように丁寧な作業が要求されるのです。

カラメルをまとったピーカンナッツは、次にワイトチョコをまとうために、もう一度粗熱がとれるのを待ちます。

p_pikannuts_02_03.jpg

せっかちなわたしは「まだかな、まだかなー」と何度も掌をナッツの上に掲げてみるけど、これがなかなか冷えないの。

そして、きれいにホワイトチョコを絡めたあとは、パウダーシュガーやカカオパウダーをブレンドしたものを、均一にかけてやっと完成。

社長さんのウソつき!

どこが大した商品じゃないんですか?
一粒作るのに半日もかかるじゃないですか!それに大量生産できないし。さっきの職人さんだって『これ作んのは、ホント大変なのよ』って言ってたもんねー。

作業を最後まで取材した後、再度社長さんと打ち合わせをして「この商品はうちの看板商品に育てますから、わたしに託してください!」と交渉。

そして、2006年冬号での掲載にこぎつけたのであります。

これまで名前さえつけられてなかったこの商品は、わたしが命名することになり、思案に思案を重ねた結果、第一印象そのままの、長い名前を付けてしまいました。 (^^;

そして、カタログ掲載と同時になんと大ブレイク!!
やったー! だって、おいしいんだもん!絶対にみんな、喜んでくれているはず。

p_pikannuts_02_04.jpg

それにわたしがそうであった通り、このナッツを食べた人は、そのおいしさに感動して、ついつい周りにくばってしまいたくなるんですよね。

ホントに出会えてよかったお菓子。プレゼントしてくれた友達には、感謝状を贈らないといけないくらいの大感謝!

まだ食べていないという方、このおいしさを知らないなんてもったいなーい。

みんなで分けて、おいしく食べてくださいね。

060655m.gif

商品のご購入はこちらから!
ピーカンナッツのヒット!なお菓子
ピーカンナッツのヒット!なお菓子 お試しセット

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

ピーカンナッツのヒット!なお菓子<その1>

セコムの食」2006年冬号がスタートして半月ほど経ちますが、新登場した商品のなかでも、ダントツ人気を誇っているのがこの商品なんです。

この商品と出会ったのは、今年の初夏、ある友人からいただいたのがきっかけだったんです。

食指をそそるような容姿でもなければ、見ただけではどんな味か想像がつかない。だけど、信頼がおける人からおいしいと言われたら早速食べなきゃ気がすまない性分のわたし。

友人と別れたあと、すぐに袋を開けてひとつパクリと食べてみた。

「お、、、、、おいしーーっ」

1回噛むとナッツの食感が心地よく、
2回め噛むと、ホワイトチョコの甘みを感じ、
3回めには、カラメルの香ばしさと苦みが顔を出し、
あとはもう、おいしい三重奏が最後までなが~く続くのよー。

まいった、まいった! これ、おいしすぎる!

これ絶対に上司のヨシダさんにも食べさせてあげよ、
あ、でも、だめだ。手が止まらない。 どんなに我慢しても、手が、手が勝手に動いちゃうーっ。

そして、ものの数分の間に、ヨシダさんのための1粒だけを残して、あっという間に食べ終わってしまった。 わたしって、どうしてこんなにおいしいものに対してこらえ性がないんだろう・・・。

もちろん、その残り一粒を食べたヨシダさんも、このお菓子を大絶賛。

プレゼントしてくれた友人に感謝しつつ、早速生産者に連絡を取ったのですが、、、、、。

半月経っても、そこの社長さんと連絡がとれず、わたしはヤキモキ。

あーんもうっ、カタログ掲載の締め切りは間もなくなのになぁ、
でも、あんなに手が止まらなくなっちゃったお菓子は、そうめったに出会えるもんじゃない。

間違いなく今年のベスト5に入るヒット!な商品なんだもん。 何が何でも頑張んなきゃ!

それからはもう、しつこくしつこく、しつこーく電話をかけ続け、
やっと社長さんを電話口でつかまえることに成功。

「このときを逃すもんか」と、思わず声が大きくなりすかさず連絡した趣旨を伝え、間髪入れずにアポイントをゲット。 現地に取材が叶ったのは、もう夏が終わりかけた頃でした。

新幹線とローカル線を乗り継ぎ、片道4時間かけてやっと最寄り駅へ。
長旅の疲れは感じるものの、あの商品をやっと取材できるのかと思うと嬉しくなり、勢い良く電車を降りようとしたら、、、。

ド、ドアが開かないっ。

あせって、ドアをガタガタ叩いてみたけどビクともせず車内には「出発しまぁす」というアナウンスが流れた。

ちょっと、どういうこと?!、あわてて運転手の方を向いたら、なんと最前方のドアだけが開いて、降り口のところに運賃箱がおいてあるではないか。

瞬時に、この駅が無人だということと、運賃の回収を運転手が行っていることを悟ったわたしは、周りの注目を一気に集めているのも構わずに、猛ダッシュ。

「あーっ」と叫びながら2両編成の電車の中を駆け抜け、運賃箱に切符を放り込んで、なんとか下車。

ふぅぅ~っ。 聞いてないよ、もう。

そして息を整えて、ふと周りを見渡すと、そこは田んぼのど真ん中。
駅が無人どころか、町そのものが無人じゃないのかと思うほど、緑の稲以外、何もない。

なんてこったい。タクシーなんて一台もいないよ。

しょうがないから、駅の端っこにひっそりと立っている緑の公衆電話に近づき、電話機を囲むプラスチックの保護カバーに張ってある「○○タクシー」の電話番号をまわす。

「あ、一台お願いしたいんですけど」
『今どちらですかぁ?』

「えっと、△△って駅なんですけど」
『そこはだめですねぇ』

「え?なんで!」
『うちからじゃ、そこにいくまでに30分くらいかかりますよ』

「そ、そんなぁ。じゃぁここから近いタクシー会社を教えてください!」

しかし、教えてもらった番号に電話をしても、返事は同じようなもので、どうやらこの場所は、『プチ陸の孤島』のようだ。

もうすでに、訪問予定時刻は過ぎているし、どうしようもなくなったわたしは、生産者のところに電話をして事情を説明、『あー、その駅はだめよ。使う人いないから』とあっさり言われ、生産者の方に、お迎えにきてくれることになったのです。

それから待つこと、さらに20分。田んぼのド真ん中で、セミの声を聞きながら、カンカン照りのなかじーっとお迎えを待つわたし。

もう、それにしても暑すぎる。まだかなぁ。
お迎えー。まってますよーっ。

・・・・つづく

060655m.gif

商品のご購入はこちらから!
ピーカンナッツのヒット!なお菓子
ピーカンナッツのヒット!なお菓子 お試しセット

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

こりゃぁすごいごまらぁ油

「セコムの食」で以前からご紹介しているごま油は香り豊かなスグレモノ。

●一番搾りごま油

p_gomaraayu_02_01.jpg

もちろん、そのごま油もいい商品なのですが、わたしが個人的にあまりにも気に入ってしまい、ほぼ独断でご紹介することを決めたのが、こちら。

●こりゃぁすごいごまらぁ油

p_gomaraayu_02_02.jpg

もうね、この商品、瓶の蓋を開けて香りを嗅いだだけでご飯が食べられちゃうようなシロモノなんですよ。

それに香辛料の使い方が絶妙で、辛さだけで押しまくるごまラー油とは大違い。

どうしてこんなにすばらしいごまラー油ができるのかをこの目で確かめるべく、わたしは今年の夏、現地に取材に向かいました。

京都の住宅街の一角に店を構える山田さんの工場は、1階が倉庫、2階が作業場になっていて、1歩足を踏み入れると、ごまをすり潰すときに発せられる香ばしい香りでいっぱい。

p_gomaraayu_01_01.jpg

作業場の真ん中にある業務用のコンロを使って作っていくということで、コンロの前には唐辛子や八角、チンピなどがずらりと並べられている。

「へぇーっ、長ネギや生姜は、生を使うんですかぁ?」

『そうなんですよ。香りの立ち方がゼンゼンちがいますからねぇ』

と、この日案内をしてくれた菊岡さんが、ニコニコしながら 説明してくれた。

『ほな、始めますよ』ということで、ごまラー油を作ってもらうことになったのですが、その作り方というのがですね、全部手作業なんです。

まず、一番搾りのごま油を大きな寸胴にかけて、ゆっくりと加熱していきます。

p_gomaraayu_02_03.jpg

そして人肌くらいの温度のときに、テーブルに準備された香辛料を投入していくんですが、もちろんこれには順番がある。

まず、刻んだ長ネギをいれた後に生姜をいれて、八角やら山椒などを投入していくのですが、そのたびにいい香りがコンロの周辺にふわぁっと広がって、 もう寸胴の横に立っているだけで、食欲がそそられまくり。

p_gomaraayu_02_04.jpg

思わず「白ご飯、持ってきてくれませんかね?」と口走ってしまったほどの香りが、目の前の寸胴から広がっていって今思い出しても、お腹がグーッとなっちゃいそうだわ。

山田さんいわく、このごまラー油の美味しさの最大の秘密は唐辛子にあるそうなんです。

『もし、この唐辛子と出会わなかったら、多分うちのラー油はできなかったやろなぁ。』

『辛さがね、他のと違うんよね。なんかこう、ピリーッとするんやけど、それだけやなしに、旨みちゅうんかな、なんや複雑な味がするんやね』

そう聞かされて、わたしが舐めてみないわけがない。

左手を袋にのばし、真っ赤な唐辛子の粉を中指に少しだけつけて口に含むと、山田さんの説明どおりの辛みと旨みが舌の上にグワンと広がっていく。

それにごま油を熱するところから、完成までの工程はまるで自宅でごまラー油をつくるときと同じ、完全に手作り。機械のはいる余地なし。

旨いわけや、このごまラー油。だって材料が違うし、なによりも作っている人の気合いが 断然違うんだもんねぇ。

そして、作業を見終わったわたしの率直な感想が
「こりゃ、すごいわ」。

ということで、「セコムの食」でわたしが名づけた商品名は
『こりゃぁすごいごまらぁ油』なんであります。

なんて単純なわたし! なんて素晴らしいラー油!

3本入りで量が多いと思われるかもしれませんが、使い始めたら、その香味に惚れて、あっという間に使い終わっちゃうこと、まちがいなし。

このごまラー油を知らずして「辛いもの好き」を名乗っちゃいけないと思うわぁ~。

とーってもおすすめ! でございます。

010278m.gif

商品のご購入はこちらから!
こりゃあすごいごまらぁ油

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その2>

「これなら、きっと満足してくれるだろう!」と思うほど、美味しいメンチカツと出会ったわたしは、早速生産者にアポイントをとって、現地の場所をチェック。

すると、、、、。

ぎゃ! すっごい山の中! しかも、空港から遠い!
しかし、生産者に空港から現地までの所要時間を聞いたら約3時間半とのこと。

ま、それも、いつものことだと思い直し、飛行機とレンタカーを駆使して、現地入り。
そこは、大分と熊本の県境にある、山間の小さな工房で、案内をしてくれたのは、製造責任者の工藤さんでした。

p_arabikimenchi_01_01.jpg

このメンチカツの最大の魅力は、見事にゴロゴロとした
粗挽き肉と、それを引き立てるようなスパイシーな風味。

p_arabikimenchi_02_02.jpg

一体どれくらいの粗挽き具合かというのに、興味深々でミンチの機械に近づくと、ほーっ、こりゃミンチというよりは角切りに近いんじゃないの?というくらいの大きさの肉が次々とでてきている。

「こんなに粗挽きするところ、見たことないですよ」と、わたし。

『契約農家の豚を使っとりますから、安心ですけん。
餌にはオレガノとかジンジャーとかの、ハーブをですね、混ぜて食べさせよります』

「へぇ! でも、ハーブを食べさせると、何がいいんですか?」

『学者じゃないから、ようわからんけど、製造の立場からいえば、他と比べて臭みがないし、肉が柔らかいように思いますねぇ』

なるほど。
では、その自慢の豚がいる養豚場を取材させてもらうことにいたしましょう。


工房所有の軽トラで、さらに山のなかを目指すこと約10分。
養豚場のなかには、ちょうど昨日生まれたばかりだという 真っ白な仔豚ちゃんたちが、おかあさん豚と一緒にグースカと寝ているところでした。 かーわいい!

その奥の豚舎には、肥育日数によって分けられた豚が並んでいて餌を食べたり、水を飲んだり、この大分の自然に囲まれてのほほんと過ごしているように見えました。


このメンチカツは、粗挽きにした肉に小麦をまぶして卵をつけ、パン粉で包んでいくのですが、この作業は全て手作業で行っているんです。

p_arabikimenchi_02_01.jpg

挽肉を丸めるときも、丁寧に”パンパンッ”と空気を抜いて形を整えて、作業をされている方がみんなとっても丁寧なので、「みなさん丁寧ですねぇ」と感想を漏らすと・・・

『いや、実は従業員は、ほとんどが親戚やけん』なんだそう。
 
ほんとに、おかあさんが家庭でつくるのと同じように、作っている様子をみていると、美味しい理由がよーくわかりました。

そしてわたくし、取材が終わって、生産者にある提案をしました。

「今のメンチカツも美味しいんですけど、さらに原材料をよくして安心で美味しいものを作ってくださいませんか?」


かくして、美味しいメンチカツは、さらに安心&美味しさを極め『超粗挽きメンチカツ』として、2006年秋号で華々しいデビューを果たしたのでありました。

そして、おかげさまでたくさんのご注文を、いただいていて工房はフル稼動で頑張ってくれているようです。

そして、わたしはこの週末、この超粗挽きメンチカツの生産者のもとを再訪し、新たなる商品をご紹介するために取材と打ち合わせをしてくる予定です。

また美味しい商品をご紹介できるよう、頑張ってきますので
乞うご期待! であります。

060441m.gif

商品のご購入はこちらから!
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 12個
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 18個

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その1>

突然ですが、メンチカツって好きですか?

とんかつよりも庶民的で、揚げたてを手割りするとなかからジューシーな肉汁が出てきて、あ~美味しそう~。
火傷しそうになるのがわかっていても、パクッて思い切り頬張りたくなる、あの魅力的なメンチカツ。

でも、庶民的で魅力的な美味しさだからこそ、そんじょそこらの美味しさであれば、皆さんの心は動かせないとそれこそ気合いを入れて、メンチカツを探していたある日のこと。

とある場所の、とある一角に、じゅ~じゅ~と音をあげながらホックリと丸いメンチカツを発見。

見かけは、特に面白い感じはないものの、あまりにも美味しそうな音がするので、これはチェックせずにはいられない。

「おじさん、これ一つちょうだい。そのまま食べるからきれいに包まなくてもいいよ」

茶色い紙を軽く巻いて、おじさんから手渡されたメンチカツを持って、
近くのベンチに座り、荷物を横に置いて、さてどんな味かと早速ひとくち食べたところで、驚いた!

う、うまい! なんなんだ、このジューシー&スパイシーは!
衣の厚さも程よく、手で持っても崩れず、かといって硬すぎず。

わたし、すぐさま走る、走る。
そして、おじさんのところに戻って、聞く!!

「おじさん、これって化学調味料入ってる?」
『いーや、入れとらんよ。無添加よ』

「ホントに? じゃぁ、まだ揚げてないメンチも売って」
『え?ホントは売ってないんだけどなぁ。欲しいならいいけど』
「売って、売って。ついでに美味しい揚げ方も教えて」

こうしてわたしは、冷凍のままのメンチカツを会社に持ち帰り試食会のときに、おじさんから教えてもらった内容を上司のヨシダさん(揚げ物特訓中)に伝えて、おろしたての油で揚げてもらい、ここでまた試食。

う~ん、プロのおじさんが揚げるんじゃなくて、ヨシダさんでもこれだけ美味しく揚げれるんなら、なぁんの問題もない。

話は逸れますが、わたしはいつもいろんな実験をしています。

「これはうまい!」と思った商品は、毎日少しずつ食べてみて味の変化をチェックしてみたり、量が多いものなら冷凍にも耐えられる商品かどうか、1度冷凍してみて、それでも風味が落ちないか、とか。

納得がいったものだけを紹介するってことは、年中食べてるばかりいるってことなんですね。(^^;

そういう意味でも、このメンチカツは合格点!
早速、生産者であり、あの日にメンチカツを揚げていたおじさんのところに電話をして、アポイント。

するとおじさん、「あ~、冷凍のままで欲しいっていうお客さんいたねぇ。あのときのねぇ!」と、覚えておいてくれた。
普通は、冷凍では売らないんだそうですが、あまりに勢いよくお願いされて、断れなかったのだとか。 

そして、メンチカツを作っている日に合わせて現地へGO!


それ~っ! いってきまーす!


・・・・つづく

060441m.gif

商品のご購入はこちらから!
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 12個
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 18個

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

つち鯨のベーコン<その2>

今年、千葉の和田港に水揚げを許可されているツチクジラの最後の一頭が捕獲されたという電話を受けたのは、夜8時をまわったところ。

それから慌てて準備をして、現地に着いたのは深夜3時すぎ、それから約2時間半かけて、クジラの解体を取材しました。

電動式のチェーンで引き上げられたクジラは、老若入り混じった職人たちが手にした、ナギナタのような切れ味が鋭いなんてもんじゃない刃で、シャーーッ、シャーーッと鮮やかに切っていく。

周囲には、陸の動物と魚の臭いをあわせたような、生臭く荒々しい臭気が広がり、海水と入り混じった血が、体内から吐き出される。

馬の解体も取材した経験があるわたしにとっては、そう驚くことはない光景なのだけど、わたしの隣には両親に連れられてクジラの解体を見に来ている、子供たちがたくさんいる。

彼らは、この現場をどう感じているんだろう?と思って子供たちを見てみると、これがとっても真剣に目をそむけることなくしっかりと見入っている。


「夏休みの自由研究」の課題にするんだ、という声も聞かれ「かわいそう」でもなく「汚い」でもなく、みんなまっすぐな目でクジラの命の行方を見守っている。


クジラの解体が始まる前に、この海産会社の社長さんを取材させてもらったとき、こんな話をしてくれました。


『動物の解体の現場はグロテスクだから、多くの場合みんな隠そうとする。でも、魚が蒲鉾板に乗って泳いでいると思っているような子供がいる世の中は、絶対におかしい』

『ウチがクジラの解体を公開しているのは、食べ物は全て他の生物の命をもらったものなんだということを伝えたいからなんだよね』

 
この日の子供たちの顔を見る限り、社長さんの思いは、きちんと伝わっているんだろうと思う。


わたしは、海や畑や加工場など、これまで数え切れないほど取材をしてきましたが、いつも思っているのは、「生産現場」と「食べる側」との距離が遠すぎるということ。


確かにお金を出したら、食べ物は容易に手に入るけど、そこに食べることが出来ることへの感謝を忘れちゃいけないと思うんです。
 

命に対する感謝もそうだし、作ってくれる人への感謝だってそう。
お母さんや奥さんが作ってくれたご飯を「口に合わないから」って平気で捨てるなんてこと、フツーはしないですよね?

わたしが出会ってきた生産者や職人たちは、ホントに生真面目に食べ物と向かい合っています。

彼らが作った商品にも、お母さんが作ってくれるご飯と同じような思いをもっていただけたら、とっても嬉しいなぁ~。(*^.^*)

p_tsuchikujira_02_03.jpg

この、今年最後のクジラの解体が終わったのは、もう夜がすっかり明けていて、睡眠第一のわたしの身体はもうボロ雑巾のよう。

しかしながら、とっても充実した取材に気持ちは満足。
自宅に帰って、冷やしておいたビールをシュポッと開け、数日前に取材した農家さんからいただいた「最高に甘い桃」を朝食代わりに「一人乾杯」で、長い一日を終えたのでした。
 
おしまい!

060131m.gif

商品のご購入はこちらから!
つち鯨のベーコン

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

つち鯨のベーコン<その1>

2006年夏のある週末、外出先での仕事が珍しく早く終わった。
こんなことは年に何回もないもんだから、一週間の疲れを癒すべく、最近発売になったばかりのビールを買い込み、さぁて、飲むか!

冷凍庫に冷やしておいたビールグラスを取り出し、ビールを
空けたとたん、テーブルに置いていた携帯がブルブルブルッと騒ぎ始めた。

ん?誰や? と近づいてみると、ディスプレーには
わたしから「あるお願い」をしていた生産者の名前が。

p_tsuchikujira_01_01.jpg

さては、来たか!?

「もしもし~。いのくちです」
『今日クジラが揚がりましたよ!』
「え! 何頭ですか?」
『1頭です。でもこれで今年最後です』
「さ、最後ですか! うぅぅ、解体は何時くらいになりますか?」
『水揚げの時間からして、夜の3時くらいからですねぇ』

「セコムの食」のカタログで掲載している『つち鯨のベーコン』は
千葉の沖合いで水揚げされるつち鯨を原料にしていて、予てより生産者の方に、水揚げがあったときには連絡がほしいとお願いしていたんです。でも、よりによって今夜とは、、。

珍しく早く仕事が終わって、これまた珍しく飲みにも行かずに
自宅に直帰したウラには、こんな仕掛けが待ち受けていたのね。

「食べ物の神様」は、どうやらわたしを徹底的に鍛えてくださるつもりらしい。休むな、休むな。
行ける取材は、全部行け! 知るべきことは山ほどあるって
ことなんだ。きっと。
 
パソコンのWebで現地までの経路を調べ、生産者に折り返し連絡し
「行きます!電車乗りついだら何とか行けそうです」と伝え、
汚れてもいい取材服に着替えて、いざ現地へ!
 
金曜の夜の、酔っ払いで満員となった電車を乗り継ぎ、途中、生産者と落ち合って、通り雨にぶつかりながらも、なんとか千葉の鴨川・和田港についたのは、深夜3時を回ったところ。 

時計の針は3時をさしている。

さすがにねむい。ねむいが、岸壁について、海をのぞいたら
いきなり、目が覚めた!
漆黒の海のなかには、同じく夜の海の色をした鯨がすでに息絶えた姿を横たえているではないか!

うわぁぁ~っ。でっかぁぁぁい!
死んでるとわかっていても、こんなに間近に見るとドキッとしちゃうなぁ。
こんなに大きな生き物が海を泳いでいるんだぁ!
海って、やっぱりすごいや!

p_tsuchikujira_02_02.jpg

しかし、こんなに大きな鯨を、一体どうやって解体していくのかと思っていると、100mほど離れた、海沿いの建物に小さな灯りが入り、ひとり、またひとりと、職人さんらしき姿のおじさんが何処からともなく集まってきた。

p_tsuchikujira_02_01.jpg

それから20分ほど経って作業場全体が煌々と照らされると、こんな夜中にもかかわらず、クジラの解体を見学しにきた、家族連れがざっと50名くらい集まってきて作業場を取り囲んでいる。

クジラの解体って、このあたりの風物詩なのかなぁと思っていたら、突然、ガシッ、ジャリジャリっと電動のチェーンが動き出した。岸壁に浮かんでいたクジラは電動式の巻上げチェーンで引き始められ、ほどなく作業場には濃いグレーの巨体がゆっくりと姿を現した。

そして、電動チェーンの動きが止まると同時に、老若混じった職人たちが、一斉にクジラに近づく。

おぉ! 始まった!


・・・・つづく

060131m.gif

商品のご購入はこちらから!
つち鯨のベーコン


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

めひかりの天日干し<その2>

九州で初めて食べて、その美味しさに感動しためひかり。

その後、「ダントツに美味しい」めひかりを求め市場調査を行い、探して、探して、探しまくって食べ続けて、食べ歩いて、やっと出会っためひかり。

それは、福島県の常磐沖を気持ちよく泳いでおりました。

生産者によると、めひかりはこれまで商品価値を見出されず、地元のみで消費されるような、雑魚の扱いだったのだそう。

p_mehikari_01_01.jpg

しかし、美味しい情報というのは、ひとり歩きするもので、口コミで少しずつ広まるようになり、ここ数年のあいだに各地で商品化が始まった魚なのだとか。


取材に向かった日は大シケで、翌日の欠航が早々と決まり早朝の水揚げ現場は残念ながら、次回におあずけとなったのですが、その日の朝には水揚げがあったので、めひかりの加工作業は、しっかり取材することが出来ました。


常総沖のめひかりの特徴は、他と比べて皮がうすく身がほっこりとやわらかいこと。

なかでも4~6月に水揚げされるめひかりは、最も美味しいとされていますから、「セコムの食」にはその間に水揚げされたもののみを出荷していただけるようにお願いしました。


一尾ずつ大きさ、脂ののりなどを入念にチェックしてベテランの職人さんがシャッ、スーッ、シャッ、スーッと丁寧に串に刺していく手さばきが鮮やかで、めひかりを触るときの 手首がとてもしなやかで、愛情こめているのがよくわかる。

それをさらに太陽の下で干して旨みを凝縮させていくのですが、このめひかりに関しては、機械乾燥は一切しないというのが、この生産者のポリシー。

「そうじゃないと、天日干しって胸張って言えないでしょ?」

ごもっとも!

機械干しには機械干しの良いところがあるけれど、天日干しと謳うからには、100%天日干しじゃなきゃ、なんだかウソついているようで、気持ち悪いですもんね。


めひかりは、白身のキスのような繊細な味で上品な脂がたっぷりとのっていて、頭もワタも丸ごと食べて美味しい魚。

容姿はみにくいアヒルの子でも、その味わいは白鳥のように華やかなんであります。

ちなみに、このめひかりは、5尾入りの8パックセット。
梱包を小分けパックにしてくれるよう、生産者にお願いしたのは、めひかりを食べた方が、その美味しさに感動して、ついつい周りの人に配りたくなるんじゃないかと思ったから。

でもそれって、考えすぎ? (^^;


各地のめひかりを食べ続けてやっとたどり着いた逸品!
魚好きな方、必食ですよ!

050371m.gif

商品のご購入はこちらから!
めひかりの天日干し

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

めひかりの天日干し<その1>

これはもう、何年も前の九州出張でのこと。
 
取材が無事に終わり、ほっと一息つきながらも、何か美味しいものはないかと探してしまうのは、もはや職業的習慣。

この日も、レンタカーで県道を走りながら、はたまた道の駅でトイレ休憩のときでも、無意識に食べ物がおいてあるところを眺め、息をするのと同じ感覚で食べ物を手にとってしまっていました。

そのなかで、ふと目に留まった、ミョーな魚。
あれ?これって、なんていう魚なんだ?

すぐに裏返して原材料のところをみてみると、めひかり、干物、と書いてある。

なんだか、ちょっとブサイクな魚だけど、でもどういうわけか わたしに話しかけている気がして仕方ない。

「食べて食べて。美味しいよ」
そうなの? じゃぁ、買って帰っちゃおうかな。
 
ということで、そのめひかりは、わたしと一緒に飛行機に乗り、わたしと一緒に出社し、試食会に参加。

そしてこんがり焼かれて、お皿に乗せられ、そこをわたしがパクッと食べたところ、、、、。

う、うまいぃぃ。
この繊細な脂!ほっくりとした身!

p_mehikari_02_01.jpg

あっという間に一尾食べ終わっちゃう、軽快さ!
 
わたし、コロリと惚れました。
 
が、しかし。 
ここで、上司のヨシダさんが、冷静に反応。

「これ、美味しいけど、みかけが悪いからカタログじゃ売れないんじゃない?」

んー。
そうかもしれん。いや、間違いなく、そうだ。
ブサイクだもん、この魚。

でもね、こんなに美味しい魚がいることを知っておいて、 
紹介しないというのは、わたしのなかの倫理に反する。

みかけが悪くたって、美味しいものは食べればわかる!
美味しいものをみつけておいて、情報を独り占めするなんて わたしには、できないんだなぁ。

だけど、今たべためひかりを、そのままカタログで
紹介するなんてことも、これまたできない。

わたしの使命は、ダントツに旨いめひかりの干物を探すこと!
 
かくして、わたしは北から南まで、めひかりを追い続け、
探し続けて、干物を食べ続けました。


食べ比べてみると、いろいろ違うもんです。
魚自体も、捕れるところによって皮が厚かったり、時期によっても結構違うし、干物になるからには、塩加減だって全部違う。
 
うーん、なかなかダントツなものには出会えない。

出会えないんだけど、もはやわたしのなかでは、最初ブサイクだと思っていためひかりが、クリクリとした目の愛嬌たっぷりの魚にみえてきて、かわいくて仕方なくなってきた。

惚れるってことは、こういうことなのね。

探すぞ、探すぞぉ! 旨いめひかり!
どこにいるの~?


あーっ! いたぁ!


・・・・つづく

050371m.gif

商品のご購入はこちらから!
めひかりの天日干し

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

完熟トマトジュース

先週、旭川でとうもろこし取材をしたあと、わたしはずっと前から一度行ってみたかった生産者のもとを訪ねることができました。

というのも、とにかく美味しくって、それもプロの料理人なんかに抜群の人気があって、その美味しさの秘密をどうしても知りたかったからなのです。

このトマトジュースは「セコムの食」が創刊間もない頃から掲載を始めた商品なのですが、このトマトジュースを始めて飲んだときの驚きは、もの凄いものがありました。

ギリギリまで甘くて、トマト特有の青臭みが全くなくて、ある意味生のトマトよりもみずみずしくって、それまでわたしが飲んでいたトマトジュースって何だったんだ?!と、目からウロコだったことを、鮮明に覚えています。

だから、毎年北海道にトマトが実る時期になると、早く取材に行きたい、行きたい、行きたいと思ってはいたものの、今年になるまでずーっとタイミングを逸していたんです。

だから、今回ばかりは何としても辿りつきたいと思い、やっと念願かなったわけなんです。

トマトジュースの加工場で待っていてくれたのは、この工場の立ち上げから携わってきた小野さん。早速、作業場用の白衣と長靴をお借りして決して大きくはない工場に入ると、、、、、。

もうね、レストランで食べるトマトソースのような、やわらか~な香りが、そこらじゅうに立ち込めていて、その奥には真っ赤に熟したトマトが、きれいに水洗いされて山積みになってる。

p_kanjuku_tomato_02_01.jpg

うわぁ、これって全部高級品種のモモタロウですよね?めちゃめちゃ美味しそうぅぅ!

もうわたし、我慢できずに「これ、食べてもいいですか?」といつもの如く厚かましいお願いをする。

いいですよ、と小野さんからOKがでるやいなや、一応遠慮してできるだけ小さめのもので、それからできるだけ真っ赤に熟れているものを選んで、パクッと食べてみたら、もうあまりの甘さに取材中だということも忘れ、ものすごいスピードでガツガツ食べちゃった。

このトマトって、野菜というよりは、果物だよ!普通は生食用に不向きなものをジュースにするのに、こんな甘いトマト使っているなんて、贅沢すぎるわ。

すると小野さんが、完熟トマトが山積みされてカゴの前に立ち、『こうやってヘタのところを取るのも、ウチの特長なんだよ』と教えてくれた。

トマトジュースが嫌いって言う人の話を聞いてみると、多くはへタの周りの青臭さを感じることによる場合が多いんだけど、ここまで見事に青い部分を取っていれば、臭みなんてあるわけない。

それからわたしは、小野さんに連れられて、近くのトマト農家さんのところへ。

まさに“勝手知ったる他人の畑”という感じで、持ち主が現れる前に、小野さんがトマトハウスに案内してくれたところで、農家の水間さんが日焼けしたいい笑顔で登場。

p_kanjuku_tomato_01_01.jpg

取材したハウスは、ちょうど今朝完熟トマトの収獲をしたばかりということで、枝にぶら下がっているトマトはまだ青いものばかりだったのですが、その代わりにモモタロウの隣に実っていた真っ赤なプチトマトやミニトマトを水間さんが採ってくれました。

わたくしもちろん、ここでも味見。口のなかで真っ赤なミニトマトがプチッとはじけて、モモタロウとはまた違う可愛らしい甘みが思いっきり広がる。いいわぁ、北海道。いいわぁ、トマトジュース。

で、ここで小野さんに、質問してみた。「どうしてこんなに高いモモタロウをジュースにしようと思ったんですか?」

『そりゃぁ、生で美味しいものをジュースにした方が美味しいに決まってるからねぇ』

『生で美味しくないものは、いろんな加工をしなくちゃいけないけど、生で美味しかったら、そのまま美味しくジュースにすればいいだけだから、作る方もその方が簡単でしょう?』(^.^)

その通り!美味しいのは当たり前なのねん。先週のとうもろこしの生産者もそうだったけど、北海道の人の、農作物に対する思いって、強いんだなぁ。

わたしね、仕事柄1本4000円以上もするトマトジュースなんかも結構飲んできましたけど、わたしはこのトマトジュースが全国でイチバン好きです!

そのまま飲むのはもちろん、トマトソースにしても絶品ですよ。

050497m.gif

商品のご購入はこちらから!
完熟トマトジュース 6本(無塩)
完熟トマトジュース 6本(減塩)
完熟トマトジュース 6本(無塩・減塩)



投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

朝もぎピュアホワイトとうもろこし

今年の春、とあるところで出会った1本のとうもろこし。

それは、いつも目にするものと違う、色が白いとうもろこしで、真空パックに入っていました。

へぇ~、白いんだぁと思いながら一口食べてみると、そのやわらかさにびっくりして、その甘みに2度目のびっくり。

あまいわぁ~。みかけがユニークなだけなら何の魅力も感じないけど、これだけ甘いんだったら、きっと生産者は気合いをいれて育てているに違いない。

それに真空パックでこの甘さだったら、生ならもっと美味しいに違いないと思い、早速生産者のところに連絡、取材の申し込みをして、空路旭川へ!

生産者の吉田勝昭さんと空港で待ち合わせ、まずはお話を聞くことに。

p_pure_tomorokoshi_01_01.jpg

ピュアホワイトと名づけられたこのとうもろこしは、ほかではめったに手に入らない、希少品。

旭川の農作物を代表するような、美味しくって特徴のあるものを育てたいと考えていたところに、知り合いの識者から紹介されて、育てることにしたんだそうです。

農家さんいわく、ピュアホワイトは、他の品種と比べて天候不順などの影響を受けがちで、身も皮が薄いので傷つきやすくとても育てにくいんだそうです。

でもあえて、吉田さんがこれを育てようと思ったのは、、、『だって、美味しいでしょう?』。

同感、同感。 (^.^)では、とうもろこしが育っている畑に行きましょう!

案内されたとうもろこし畑には、この春に植えた芽が成長し、165センチのわたしの背をゆうに超えるほど、空に向かって伸びている。

p_pure_tomorokoshi_02_01.jpg

とうもろこしは、種植えから約3ヵ月で収穫でき、平均すると、ひとつの茎に2本くらい実るんだそうですが、吉田さんはひとつの茎につき1本しか収穫しないんだそうです。

理由はどちらか片方に甘みが集中するからなんですが、収穫の際にはじいた方のとうもろこしだって、わたしにしてみれば十分に美味しい。

収穫風景に見入っていると、吉田さんが『生で食べてごらんよ』と一本差し出してくれた。

やったー!でも、生でも大丈夫ですか?

p_pure_tomorokoshi_02_02.jpg

え?まずは食べてみて?じゃ、早速!

うーーーわぁぁぁ!あまーい!なんてストレートな、しかも優しい甘さなんだろう!食べててすぐに頭に浮かんだのは、離乳食を食べ始めた赤ちゃん。

このとうもろこしをペーストにして、あの子たちに食べさせてあげたらきっと喜んで食べてくれそう!そう思うくらい、やわらかい美味しさなの。

もちろん茹でたてだって、抜群に美味しい!皮は柔らかいし、甘みはたっぷりだから、あっという間に食べ終わっちゃう。

えーっと、それで吉田さん。この夏に、ピュアホワイトをご紹介させてもらいたいんですけど。

『いいよ。でもご覧の通り数は限られているから、大量には無理だね。それから美味しい時期に出荷したいから、期間も限定になっちゃうけど、その辺は大丈夫かい?』

わかりました。じゃぁ、今年はWebだけでのご紹介にしましょう。

『それから、とうもろこしは鮮度がとても大切だから、お客さんの自宅に届いたら、すぐに茹でてもらいたいんだよ。そうじゃないと、せっかくの甘みが落ちちゃうからね』

では、ご注文の際には、注意書きをして、商品の箱の中にその旨を書いた案内紙を入れて、対応しましょう。

『それなら大丈夫だと思うよ。うちからは必ず朝採りしたものを、大切に梱包して、鮮度が落ちないように緑の葉っぱをつけたまま送るからね』

わかりました!この美味しさなら、きっと皆さん、喜んでくれると思います。

・・・ということで、無事ご紹介することができるようになりました。

吉田さんをはじめとする9軒の契約農家で育てられたピュアホワイトは、表面は白くてホントにつやつやしてる!

朝、農家さんが1本ずつ丁寧に収穫したものを、冷蔵でお届けします。

p_pure_tomorokoshi_02_03.jpg

それから、収穫してすぐに現地で茹でて真空パックにしたものは茹でる手間がかからず、いつでもピュアホワイトの美味しさが楽しめますし、料理につかっても美味です!

甘さは、証明済!いやぁ、ホントに甘かった! 

皆さんも、是非!

060522m.gif

商品のご購入はこちらから!
朝もぎピュアホワイト(茹でたて真空パック)

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

王様のマンゴープリン

初登場するやいなや、すぐに完売し、生産者の方が他で販売するつもりだったものを、「セコムの食」に譲っていただいた、あの『ほっぺが落ちるかにグラタン』。

その取材のときに、シェフの藤井さんにちらっと聞いてみた。

p_osama_mango_01_01.jpg

「夏号でご紹介するのにぴったりの商品って、ありますか?」

『うん、ありますよ。今度サンプルを送っておきますよ』

そんな会話をして東京に帰った数日後、届いたのがこの『王様のマンゴープリン』だったのです。

箱を開けると、ビア短グラスのような容器に入った鮮やかなオレンジのプリンがきれいに並んでいて、そのなかのひとつを手に取り、封を開けて一口食べてみた。

うわぁ~!濃いぃぃ!生のマンゴー食べるよりも、マンゴーマンゴーしてるぅぅ!これって、生のマンゴーに失礼なんじゃないの?!

で、早速、藤井さんに連絡して福井に飛んでった。「一体どうして、あんなに美味しいものが作れるんですか?」

『一番時間をかけたのは、どのマンゴーにするかですねぇ』

藤井さんによると、美味しいデザートを作ろうと思い、マンゴープリンに決めたきっかけは、藤井さん自身が大のマンゴーフリークだったから。

p_osama_mango_02_01.jpg

ゆえに、他とは明確に違うものを作るために莫大なエネルギーを投じ、日本のみならず世界各国のマンゴーを試食し続け、やっとたどり着いたのが、アルフォンソマンゴーだったのです。

アルフォンソマンゴーは、数あるマンゴーのなかでも、甘みの豊かさと酸味のつややかさ、そしてその麗しい香りを評してマンゴーの王様といわれている品種。

ただし、検疫の問題で、日本への生での輸入は不可能なんですけど、藤井さんはこの南インド産のアルフォンソマンゴーに惚れ込んでしまった訳なんです。 ちなみに世界のマンゴーの約6割はインド産なんだそうですよ。

マンゴーが決まったら、次はレシピ作りとなるわけですがフレンチの世界大会での受賞経験のある藤井さんにとってはレシピ作りはお手のもの。

取材では、そのレシピに沿って、プリン作りを見せていただきました。アルフォンソマンゴーの甘さを生かしつつ、口当たりのいい上品なマンゴープリンを完成させる様子は、、、、、結構簡単そう。 (^^ゞ

見ている限りかなりシンプルな作り方だし、シンプルな原材料なんだけど、それはいい素材を生かすために大切なこと。

p_osama_mango_02_02.jpg

もちろん、出来たてのマンゴープリンをその場で試食させていただきましたが、もうねぇ、「しあわせぇ」って言葉が 頭の中で、渦巻いて一気に食べ終えてしまいました。

そして、この感動を誰かに伝えたいと、東京に戻ってきたわたしは、マンゴープリンを一つ握り締め、近所に住む古くからの友人のもとにこのプリンを持っていきました。

一児の母でもある彼女は、プリンを見ると「良かったねぇ、おやつもらったよ」と子供に渡し、子供が嬉々として食べているところに、自分もちょっと味見を、というようなノリで、スプーンを伸ばしたら、表情が一変。

『これは子供には贅沢。ママが食べるわ』と子供の手から奪おうとしたのですが、子供も容器をしっかと握り締め殆ど奪い合うように、ものの1分も立たない間に完食。

日ごろは優雅なママなのに、見ていて大笑いしてしまいました。

「セコムの食」夏号でも、このマンゴープリンはもうダントツの人気!リピーターも続出。シェフは休む暇なし!

一度このマンゴープリンを食べたら、もう他のものでは満足できなくなりますから、そこんとこは、要注意です。感動モノですよ。

マンゴー好きなら、一度は食べるべし!食べずしてマンゴープリンを語っちゃだめよー!

060231m.gif

商品のご購入はこちらから!
マンゴーの王様プリン 8個セット

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

稲庭絹女うどん&極細素麺

先々週、秋田に出張したときのこと。

メインの取材商品は「よもぎたっぷりの稲庭うどん」だったのですが、せっかくここまで来たからには、寄らないテはないと思い、現地からある生産者に電話をかけました。

「こんにちは!いのくちです。ご無沙汰してます~!」

『あらぁ、お久しぶりです。今どちらですか?稲庭?じゃぁぜひお越しください』と奥さん。

それからわたしは、田んぼのあぜ道を経由して、さらに山の中に続く道を進み、見慣れた風景を過ぎ、作業場の前でレンタカーのサイドブレーキを引く。

お~、懐かしい!「セコムの食」で稲庭といえば稲庭絹女うどん。夏冬問わず人気のうどんなんです。

以前、取材したときの「こだわり倶楽部」はこちら!

玄関を開けて、中に響くように大きな声で挨拶すると、まず最初に満面の笑みで出迎えてくれたのは、、、、。ん?知らない顔。あ!息子さんだぁ!

そのあとに続いて、これまた満面の笑みでお母さんが出てきてくれた。
息子さんは名前を和彦さんといって、以前取材したときには、まだ企業でサラリーマンをしていたのですが、3年ほど前に後を継ぐべく帰省して、目下修業中の身。

最初から後を継ぐつもりだったのかと聞いてみたところ、そういうわけではなかったんだけど、実家を離れてみると、小さい頃から常に身近にあったうどん、お父さんが作る稲庭うどんの美味しさや価値を改めて感じて、自分が後を継ごうと決めたんだそうです。

横で話を聞いているお母さんの、満面の笑みがご両親にとってどれくらい喜ばしいことだったのかを物語っていました。

p_kinume_udon_01_01.jpg

・・・と、和彦さんから「実はこれ、新しく作ったんです」と封が空いてるひとつの袋を大切そうに手渡されました。

興味深々で中身を取りだすと、そりゃまぁ見事に可憐な極細の素麺じゃありませんか!

和彦さんが工房に入ったとき、自分らしい何か新しいものを、と作り始めたのがこの麺なんだそうです。いわば、和彦さんの後継ぎ記念作品。

それにしてもなんて美しいお姿!わたしもこれくらい細くて流麗な姿だったら、人生また少し違ったかも。

それから、作業場に場所を移して麺つくりをみせてもらったのですが、何がスゴイって高橋さんのところはね、捏ねるところ以外、一切機械を入れてないんです。

機械の導入を否定する気はないけど、でもね、多くの作業に機械を導入して製麺しているにもかかわらず「全て手作り」と声高に謳っているところを、わたしはイイとは思えない。

見てください、この手作業!

p_kinume_udon_02_01.jpg

麺にギュンギュンとヨリ(捻り)を入れるからこそ、強いコシや伸びやかな食感が生まれるわけなんですね。

こちらは、”はしわけ”という作業。

p_kinume_udon_02_02.jpg

麺を乾燥させるときに、お互いくっつかないように、交通整理させてあげる作業です。

こうして頂戴した高橋さん帰省記念の素麺、自宅に持ち帰って早速食べてみたんですけどね、これが抜群なんですよ。

かなりの細麺なので、袋に書いてある時間よりも短く茹でて、冷水で締めてそのまま口に運んだんですけどね、クッとしまった歯ごたえとつるんとした喉越しが、その名の通り「絹」のつや!

それからつゆにもつけて食べてみると、これまた麺がつゆに見事に絡まり、あーもう、夏の至福ってこういう瞬間なんだなぁってしみじみ感じちゃう。

この麺をよくよく見ると、極細麺の周りにこれまた極小のランダムなでこぼこができている。これは製麺のときに使う打ち粉。

稲庭うどんは、他の麺と違い油を一切使わずに打ち粉のみで延ばすので、その打ち粉がそのまま麺にくっていていて、つゆとの絡みを良くしているんですねぇ。

p_kinume_udon_02_03.jpg

うん、これは皆さんにご紹介したら、きっと喜んでもらえるに違いない。

、、、ということで、近々このお素麺をWEBのみでご紹介することにしました。商品名は稲庭絹女素麺!

細さだけじゃなくコシの強さも◎!乞うご期待です!

020273m.gif

商品のご購入はこちらから!
稲庭絹女うどん 小セット
稲庭絹女うどん 大セット

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その3>

6月初旬。

わたしは、らっきょうの甘酢漬けの生産者、古瀬さんとらっきょうの生育状況についての連絡を交わし、よっしゃ!という日に、宮崎入り。

大雨の予報だったのが、「何があっても雨だけはやめてね」とお願いし続けたハレ女パワーが効いたのか、どうにか薄曇りで落ち着き、空港から一路、松元さんの畑に向かい、見事に成長したらっきょうに再会。

p_otsubu_rackyo_02_01.jpg

お~元気だ。

ゴールデンウィークあたりの天候不順のころには、今年はどうなることやらと、気を揉んだんだそうですが、そこからグッと持ち直し、持ち直したと思った矢先に、いきなりらっきょうが 一気に成長し始めたため、目下、どこも慌てて収獲している最中だとか。

次に、収獲したらっきょうの一時加工を取材させてもらいましたが、いやぁー、その作業の手間たるや、見ててため息が出るくらいの大変さ。

畑から掘りおこしたばかりのらっきょうは、丸ニンニクのような姿なのですが、それを一欠片にばらし、ひとつずつ鋏で茎を切り落としていくのですが、らっきょうは精が強い作物だから切って少し置いておくだけで、切り口から茎がまた伸びてくる。

p_otsubu_rackyo_02_02.jpg

だから収獲したらすぐにその作業をやらないといけないけど、同時に大きさの選別もしていかなきゃならないし、痛んだものははじかなきゃならないし、身体をずーーっと丸めての仕事なので、腰が痛いのなんの!

『松元さんご一家は、ほんとに丁寧な仕事をしてくれるから助かるんだ』と、古瀬さんが話していました。

p_otsubu_rackyo_02_03.jpg

松元さんが一時加工したものは、速やかに古瀬さんの加工場に運び、さらにここでも選別をかけ、ひとつずつチョキチョキと鋏で成型。

泥にまみれていたらっきょうが、少しずつ洗われてってきれいになって塩水に漬け込んだときの、樽の上には大量の泡。

まさか洗剤で洗ってる?!と慌てたんだけど、実は、らっきょうのアクなんですって。

その後、塩抜き、一度甘酢に漬け込みをしたあと、さらに塩梅を変えた甘酢に漬け込み、やっと完成。

そして6月末に一番出しのものがわたしの元に届き、すぐに試食してみたところ・・・・。

そのときは、少し浅漬けな状態でした。らっきょう特有のツンとくる香りがまだ少し残っていて、酢のカドが少し残ってキュッとしている。

上司のヨシダさんは浅漬け大好きなので大満足。これが少しずつ馴染んできて、今日食べてみたら、うん、少しずつまろやかになっていくのがわかる!

ちなみに、現地では昨年モノのらっきょうを3時のお茶の時間にいただきましたが、古漬けっぽくって、カリカリという食感はあまりなかったけど、味は随分柔らかくって、これまた美味しかった!

古瀬さんの配送に対する不安を解消すべく、このらっきょうは「セコムの食」のちっちゃな倉庫から直送という形をとりました。

「大丈夫」と言い続けた結果、やっとお届けできるようになった大粒らっきょう。

まずは、浅漬けの香りが残るところから始めて、お好みの漬かり具合で食べてみてくださいね。

060271m.gif

商品のご購入はこちらから!
大粒らっきょう


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その2>

大粒らっきょうの生産者に会うため、この日のわたしは、日帰り往復1人旅、イン、宮崎。まずは、らっきょうが植えられている畑を取材して、栽培農家の松元さんにいろいろ話を伺うことに。

平地で養分豊富な松元さんの畑では、毎年歯応え抜群のらっきょうが採れるとのことで、「今年も宜しくお願いします!」と、畑に向かって小さな声でお願いした後は、古瀬さんの自宅兼加工場に向かいました。

加工場では、どこの生産者にも、商品に使用している原材料をみせていただくんですが、例えば醤油を使用している場合は、醤油の原材料までチェックして、場合によっては変えてもらうこともあります。

でも、古瀬さんは、最初からきちんとしたものを使ってらっしゃったので、何の問題もなし。よし、よし、ここまでは超順調。

次にわたしがやるべきことは、絵に描いたような不安顔の古瀬さんから、不安を取り除くこと。

飛行機は最終便を取っているから、時間はたっぷりありますよ。さぁ、何でも言ってくださいね。古瀬さんが、ボチボチと話し始めたところによると、わたしからの掲載依頼を受けたときから、何だかひとりでいろいろ考えてたらしいんです。

古瀬さんは、長く漬物の製造卸を行ってきていました。なので、漬物作りには自信がある。でも、らっきょうは商品化して間もないため、漬物に比べると自分の中でのノウハウがあまり整理されてない。

なのに、いきなりわたしが漬物ではなく「らっきょう」を指定してきたので、本当に自分とこの商品で大丈夫なんだろうかと、謙遜にも近い不安を持っていたんです。

とはいえ、昔かららっきょう栽培が盛んだったこの地では、殆どの家が自宅でらっきょうをつけるし、もちろん古瀬さんも小さなころから毎年漬けていた。そういう意味では、決して経験が浅いというわけではないし、味だって食感だって、抜群に美味しい。

何度も「大丈夫ですよ」というわたしの勢いに圧されて、古瀬さん少しは自信を持ってくれたみたいだけど、それでも、一掃という様子ではない。

あとは、不安は?ときくと、出荷が不安なんだという。

個人客への配送をこれまで一切やってことがないから体裁のいい箱もなければ、出張などで留守がちなので、常時出荷は不可能に近い、らしい。

わかりました。箱のことも出荷のことも、一緒に考えましょう。不安なことや気になることがあったら、いつでもわたしに電話をください。

それから、収穫と漬け込みの時期には、わたしもう一度宮崎に来ますから。そこで漬け込みの具合とか酢加減とか、調整しましょう。

大丈夫!一緒にやってきましょう!

ということで、今月上旬、再度、気合の満点で宮崎へ向かったのであります・・・・。

・・・・つづく

060271m.gif

商品のご購入はこちらから!
大粒らっきょう


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その1>

「セコムの食」には、長く愛されてきたらっきょうがあります。鳥取砂丘の砂地で育ち、小粒でシャキシャキっとした食感が人気で、カドのない甘酢に漬け込んであるので、口当たりがとても爽やか。

あまりの人気に一昨年はまさかの欠品という事態も起きてしまったロングセラーな商品なのですが、実はわたくし、このらっきょうと全く違うタイプのものを、密かに探していたんであります。

小粒のシャキシャキに対抗できるのは、大粒のカリカリ以外にない。そう思ったわたしは、例の如く日本全国を行脚し、2005年冬、やっとのことで、ひとりの生産者にたどり着きました。

そこにたどり着くまでは、紆余曲折あって、何度各地に足を運んでは、ペチャンコになって帰ってきたことか。でも、努力の先には必ずいい結果が待っているものですな。

早速、現地取材に出かけたかったのですが、如何せんまだ畑が雪に埋まっているとのことで、雪融けを待ち、らっきょうの花が咲くのと同時に宮崎へ!

その飛行機の中で、わたしは思い出していました。

今日初めてお会いする生産者の古瀬さんに、わたしは一体何回「大丈夫です!」って言ったことだろう。

最初に掲載依頼の電話をしたときからそうだったの。古瀬さんは、いっつも、か細い声でどこか不安そう。

掲載の話にとても喜んでくれているのは間違いないんだけど、それ以上に何かが不安ならしい。

その原因を確かめるためにも早く直接会いたかったし、問題があるのなら、その全てをクリアして最もいい状態でお客様にお届けしたい。

そんなことを雲の上で考えていたら、なんだかエラく気合いが入ってきた!よーし、頑張るぞぉ、と思ったところで、飛行機がドシンと揺れて、宮崎空港に着陸。

いかん、いかん。あまりにらっきょうのことを考えすぎて、着陸態勢に入っているのも気づかなかった。(^^;

待ち合わせの場所まではバスで向かい、その場で待っていた古瀬さんと初対面のご挨拶。ここでもやっぱり、なんとなぁく、不安顔。

でも今日は日帰りなので早速、らっきょうが育てられている畑に向かい、農家の松元さんともご挨拶。らっきょうの説明をしてもらったとき、古瀬さんが何気なく教えてくれた。

p_otsubu_rackyo_01_01.jpg

『松元さんは、タバコの葉を作らんですもんね。だからわたしもお願いしようと思うたっです』

タバコの葉っていうのは、ものすごく弱い作物なんですって。だから必然的に農薬をたっぷりと使ってしまうことになる。

そんな畑で育った作物は、やはり身体に摂りたくないからと、いくら収入が上がるとわかっていても、タバコの葉を育てない松元さんの畑のらっきょうを使うんだそうです。

ちなみに、他の土地の農家さんにもタバコの葉について聞いてみたところ、「常識だよ」なくらい、タバコの葉の栽培と農薬は切っても切り離せないんだそう。

それはそうと、古瀬さんは一体なにに不安をもっているのか、それを解決しないことには「セコムの食」でご紹介するわけにはいかない。

さてさて、古瀬さん、今の状況をお聞かせ願えますか?

・・・・つづく

060271m.gif

商品のご購入はこちらから!
大粒らっきょう

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

中洞牧場のアイス<その2>

東京から片道8時間超の“陸の孤島”を訪ね、そこでのびのびと暮らす乳牛を取材しようと朝早く起きて牧場に到着。

搾りたての新鮮な牛乳をコップ1杯ごちそうになり、牧場へと向かうことになったのですが、軽トラの薄いシートにお尻を何度も打ちつけるほど穴ぼこだらけのけもの道の先に待っていたのは、木造の小さな山小屋とこれまた小さな木造の、牛舎らしき建物だけ。

その他は見渡す限りホントに何もない山肌で、牛なんて一頭もみえない。

わたしの不安を察したのか「昨日はあの辺に居たんですけどねぇ」と中洞さんは少しあせった物言いで、「ちょっと移動しましょうか」と再度車に乗り込んでく。

そして、立ち入り禁止を示す角材を退けて、ぬかるみをバシャバシャ進み、雑木林から飛び出している枝が車に当たるのなんてゼーンゼン気にせずに車を走らせ、中洞さんは牛を探しまくる。

牛、いないよ。いないじゃん。どこ?どこ、どこ?いない、いない、いないよ~。

こんなけもの道を走りつづけたら、お尻にアザができちゃうんじゃ、、、あーっ、いたー!

しかし、あんな急斜面にどうやって牛は登ったんだろうと思っていたら、「じゃぁこれから先は歩いて行きましょう」と言われ、なんとわたしも遠くに見える、小高い丘まで登ることに!

そして、ゼェゼェいいながらやっとの思いで牛に近づいてみると、彼らは雪解けで表れた枯れ枝をへし折ってバクバクと食べているところ。いままでの牛の取材でもっともワイルドだし、ギロッと睨まれるとドキッとするけど、中洞さんにはなんだかスリスリしてって甘えている。

p_nakahora_ice_02_01.jpg

p_nakahora_ice_02_02.jpg

信頼を寄せてるんだろうなぁ。しかしこれ、牛の管理はどうやっているんですか?

毎日どこにいるかわからないくらいの丘陵地の放牧なんてはじめて見るけど、餌とかいつ与えるんですか?それに搾乳はどうやってやるんですか?

「餌は、よほどの雪で餌が見えなくなるときには与えるけど、基本的には牛たちがこの山を好きに歩いて、必要なだけ食べてますよ。ほら、そこの木だって樹皮が剥げてるでしょ?牛が食べたんですよ」

はぁ~。ワイルドな訳やね。

p_nakahora_ice_02_05.jpg

まさに牛を野山に「放って」いるわけだ。

p_nakahora_ice_02_04.jpg

だけど、どんなに遠くに散歩してても、牛たちは搾乳の時間には中洞さんたちが待つ搾乳所に集まってくるんですって。すごいですよね。

中洞牧場で搾られる牛乳は、とても軽やか。乳脂肪の調整など人為的なことは一切行っていないので、夏と冬では味わいも違うし、まさに自然に沿ったミルク。

もちろんノンホモジナイズドかつパスチャライズドです。それを100%使ったアイスは、あと味が抜群にいい!

市販されているアイスの中には、ひと口目はミルキーなんだけど、あと味が重くてベタベタしちゃうのがあるけど、このアイスは食べ終わった後の満足度が高いんです。

それに、実はこのアイスは、小さなお子さんに大人気なんです。子供の舌はホントに正直ですもんね。

シンプル、イズ、ベストな味を是非味わってみてください。

060251m.gif

商品のご購入はこちらから!
中洞牧場のアイス12個セット


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

中洞牧場のアイス<その1>

陸の孤島という言葉がありますね。

そう呼ばれるところは、本当に自然に満ち溢れていて、たとえば高知県の四万十、和歌山県の熊野、愛媛県の宇和島などを旅行すると、すっかり心が和みます。

でもね、これが休暇ではなく仕事、それも時間に追いたてられながらの取材となると、そりゃもう大変なことになるんです。

特にわたしの場合は、どんなに長い道のりであっても運転代わってくれる人はなく、道案内してくれるカーナビに話し掛けても返事もなく、そんな長い時間だと持っていったCDだってさすがに聞き飽きる。

高速道路なら、まだいいんです。

車のための道だから。

だけど県道や農道では、腰が曲がったおばあちゃんが平気で車道の真ん中あたりを歩いていたり、山道で「鹿の飛び出し注意」なんて標識のまわりは、ホントに飛び出してくるようなけもの道だったりする。

でもね、そんな僻地だからこそ美味しいが真っ直ぐに育まれることも多いんです。

33号で新商品として登場しているもののなかにも、陸の孤島産があるんでが、それがこれ

取材前日、わたしは、親の仇のようにパソコンのキーボードを叩き続け、大急ぎで原稿を数本仕上げたあと、上司のヨシダさんに行き先を伝え、使い込んだキャリーバッグをガラガラと鳴らしながら東京駅に向かいました。

それから新幹線に揺られること約3時間。もちろん車内でも原稿作成は続き、旅の風情なんて、わたしには縁がない。

ところどころまだ雪が残る岩手は、春といえどもまだかなり寒く、身体が冷えないうちに改札から一直線にレンタカー会社に向かい、予約車をピックアップ。

辺りが暗くなるのとともに、気も急いてきて、慌てて目的地を入力すると、到着予定時刻のところには22時45分とある!

ふぅぅ、、、。結局片道8時間半ということね。思ったよりも遠そうだけど、よっしゃ、行くかぁ!と出発。

しかしそれからの長旅は、わたしがこれまで経験してきた陸の孤島の中でも、1、2を争う過酷なものでした。

延々に続く道は県道から町道に替わり、外灯もなく、今走っているところがリアス式海岸であることを実感させるに十分すぎるほどの極細クネクネ一車線。

さらに海からは車が浮いちゃうんじゃないかと思うほど強い風がビュービュー吹きつけ、そのうえ途中から雨ともミゾレともつかない大粒の滴が真横から降ってきた。

もうこの時間だと、会社に電話しても誰も出ないだろうな、寂しいけど、がんばろう。 外灯がないって、ほんと寂しい。長いなぁ、この道。

そんな状態が、数時間。

そしてなんとかその日の宿泊先にたどり着いて、取材本番の明日に備えて、バタンキュー。

で、翌日。

明るい太陽の下で見るホテル周辺の景色は、一面が草、草、草で遠くに海が見えるような、超牧歌的風景。

ホテルから車で数分のところにあるという、中洞牧場へは時間通りに到着したものの、そこには小さな工房があるだけで牛は1頭も見当たらない。

「あの、牛は?」

『あぁ、ここからもっと山奥に入ったところにいるんですよ。まずは、搾りたての牛乳を飲んでください』

p_nakahora_ice_01_01.jpg

もちろん遠慮なくいただくと、さらりとして作り込んだところが全くなくて、何にも染まってないような味。ん~、おいしぃ!(^.^)

それから牧場に行くことになり、かなり年季の入った軽4輪に乗車したはいいものの、途中からおそろしく急なあぜ道に突っ込み、昨日の雨でぬかるんだ道で車はスリップ。

やっと抜け出したかと思うと、次は大きな穴ぼこがあり、わたしの身体はその衝撃でシートから離れるほどジャンプ。昨日の1本道もつらかったけど、今日は今日でお尻が痛い。

しかしなぁ。どこまで進んでも雑木林だし一体どんなとこに牧場があるんだろうと、不安を隠しきれなくなったとき、やっと牧場に到着。ふぅぅ。

ん?でも目の前に広がるのは、だだっ広い山肌だけで牛なんて一頭もいない。

すると、中洞さん「あれ~?昨日はここにいたのになぁ」と少し慌て気味。

え?もしかして、だ、脱走?一頭もいないなんて、どういうこと?

こんなところまできて、牛に会えずに帰るなんて一体、何がおこったの?中洞さぁん!

・・・つづく

060251m.gif

商品のご購入はこちらから!
中洞牧場のアイス12個セット


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

1本釣り瀬つき生アジ&干物

わたしの取材史上、もっとも通い詰めた土地のひとつ、八幡浜。

p_namaaji_himono_02_01.jpg

うすかわまんじゅう」も八幡浜で生まれ育った商品だったのですが、こちらも同じ八幡浜でしか生まれることがない美味。

このアジは、美味として有名な関さば、関アジが泳ぐ海域と大差ないところで泳いでいた瀬つきのアジなんです。

アジは回遊魚で餌を求めながら海の中を生きていくのですが、ときおり同じ場所に居座って、そこにいる豊富な餌を食べながらふくよかに育つちゃっかりしたアジがいて、それを瀬つきアジと呼ぶのです。

わたしが思うに、相当居心地がよいのではなかろうか。

どの漁師に聞いても「瀬つきの魚」は美味しいと口を揃えていうので、間違いはないようですが、このアジの干物の旨いことといったら、もうね、びっくりしますよ。

大人の手くらいの大きさなのに、思い出してもよだれが出そうなほどの美味しい脂をたたえていて、身はほっくりしっとりと口の中で打ち上げ花火があがるような旨みをたっぷりと含んでいるんです。

昨年のカタログでは、このアジをお店でも使っているフレンチレストラン「オー・グー・ドゥ・ジュール」の中村保晴シェフにもコメントをいただき、八幡浜のアジがいなくなっちゃうんじゃないかと思うくらいのご注文をいただきました。

で、そのアジを求めて、わたしは舟に乗って漁に出たわけなんです。

その日はこれ以上ないという晴天かつベタ凪のなか、わたしは早朝の魚市場の取材を終え、一息ついた後、定員は多くて4名?というような小さな舟で海に出ました。

p_namaaji_himono_02_02.jpg

八幡浜の漁師さんは誰もみな人がよくて明るくて、海釣り初心者のわたしにも丁寧に釣りのコツをおしえてくれました。

このアジの干物は、全て1本釣りをしているのですが、釣竿は使用せずに、糸だけで釣っていくんです。餌を詰めた錘を水深約30mあたりに降ろして、それを食べに来たアジがかかったところでするすると糸を引きあげて、アジを捕獲します。

が、ここで漁師のプライドを感じる場面に遭遇したのです。

アジは実はとてもデリケート。

だから釣った後に釣り針からアジを外そうと人が触った体温で質が落ちちゃうというんです。だから釣った魚は舟のなかにある生簀のなかにいれるために、アジがかかった釣り針を生簀の上に張った釣り糸でうまいことピーンと弾いて生簀の中に入れてくんです。

もちろん、舟からあげた後も干物職人のところまでは、生きたまま届けます。このアジの美味しさはね、もうね、すごいです。中村シェフが誉めるわけがよくわかります。

でもね、わたし一尾ずつ釣りながら思ったんです。この美味しさを保存するのなら干物がいちばんだけど、できれば来年の夏、生のアジを届けたいなぁ。届けられないかなぁ、って。

そしてその思いを実現しようと思ったのは、当日わたしが釣ったアジを会社に届けてもらい、同じフロアの社員たちに食べてもらったときの表情をみたとき!

みぃんな目がテンになってました。あまりの美味しさに!アジってこんなに美味しかったの?!な表情をみたときこれは絶対にイケると思ったんです。

で、頑張りました!夏号でこの生アジをお届けすることにしました!

アジっていっても安価で薄っぺらなものは、決してイメージしないでくださいね。お届けするのは築地ではるか高値がつくこともしばしばの、高級料亭からの引き合いが多々あるようなアジ。

もちろん市場直送です。さらにわたしが深い信頼を寄せている仲買の菊地さんや井上さんの目利きにかなったものしかお届けしませんから、かなり自信あります。

美味しさのピークは6月中頃から8月いっぱいくらいまで。

生アジも干物も、ほんとーに旨い。この夏、ぜひ一度は食べてもらいたい『アジは味なり』な逸品です。

p_namaaji_himono_02_03.jpg

投稿者 news : 2007年02月26日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (1)

うすかわまんじゅう<その2>

何ヶ月も待ったあとに、やっと取材できることになった「うすかわまんじゅう」。

朝イチの飛行機に乗るわたしは、前夜の深酒もすっかり消えお気に入りのCDとともに、レンタカーを快適に走らせる。

空は、文句のつけようがない晴天で、この取材にかけるわたしの意気込みが反映されたに違いない。

現地に到着後、まずは生産者の宮川さん一家にご挨拶をしてまずは、お店の裏手にある、使い込まれた作業場に移動。

そこでは、数人の職人さんたちが忙しそうだけど楽しそうに働いていて、その中央で、この店の3代目の宮川久治さんがやや緊張気味な笑顔で出迎えてくれました。

p_usukawa_01_01.jpg

「取材を受ける」という状況に、最初はぎこちなかった宮川さんの笑顔も、いつもの作業を始めてもらうといつのまにか職人の顔に戻り、テンポよく餡を丸める作業や自家製餡の過程をみせてくれました。

p_usukawa_02_01.jpg

「自家製餡」というの