漆山さんの柚子まき柿<その2>

柚子まき柿の生産者である漆山さんご夫妻と初めて知り合ったのは、 2006年初夏のこと。

彼らは、農業を心から楽しんでいる専業農家で、わたしは漆山さんがつくる柚子まき柿に、一目惚れならぬ、一口惚れでした。

しかし、干し柿作りは冬場の作業なので、生産がはじまるこの時期を待ち、満を持して取材に向かったのです。柚子まき柿の作業場に入ってまず驚いたのは、干し柿のなかに巻く柚子の香りの高さでした。

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「うぁぁ!なぁんていい香り!」感動しているわたしに、 奥さんの恵子さんが流暢な山形弁で面白いことを教えてくれました。

『ごの柚子はね、福島の80歳近いおばあちゃんが育でているんだけんど、そのおばあちゃんは、ごの柚子の代金さ取らんのよ』

「え?なんで?」

『そのがわり、わだしが作っている味噌をさ、送ってくれればいいっでいうの』

「じゃぁ、物々交換?」

『そうなのよぉ。面白いおばあちゃんだぁ』

この福島のおばあちゃんは、柚子生産の北限と言われている土地で、無農薬で柚子を育てているのだそうで、収穫の時期には、おばあちゃんの柚子を買いに来る方が結構いるのだそうです。

(ただし、わたしは現地取材をしていませんので、カタログには無農薬とは謳っていません)

そして肝心の柚子まき柿作りですが、これが全部手作業なんです。

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まず、干しあがった柿のなかでも、特にたっぷりと甘みが詰まってそうな柿を選び、ヘタを取った後、みかんの皮をむく要領で手で開いていき、すのこの上に広げていきます。

その上に、先ほどの柚子の皮のみを千切りにして海苔巻の具を入れるように横一列に並べ、さらに胡桃を同じように重ねて並べて、巻き上げていくのです。

形を整えながら、きゅっきゅっと巻いていき1本仕上げたら、次の柚子まき柿をきゅっきゅっと巻いていく。手間のかかる作業は、啓子さんが全て行っていくのです。

この手作業こそ、わたしの干し柿に対する既成概念を見事にくつがえしてくれた、美味しさの源なんですねぇ。それから、漆山さんが作る干し柿には、発色などの役割を果たす硫黄燻蒸を行っていません。

天日干しをするときも、その年の気候に合わせて柿を干す時期や期間を決め、大量生産のときのようにギュウギュウに詰めて干しません。

ひとつずつしっかりと風を受けられるようにゆったりと干していき、それが終わると自宅の横の作業場で薪を焚いて乾燥させていくんです。

『強制的に温風で乾かしてしまうど、表面となかの具合がな、よくなかっべや』レトロな薪ストーブが発する熱は、確かに懐かしく焚き火の匂いがするんですよね。

それが、ここまで小さくなって、凝縮した甘みになるんです。

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あー、よかった。漆山さんの柚子まき柿に出会えてよかった。この柚子まき柿は、一度食べる価値ありますよ。干し柿が大好きなわたしの母親にも贈ってあげました。残りわずかですのですので、急いでくださいね!

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漆山さんのゆずまき柿 1本
漆山さんのゆずまき柿 2本

投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

漆山さんの柚子まき柿<その1>

わたしは、仕事のスケジュールが入る度に、会社の机の上の小さなカレンダーに予定を書き加えていくのが習慣なんです。

自分にしか読めない雑な文字で、各地の地名や生産者の名前を書き加えていくのですが、先日は2006年12月のカレンダーに真っ先に書き込まれた生産者を取材してきました。

正直言うと、わたし子供の頃は干し柿が大嫌いだったんです。ベタッと甘くてくにゃっとした食感が、どうにも馴染めなかったし、大人になってもその思いは同じでした。

しかし、この柚子巻き柿を初めて口にしたとたん、あれだけ避けてきた干し柿に対しての偏見が、ウソのように消えてしまったんです。

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「え?なにこれ。おいしすぎる!」

砂糖を使ってんじゃないの?と思うほど甘いけど、その甘さがまさに大地の恵みを思わせるし、食感もしゃんと引き締まっている。

それに干し柿のなかに巻いてある柚子とくるみが、抜群の立ち位置で干し柿の甘さを支えているんです。

こっ、これはナンなんだぁ!あんなに嫌いだった干し柿に感動してしまうなんて、そんなこと考えたこともなかった。

わたしは早速、生産者であり農家の漆山さんに連絡をいれて、一路山形に向かい、数は少ないものの、数量を確保。

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しかしながら、その頃はまだ夏だったので、干し柿と柚子巻き柿の生産の両方を観ることができる時期に再度取材に伺うことにしていたんで、今週待ちに待った取材に向かうことになったんです。

新幹線に揺られること、約3時間。

山形のちいさな温泉街からさらに10分ほど車を走らせたところにある、漆山さんの自宅に向かうと、軒先には数え切れないほどの吊るし柿が干してあり、まさに田舎の農家然とした風景が目に飛び込んでくる。

「こんにちは!」と作業場のドアを開け中に入ると、そこでは漆山さんが縄に吊るした干し柿の出来を確認しているところでした。

殺菌と発色の効果があるという硫黄で燻蒸をしていないから、他の干し柿と比べて色が茶色いものの、その姿はとても愛嬌がありなんだか干し柿の一つ一つがニコニコしている感じ。

子供の頃のイメージにある“しょぼくれた”ような印象が、全くないのが不思議。

漆山家では、干し柿にするまでの作業はご主人の輝彦さんが、そして柚子まき柿にする作業は奥さんの啓子さんが担当しているとのこと。

それでは、完成した干し柿を使って、柚子巻き柿を作ってみせていただけますか?とお願いして、選別場の奥にある柚子巻き柿の作業場に入って驚いた!

「うぁぁ!なぁんていい香り!」

・・・・つづく

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漆山さんのゆずまき柿 2本





投稿者 news : 2007年03月01日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

子持ち鮎のなれ寿司

この仕事をしていると良く「どこで商品をみつけているんですか?」と聞かれます。

「セコムの食」のバイヤーはわたしだけで、各カタログでは新商品を20アイテム前後、多いときには30アイテムくらい掲載しているので、不思議だと思われる方も多いようです。

わたしに限らず、専門職の人は特にそうだと思うのですが、自分の仕事に関連するものを目にするとついつい見入ってしまったりしてしまいますよね。

で、わたしの場合、食品すべてということになりますので、ありとあらゆる場面において知り得た食べ物が対象ということになります。

3度の食事はもちろんのこと、街を歩いているときも、テレビを見ているときも、友達と何気ない会話をしているときも常にアンテナを張っている状態です。

そして、この子持ち鮎のなれ寿司は、食通の友人諸氏と旅行に出たときに出会ったものでした。

そのとき宿泊した比良山荘という宿は、山の幸をおいしく食べさせてくれるところ。大雪のなか、賑やかに日本酒を飲み口福を満喫していたところに、出てきた小さな皿。

女将さんから「鮎のなれ寿司です」と説明を受けた瞬間、鮒寿司と同じくらいの個性が頭をよぎり、 急いで、おちょこに日本酒を注ぎ足して、準備万端。

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初めて食べる鮎のなれ寿司に味覚は興味津々で、ゆっくりと口に運んだところ、、、、。
『え? これ、想像とちがう。何てやわらかい味なの!』

品の良い鮎が、乳酸発酵によって生まれた酸味に包まれ身はクッと締まり、卵には独特のほのかな甘みが残っている。

ぜーんぜん違う。 鮒寿司とは明らかに違う。鮒寿司ほど食べる人を選ばないし、身もおいしければ一緒に漬け込んだ白飯もおいしい。

これはイケる!

商品もイケるけど、酒もイケる。まずい!飲みすぎてしまうー、しまうーっ。

しまった。 (>_<)

だけど、いくら二日酔いだって、仕事のことは決して忘れることはない。

東京に戻ってからほどなく、比良山荘のご主人の伊藤さんに連絡を入れて、カタログへの掲載を打診。

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これまで外に向けて販売した経験がないということで、あれこれ考えるところもあったそうなのですが、
「今、漬け込んでいる量で、まかなえるのであれば」 ということで、交渉成立。

取材で再度お邪魔したときには、このなれ寿司をさらに おいしく食べる”裏ワザ”も伝授してもらいました。

せっかくなので、ここで披露させていただきます。

その1.
なれ寿司の頭を湯飲み茶碗に入れて、お湯を注いで少しおくと頭の部分がとろりとしてきて、なれ寿司のお吸い物になります。

ちなみに比良山荘で出すときには、お湯ではなく昆布のだしを使っているのだそうで、そうすればさらにおいしくなることは間違いない。

わたしも現地でいただきましたが、ゼラチン質が浮いてきてびっくりするくらい、おいしかったですよ。

その2.
鮎の下に敷いてある白ご飯は、そのまま食べてもおいしいのですが、鮎のなれ寿司の尻尾の部分を細かく包丁で刻み、それと合わせると飯にさらに旨みが加わります。

比良山荘では、そこに柑橘を搾って醤油を少したらしていてこちらは左党垂涎の一品でございました。

日本酒好きの方、これを食べずしてどうします?!酒好きの方への、贈り物にもバッチリですよ。

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子持ち鮎のなれ寿司 2本

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やわらかジンギスカン

数年前から、都内を中心にジンギスカンブームが起こったこともあり、ラム肉のファンになった方も多いのではないでしょうか?

生粋の「ジビエっ子」であるわたしはエゾ鹿やヤマウズラなどと同じくらい、羊の肉が昔から大好き。
ラム肉だってマトンだって、平気で美味しく食べちゃいます。
だけど食材を探すときに、こんなわたしを基準にしていちゃダメ、ダメ。

あくまでも、食材の個性を活かしつつも、より多くの方に好まれるような商品を探すようにしているのですが、そういう意味において、この商品はめちゃくちゃスグレモノ。

ラムらしさはしっかりとあるものの、親しみがもてる味で、しかしながら、よくありがちな画一的な味ではないから食べ飽きずに、ガツガツいける。

そして何しろもう、肉がね、柔らかいのですよ。まさに、四方八方北海道をいろいろ探し求めてやっとみつけたジンギスカンなんです!

わたしは早速、北海道旭川市に向かい、このジンギスカンの作り手である小滝さんを取材させてもらいました。

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「ところで小滝さん、このジンギスカンはどうしてあんなに柔らかいんですか?」

『そう言っていただけるとホントに嬉しいですね。私はいかに美味しく柔らかく食べてもらうかに、3年もかけたんです』

「え?3年!」

『そうなんです。無添加のものが作りたかったので、なおさら大変だったんですけど、殆ど趣味にちかいレベルで作ったからかなり凝った商品になっちゃったんですよね』

小滝さんの会社は、旭川で長く肉の卸問屋を営んでいて地元以外の人にも広くジンギスカンを食べてもらいたいとブームに火がつくずっと前から、この商品作りに取りかかったのだそうです。

そしてやっとたどり着いたのが、たれにフレッシュな野菜や果物の果汁を使うことだったんです。

安易に化学的なものを使うのではなく、あくまでも自然なおいしさを求めた結果、すりおろした玉葱やりんごジュースなどが「肉を柔らかくしてくれているんじゃないですかね」とは小滝さんの弁。

それに、長く精肉業に携わってくるなかで蓄積されたノウハウ、たとえば肉の切り方や保存の仕方なども、おいしさに 大きなプラスになっていることは、間違いなさそう。

実は、このジンギスカンを選ぶときに、同じオーストラリア産の肉を使った商品を手当たり次第に買って食べ比べをしたのですが、ホントに図抜けたおいしさと柔らかさだったんですよね。

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これなら、『においがダメなの』という方にも、きっと美味しく食べていただけるという、確信に近い自信をもったのを覚えています。

ラム好きはもちろんのこと、あまり馴染みがないという方も、是非1度、食べてみてくださいね。

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ピーカンナッツのヒット!なお菓子<その2>

今年買い付けした商品のなかでも、5本の指に入るほど感動したお菓子の取材で向かったのは、長野県の田舎町。

タクシーもないため、生産者に迎えに来てもらい、やっとの思いで現地にたどりつき、まずは、職人でもある社長さんにご挨拶。
では早速、取材を始めさせていただきますね。

「えっと、この商品なんですが、一番の特長というのはどんなところですかねぇ?」

『特長なんてもんは、ねぇよ。大した商品じゃないしなぁ』

「え?そんなことはないでしょう?あれだけ美味しいんですから」

『いや、大したもんじゃないよ』

「へぇ。じゃ、実際に取材させていただいてもいいですか」

、、、ということで、わたしは製造現場に案内してもらい、この道30年以上というベテランの職人さんに実際に作っていただくことに。

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まずは、ピーカンンナッツを選別する作業。
ナッツそのものが商品だから、この作業は重要。

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形崩れなどではじくものが結構でてくるし、作る最中も割れたり欠けたりするので、実際に商品になるものは、選別したときよりもさらに減るんです。

形の整ったナッツは、小振りの鍋にいれ、カラメルを絡めていく作業から開始。

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カラメルは、加熱しすぎれば苦くなるし、すぐに固まってしまう。ごつごつしたナッツに絡めていくのはとても大変そうなのですが、このお菓子の場合は、カラメルをさらに2度付けしていたんです。

最初に軽くフランベして、ナッツとカラメルを馴染ませた後、一度完全に冷やして熱を取り、お互いにくっついたナッツを手作業でばらし、それを再度、鍋に戻してカラメルをつけていく。

こりゃぁ、ものすごい手間だわ。

わたしも少し触らせてもらったんですが、鍋から出したばかりのナッツは予想以上に熱くて、手でもっていられないほど。

だけど、冷めるのを待っていたら、ナッツがくっついたまま離れなくなってしまうので、寸分を惜しんで熱いのを我慢しながら、かつ、ナッツが崩れないように丁寧な作業が要求されるのです。

カラメルをまとったピーカンナッツは、次にワイトチョコをまとうために、もう一度粗熱がとれるのを待ちます。

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せっかちなわたしは「まだかな、まだかなー」と何度も掌をナッツの上に掲げてみるけど、これがなかなか冷えないの。

そして、きれいにホワイトチョコを絡めたあとは、パウダーシュガーやカカオパウダーをブレンドしたものを、均一にかけてやっと完成。

社長さんのウソつき!

どこが大した商品じゃないんですか?
一粒作るのに半日もかかるじゃないですか!それに大量生産できないし。さっきの職人さんだって『これ作んのは、ホント大変なのよ』って言ってたもんねー。

作業を最後まで取材した後、再度社長さんと打ち合わせをして「この商品はうちの看板商品に育てますから、わたしに託してください!」と交渉。

そして、2006年冬号での掲載にこぎつけたのであります。

これまで名前さえつけられてなかったこの商品は、わたしが命名することになり、思案に思案を重ねた結果、第一印象そのままの、長い名前を付けてしまいました。 (^^;

そして、カタログ掲載と同時になんと大ブレイク!!
やったー! だって、おいしいんだもん!絶対にみんな、喜んでくれているはず。

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それにわたしがそうであった通り、このナッツを食べた人は、そのおいしさに感動して、ついつい周りにくばってしまいたくなるんですよね。

ホントに出会えてよかったお菓子。プレゼントしてくれた友達には、感謝状を贈らないといけないくらいの大感謝!

まだ食べていないという方、このおいしさを知らないなんてもったいなーい。

みんなで分けて、おいしく食べてくださいね。

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ピーカンナッツのヒット!なお菓子<その1>

セコムの食」2006年冬号がスタートして半月ほど経ちますが、新登場した商品のなかでも、ダントツ人気を誇っているのがこの商品なんです。

この商品と出会ったのは、今年の初夏、ある友人からいただいたのがきっかけだったんです。

食指をそそるような容姿でもなければ、見ただけではどんな味か想像がつかない。だけど、信頼がおける人からおいしいと言われたら早速食べなきゃ気がすまない性分のわたし。

友人と別れたあと、すぐに袋を開けてひとつパクリと食べてみた。

「お、、、、、おいしーーっ」

1回噛むとナッツの食感が心地よく、
2回め噛むと、ホワイトチョコの甘みを感じ、
3回めには、カラメルの香ばしさと苦みが顔を出し、
あとはもう、おいしい三重奏が最後までなが~く続くのよー。

まいった、まいった! これ、おいしすぎる!

これ絶対に上司のヨシダさんにも食べさせてあげよ、
あ、でも、だめだ。手が止まらない。 どんなに我慢しても、手が、手が勝手に動いちゃうーっ。

そして、ものの数分の間に、ヨシダさんのための1粒だけを残して、あっという間に食べ終わってしまった。 わたしって、どうしてこんなにおいしいものに対してこらえ性がないんだろう・・・。

もちろん、その残り一粒を食べたヨシダさんも、このお菓子を大絶賛。

プレゼントしてくれた友人に感謝しつつ、早速生産者に連絡を取ったのですが、、、、、。

半月経っても、そこの社長さんと連絡がとれず、わたしはヤキモキ。

あーんもうっ、カタログ掲載の締め切りは間もなくなのになぁ、
でも、あんなに手が止まらなくなっちゃったお菓子は、そうめったに出会えるもんじゃない。

間違いなく今年のベスト5に入るヒット!な商品なんだもん。 何が何でも頑張んなきゃ!

それからはもう、しつこくしつこく、しつこーく電話をかけ続け、
やっと社長さんを電話口でつかまえることに成功。

「このときを逃すもんか」と、思わず声が大きくなりすかさず連絡した趣旨を伝え、間髪入れずにアポイントをゲット。 現地に取材が叶ったのは、もう夏が終わりかけた頃でした。

新幹線とローカル線を乗り継ぎ、片道4時間かけてやっと最寄り駅へ。
長旅の疲れは感じるものの、あの商品をやっと取材できるのかと思うと嬉しくなり、勢い良く電車を降りようとしたら、、、。

ド、ドアが開かないっ。

あせって、ドアをガタガタ叩いてみたけどビクともせず車内には「出発しまぁす」というアナウンスが流れた。

ちょっと、どういうこと?!、あわてて運転手の方を向いたら、なんと最前方のドアだけが開いて、降り口のところに運賃箱がおいてあるではないか。

瞬時に、この駅が無人だということと、運賃の回収を運転手が行っていることを悟ったわたしは、周りの注目を一気に集めているのも構わずに、猛ダッシュ。

「あーっ」と叫びながら2両編成の電車の中を駆け抜け、運賃箱に切符を放り込んで、なんとか下車。

ふぅぅ~っ。 聞いてないよ、もう。

そして息を整えて、ふと周りを見渡すと、そこは田んぼのど真ん中。
駅が無人どころか、町そのものが無人じゃないのかと思うほど、緑の稲以外、何もない。

なんてこったい。タクシーなんて一台もいないよ。

しょうがないから、駅の端っこにひっそりと立っている緑の公衆電話に近づき、電話機を囲むプラスチックの保護カバーに張ってある「○○タクシー」の電話番号をまわす。

「あ、一台お願いしたいんですけど」
『今どちらですかぁ?』

「えっと、△△って駅なんですけど」
『そこはだめですねぇ』

「え?なんで!」
『うちからじゃ、そこにいくまでに30分くらいかかりますよ』

「そ、そんなぁ。じゃぁここから近いタクシー会社を教えてください!」

しかし、教えてもらった番号に電話をしても、返事は同じようなもので、どうやらこの場所は、『プチ陸の孤島』のようだ。

もうすでに、訪問予定時刻は過ぎているし、どうしようもなくなったわたしは、生産者のところに電話をして事情を説明、『あー、その駅はだめよ。使う人いないから』とあっさり言われ、生産者の方に、お迎えにきてくれることになったのです。

それから待つこと、さらに20分。田んぼのド真ん中で、セミの声を聞きながら、カンカン照りのなかじーっとお迎えを待つわたし。

もう、それにしても暑すぎる。まだかなぁ。
お迎えー。まってますよーっ。

・・・・つづく

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こりゃぁすごいごまらぁ油

「セコムの食」で以前からご紹介しているごま油は香り豊かなスグレモノ。

●一番搾りごま油

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もちろん、そのごま油もいい商品なのですが、わたしが個人的にあまりにも気に入ってしまい、ほぼ独断でご紹介することを決めたのが、こちら。

●こりゃぁすごいごまらぁ油

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もうね、この商品、瓶の蓋を開けて香りを嗅いだだけでご飯が食べられちゃうようなシロモノなんですよ。

それに香辛料の使い方が絶妙で、辛さだけで押しまくるごまラー油とは大違い。

どうしてこんなにすばらしいごまラー油ができるのかをこの目で確かめるべく、わたしは今年の夏、現地に取材に向かいました。

京都の住宅街の一角に店を構える山田さんの工場は、1階が倉庫、2階が作業場になっていて、1歩足を踏み入れると、ごまをすり潰すときに発せられる香ばしい香りでいっぱい。

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作業場の真ん中にある業務用のコンロを使って作っていくということで、コンロの前には唐辛子や八角、チンピなどがずらりと並べられている。

「へぇーっ、長ネギや生姜は、生を使うんですかぁ?」

『そうなんですよ。香りの立ち方がゼンゼンちがいますからねぇ』

と、この日案内をしてくれた菊岡さんが、ニコニコしながら 説明してくれた。

『ほな、始めますよ』ということで、ごまラー油を作ってもらうことになったのですが、その作り方というのがですね、全部手作業なんです。

まず、一番搾りのごま油を大きな寸胴にかけて、ゆっくりと加熱していきます。

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そして人肌くらいの温度のときに、テーブルに準備された香辛料を投入していくんですが、もちろんこれには順番がある。

まず、刻んだ長ネギをいれた後に生姜をいれて、八角やら山椒などを投入していくのですが、そのたびにいい香りがコンロの周辺にふわぁっと広がって、 もう寸胴の横に立っているだけで、食欲がそそられまくり。

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思わず「白ご飯、持ってきてくれませんかね?」と口走ってしまったほどの香りが、目の前の寸胴から広がっていって今思い出しても、お腹がグーッとなっちゃいそうだわ。

山田さんいわく、このごまラー油の美味しさの最大の秘密は唐辛子にあるそうなんです。

『もし、この唐辛子と出会わなかったら、多分うちのラー油はできなかったやろなぁ。』

『辛さがね、他のと違うんよね。なんかこう、ピリーッとするんやけど、それだけやなしに、旨みちゅうんかな、なんや複雑な味がするんやね』

そう聞かされて、わたしが舐めてみないわけがない。

左手を袋にのばし、真っ赤な唐辛子の粉を中指に少しだけつけて口に含むと、山田さんの説明どおりの辛みと旨みが舌の上にグワンと広がっていく。

それにごま油を熱するところから、完成までの工程はまるで自宅でごまラー油をつくるときと同じ、完全に手作り。機械のはいる余地なし。

旨いわけや、このごまラー油。だって材料が違うし、なによりも作っている人の気合いが 断然違うんだもんねぇ。

そして、作業を見終わったわたしの率直な感想が
「こりゃ、すごいわ」。

ということで、「セコムの食」でわたしが名づけた商品名は
『こりゃぁすごいごまらぁ油』なんであります。

なんて単純なわたし! なんて素晴らしいラー油!

3本入りで量が多いと思われるかもしれませんが、使い始めたら、その香味に惚れて、あっという間に使い終わっちゃうこと、まちがいなし。

このごまラー油を知らずして「辛いもの好き」を名乗っちゃいけないと思うわぁ~。

とーってもおすすめ! でございます。

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投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その2>

「これなら、きっと満足してくれるだろう!」と思うほど、美味しいメンチカツと出会ったわたしは、早速生産者にアポイントをとって、現地の場所をチェック。

すると、、、、。

ぎゃ! すっごい山の中! しかも、空港から遠い!
しかし、生産者に空港から現地までの所要時間を聞いたら約3時間半とのこと。

ま、それも、いつものことだと思い直し、飛行機とレンタカーを駆使して、現地入り。
そこは、大分と熊本の県境にある、山間の小さな工房で、案内をしてくれたのは、製造責任者の工藤さんでした。

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このメンチカツの最大の魅力は、見事にゴロゴロとした
粗挽き肉と、それを引き立てるようなスパイシーな風味。

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一体どれくらいの粗挽き具合かというのに、興味深々でミンチの機械に近づくと、ほーっ、こりゃミンチというよりは角切りに近いんじゃないの?というくらいの大きさの肉が次々とでてきている。

「こんなに粗挽きするところ、見たことないですよ」と、わたし。

『契約農家の豚を使っとりますから、安心ですけん。
餌にはオレガノとかジンジャーとかの、ハーブをですね、混ぜて食べさせよります』

「へぇ! でも、ハーブを食べさせると、何がいいんですか?」

『学者じゃないから、ようわからんけど、製造の立場からいえば、他と比べて臭みがないし、肉が柔らかいように思いますねぇ』

なるほど。
では、その自慢の豚がいる養豚場を取材させてもらうことにいたしましょう。


工房所有の軽トラで、さらに山のなかを目指すこと約10分。
養豚場のなかには、ちょうど昨日生まれたばかりだという 真っ白な仔豚ちゃんたちが、おかあさん豚と一緒にグースカと寝ているところでした。 かーわいい!

その奥の豚舎には、肥育日数によって分けられた豚が並んでいて餌を食べたり、水を飲んだり、この大分の自然に囲まれてのほほんと過ごしているように見えました。


このメンチカツは、粗挽きにした肉に小麦をまぶして卵をつけ、パン粉で包んでいくのですが、この作業は全て手作業で行っているんです。

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挽肉を丸めるときも、丁寧に”パンパンッ”と空気を抜いて形を整えて、作業をされている方がみんなとっても丁寧なので、「みなさん丁寧ですねぇ」と感想を漏らすと・・・

『いや、実は従業員は、ほとんどが親戚やけん』なんだそう。
 
ほんとに、おかあさんが家庭でつくるのと同じように、作っている様子をみていると、美味しい理由がよーくわかりました。

そしてわたくし、取材が終わって、生産者にある提案をしました。

「今のメンチカツも美味しいんですけど、さらに原材料をよくして安心で美味しいものを作ってくださいませんか?」


かくして、美味しいメンチカツは、さらに安心&美味しさを極め『超粗挽きメンチカツ』として、2006年秋号で華々しいデビューを果たしたのでありました。

そして、おかげさまでたくさんのご注文を、いただいていて工房はフル稼動で頑張ってくれているようです。

そして、わたしはこの週末、この超粗挽きメンチカツの生産者のもとを再訪し、新たなる商品をご紹介するために取材と打ち合わせをしてくる予定です。

また美味しい商品をご紹介できるよう、頑張ってきますので
乞うご期待! であります。

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ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 12個
ハーブ豚の超粗挽きメンチカツ 18個

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

超粗挽きメンチカツ<その1>

突然ですが、メンチカツって好きですか?

とんかつよりも庶民的で、揚げたてを手割りするとなかからジューシーな肉汁が出てきて、あ~美味しそう~。
火傷しそうになるのがわかっていても、パクッて思い切り頬張りたくなる、あの魅力的なメンチカツ。

でも、庶民的で魅力的な美味しさだからこそ、そんじょそこらの美味しさであれば、皆さんの心は動かせないとそれこそ気合いを入れて、メンチカツを探していたある日のこと。

とある場所の、とある一角に、じゅ~じゅ~と音をあげながらホックリと丸いメンチカツを発見。

見かけは、特に面白い感じはないものの、あまりにも美味しそうな音がするので、これはチェックせずにはいられない。

「おじさん、これ一つちょうだい。そのまま食べるからきれいに包まなくてもいいよ」

茶色い紙を軽く巻いて、おじさんから手渡されたメンチカツを持って、
近くのベンチに座り、荷物を横に置いて、さてどんな味かと早速ひとくち食べたところで、驚いた!

う、うまい! なんなんだ、このジューシー&スパイシーは!
衣の厚さも程よく、手で持っても崩れず、かといって硬すぎず。

わたし、すぐさま走る、走る。
そして、おじさんのところに戻って、聞く!!

「おじさん、これって化学調味料入ってる?」
『いーや、入れとらんよ。無添加よ』

「ホントに? じゃぁ、まだ揚げてないメンチも売って」
『え?ホントは売ってないんだけどなぁ。欲しいならいいけど』
「売って、売って。ついでに美味しい揚げ方も教えて」

こうしてわたしは、冷凍のままのメンチカツを会社に持ち帰り試食会のときに、おじさんから教えてもらった内容を上司のヨシダさん(揚げ物特訓中)に伝えて、おろしたての油で揚げてもらい、ここでまた試食。

う~ん、プロのおじさんが揚げるんじゃなくて、ヨシダさんでもこれだけ美味しく揚げれるんなら、なぁんの問題もない。

話は逸れますが、わたしはいつもいろんな実験をしています。

「これはうまい!」と思った商品は、毎日少しずつ食べてみて味の変化をチェックしてみたり、量が多いものなら冷凍にも耐えられる商品かどうか、1度冷凍してみて、それでも風味が落ちないか、とか。

納得がいったものだけを紹介するってことは、年中食べてるばかりいるってことなんですね。(^^;

そういう意味でも、このメンチカツは合格点!
早速、生産者であり、あの日にメンチカツを揚げていたおじさんのところに電話をして、アポイント。

するとおじさん、「あ~、冷凍のままで欲しいっていうお客さんいたねぇ。あのときのねぇ!」と、覚えておいてくれた。
普通は、冷凍では売らないんだそうですが、あまりに勢いよくお願いされて、断れなかったのだとか。 

そして、メンチカツを作っている日に合わせて現地へGO!


それ~っ! いってきまーす!


・・・・つづく

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投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

つち鯨のベーコン<その2>

今年、千葉の和田港に水揚げを許可されているツチクジラの最後の一頭が捕獲されたという電話を受けたのは、夜8時をまわったところ。

それから慌てて準備をして、現地に着いたのは深夜3時すぎ、それから約2時間半かけて、クジラの解体を取材しました。

電動式のチェーンで引き上げられたクジラは、老若入り混じった職人たちが手にした、ナギナタのような切れ味が鋭いなんてもんじゃない刃で、シャーーッ、シャーーッと鮮やかに切っていく。

周囲には、陸の動物と魚の臭いをあわせたような、生臭く荒々しい臭気が広がり、海水と入り混じった血が、体内から吐き出される。

馬の解体も取材した経験があるわたしにとっては、そう驚くことはない光景なのだけど、わたしの隣には両親に連れられてクジラの解体を見に来ている、子供たちがたくさんいる。

彼らは、この現場をどう感じているんだろう?と思って子供たちを見てみると、これがとっても真剣に目をそむけることなくしっかりと見入っている。


「夏休みの自由研究」の課題にするんだ、という声も聞かれ「かわいそう」でもなく「汚い」でもなく、みんなまっすぐな目でクジラの命の行方を見守っている。


クジラの解体が始まる前に、この海産会社の社長さんを取材させてもらったとき、こんな話をしてくれました。


『動物の解体の現場はグロテスクだから、多くの場合みんな隠そうとする。でも、魚が蒲鉾板に乗って泳いでいると思っているような子供がいる世の中は、絶対におかしい』

『ウチがクジラの解体を公開しているのは、食べ物は全て他の生物の命をもらったものなんだということを伝えたいからなんだよね』

 
この日の子供たちの顔を見る限り、社長さんの思いは、きちんと伝わっているんだろうと思う。


わたしは、海や畑や加工場など、これまで数え切れないほど取材をしてきましたが、いつも思っているのは、「生産現場」と「食べる側」との距離が遠すぎるということ。


確かにお金を出したら、食べ物は容易に手に入るけど、そこに食べることが出来ることへの感謝を忘れちゃいけないと思うんです。
 

命に対する感謝もそうだし、作ってくれる人への感謝だってそう。
お母さんや奥さんが作ってくれたご飯を「口に合わないから」って平気で捨てるなんてこと、フツーはしないですよね?

わたしが出会ってきた生産者や職人たちは、ホントに生真面目に食べ物と向かい合っています。

彼らが作った商品にも、お母さんが作ってくれるご飯と同じような思いをもっていただけたら、とっても嬉しいなぁ~。(*^.^*)

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この、今年最後のクジラの解体が終わったのは、もう夜がすっかり明けていて、睡眠第一のわたしの身体はもうボロ雑巾のよう。

しかしながら、とっても充実した取材に気持ちは満足。
自宅に帰って、冷やしておいたビールをシュポッと開け、数日前に取材した農家さんからいただいた「最高に甘い桃」を朝食代わりに「一人乾杯」で、長い一日を終えたのでした。
 
おしまい!

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つち鯨のベーコン

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

つち鯨のベーコン<その1>

2006年夏のある週末、外出先での仕事が珍しく早く終わった。
こんなことは年に何回もないもんだから、一週間の疲れを癒すべく、最近発売になったばかりのビールを買い込み、さぁて、飲むか!

冷凍庫に冷やしておいたビールグラスを取り出し、ビールを
空けたとたん、テーブルに置いていた携帯がブルブルブルッと騒ぎ始めた。

ん?誰や? と近づいてみると、ディスプレーには
わたしから「あるお願い」をしていた生産者の名前が。

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さては、来たか!?

「もしもし~。いのくちです」
『今日クジラが揚がりましたよ!』
「え! 何頭ですか?」
『1頭です。でもこれで今年最後です』
「さ、最後ですか! うぅぅ、解体は何時くらいになりますか?」
『水揚げの時間からして、夜の3時くらいからですねぇ』

「セコムの食」のカタログで掲載している『つち鯨のベーコン』は
千葉の沖合いで水揚げされるつち鯨を原料にしていて、予てより生産者の方に、水揚げがあったときには連絡がほしいとお願いしていたんです。でも、よりによって今夜とは、、。

珍しく早く仕事が終わって、これまた珍しく飲みにも行かずに
自宅に直帰したウラには、こんな仕掛けが待ち受けていたのね。

「食べ物の神様」は、どうやらわたしを徹底的に鍛えてくださるつもりらしい。休むな、休むな。
行ける取材は、全部行け! 知るべきことは山ほどあるって
ことなんだ。きっと。
 
パソコンのWebで現地までの経路を調べ、生産者に折り返し連絡し
「行きます!電車乗りついだら何とか行けそうです」と伝え、
汚れてもいい取材服に着替えて、いざ現地へ!
 
金曜の夜の、酔っ払いで満員となった電車を乗り継ぎ、途中、生産者と落ち合って、通り雨にぶつかりながらも、なんとか千葉の鴨川・和田港についたのは、深夜3時を回ったところ。 

時計の針は3時をさしている。

さすがにねむい。ねむいが、岸壁について、海をのぞいたら
いきなり、目が覚めた!
漆黒の海のなかには、同じく夜の海の色をした鯨がすでに息絶えた姿を横たえているではないか!

うわぁぁ~っ。でっかぁぁぁい!
死んでるとわかっていても、こんなに間近に見るとドキッとしちゃうなぁ。
こんなに大きな生き物が海を泳いでいるんだぁ!
海って、やっぱりすごいや!

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しかし、こんなに大きな鯨を、一体どうやって解体していくのかと思っていると、100mほど離れた、海沿いの建物に小さな灯りが入り、ひとり、またひとりと、職人さんらしき姿のおじさんが何処からともなく集まってきた。

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それから20分ほど経って作業場全体が煌々と照らされると、こんな夜中にもかかわらず、クジラの解体を見学しにきた、家族連れがざっと50名くらい集まってきて作業場を取り囲んでいる。

クジラの解体って、このあたりの風物詩なのかなぁと思っていたら、突然、ガシッ、ジャリジャリっと電動のチェーンが動き出した。岸壁に浮かんでいたクジラは電動式の巻上げチェーンで引き始められ、ほどなく作業場には濃いグレーの巨体がゆっくりと姿を現した。

そして、電動チェーンの動きが止まると同時に、老若混じった職人たちが、一斉にクジラに近づく。

おぉ! 始まった!


・・・・つづく

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つち鯨のベーコン


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

めひかりの天日干し<その2>

九州で初めて食べて、その美味しさに感動しためひかり。

その後、「ダントツに美味しい」めひかりを求め市場調査を行い、探して、探して、探しまくって食べ続けて、食べ歩いて、やっと出会っためひかり。

それは、福島県の常磐沖を気持ちよく泳いでおりました。

生産者によると、めひかりはこれまで商品価値を見出されず、地元のみで消費されるような、雑魚の扱いだったのだそう。

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しかし、美味しい情報というのは、ひとり歩きするもので、口コミで少しずつ広まるようになり、ここ数年のあいだに各地で商品化が始まった魚なのだとか。


取材に向かった日は大シケで、翌日の欠航が早々と決まり早朝の水揚げ現場は残念ながら、次回におあずけとなったのですが、その日の朝には水揚げがあったので、めひかりの加工作業は、しっかり取材することが出来ました。


常総沖のめひかりの特徴は、他と比べて皮がうすく身がほっこりとやわらかいこと。

なかでも4~6月に水揚げされるめひかりは、最も美味しいとされていますから、「セコムの食」にはその間に水揚げされたもののみを出荷していただけるようにお願いしました。


一尾ずつ大きさ、脂ののりなどを入念にチェックしてベテランの職人さんがシャッ、スーッ、シャッ、スーッと丁寧に串に刺していく手さばきが鮮やかで、めひかりを触るときの 手首がとてもしなやかで、愛情こめているのがよくわかる。

それをさらに太陽の下で干して旨みを凝縮させていくのですが、このめひかりに関しては、機械乾燥は一切しないというのが、この生産者のポリシー。

「そうじゃないと、天日干しって胸張って言えないでしょ?」

ごもっとも!

機械干しには機械干しの良いところがあるけれど、天日干しと謳うからには、100%天日干しじゃなきゃ、なんだかウソついているようで、気持ち悪いですもんね。


めひかりは、白身のキスのような繊細な味で上品な脂がたっぷりとのっていて、頭もワタも丸ごと食べて美味しい魚。

容姿はみにくいアヒルの子でも、その味わいは白鳥のように華やかなんであります。

ちなみに、このめひかりは、5尾入りの8パックセット。
梱包を小分けパックにしてくれるよう、生産者にお願いしたのは、めひかりを食べた方が、その美味しさに感動して、ついつい周りの人に配りたくなるんじゃないかと思ったから。

でもそれって、考えすぎ? (^^;


各地のめひかりを食べ続けてやっとたどり着いた逸品!
魚好きな方、必食ですよ!

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めひかりの天日干し

投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

めひかりの天日干し<その1>

これはもう、何年も前の九州出張でのこと。
 
取材が無事に終わり、ほっと一息つきながらも、何か美味しいものはないかと探してしまうのは、もはや職業的習慣。

この日も、レンタカーで県道を走りながら、はたまた道の駅でトイレ休憩のときでも、無意識に食べ物がおいてあるところを眺め、息をするのと同じ感覚で食べ物を手にとってしまっていました。

そのなかで、ふと目に留まった、ミョーな魚。
あれ?これって、なんていう魚なんだ?

すぐに裏返して原材料のところをみてみると、めひかり、干物、と書いてある。

なんだか、ちょっとブサイクな魚だけど、でもどういうわけか わたしに話しかけている気がして仕方ない。

「食べて食べて。美味しいよ」
そうなの? じゃぁ、買って帰っちゃおうかな。
 
ということで、そのめひかりは、わたしと一緒に飛行機に乗り、わたしと一緒に出社し、試食会に参加。

そしてこんがり焼かれて、お皿に乗せられ、そこをわたしがパクッと食べたところ、、、、。

う、うまいぃぃ。
この繊細な脂!ほっくりとした身!

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あっという間に一尾食べ終わっちゃう、軽快さ!
 
わたし、コロリと惚れました。
 
が、しかし。 
ここで、上司のヨシダさんが、冷静に反応。

「これ、美味しいけど、みかけが悪いからカタログじゃ売れないんじゃない?」

んー。
そうかもしれん。いや、間違いなく、そうだ。
ブサイクだもん、この魚。

でもね、こんなに美味しい魚がいることを知っておいて、 
紹介しないというのは、わたしのなかの倫理に反する。

みかけが悪くたって、美味しいものは食べればわかる!
美味しいものをみつけておいて、情報を独り占めするなんて わたしには、できないんだなぁ。

だけど、今たべためひかりを、そのままカタログで
紹介するなんてことも、これまたできない。

わたしの使命は、ダントツに旨いめひかりの干物を探すこと!
 
かくして、わたしは北から南まで、めひかりを追い続け、
探し続けて、干物を食べ続けました。


食べ比べてみると、いろいろ違うもんです。
魚自体も、捕れるところによって皮が厚かったり、時期によっても結構違うし、干物になるからには、塩加減だって全部違う。
 
うーん、なかなかダントツなものには出会えない。

出会えないんだけど、もはやわたしのなかでは、最初ブサイクだと思っていためひかりが、クリクリとした目の愛嬌たっぷりの魚にみえてきて、かわいくて仕方なくなってきた。

惚れるってことは、こういうことなのね。

探すぞ、探すぞぉ! 旨いめひかり!
どこにいるの~?


あーっ! いたぁ!


・・・・つづく

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めひかりの天日干し

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完熟トマトジュース

先週、旭川でとうもろこし取材をしたあと、わたしはずっと前から一度行ってみたかった生産者のもとを訪ねることができました。

というのも、とにかく美味しくって、それもプロの料理人なんかに抜群の人気があって、その美味しさの秘密をどうしても知りたかったからなのです。

このトマトジュースは「セコムの食」が創刊間もない頃から掲載を始めた商品なのですが、このトマトジュースを始めて飲んだときの驚きは、もの凄いものがありました。

ギリギリまで甘くて、トマト特有の青臭みが全くなくて、ある意味生のトマトよりもみずみずしくって、それまでわたしが飲んでいたトマトジュースって何だったんだ?!と、目からウロコだったことを、鮮明に覚えています。

だから、毎年北海道にトマトが実る時期になると、早く取材に行きたい、行きたい、行きたいと思ってはいたものの、今年になるまでずーっとタイミングを逸していたんです。

だから、今回ばかりは何としても辿りつきたいと思い、やっと念願かなったわけなんです。

トマトジュースの加工場で待っていてくれたのは、この工場の立ち上げから携わってきた小野さん。早速、作業場用の白衣と長靴をお借りして決して大きくはない工場に入ると、、、、、。

もうね、レストランで食べるトマトソースのような、やわらか~な香りが、そこらじゅうに立ち込めていて、その奥には真っ赤に熟したトマトが、きれいに水洗いされて山積みになってる。

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うわぁ、これって全部高級品種のモモタロウですよね?めちゃめちゃ美味しそうぅぅ!

もうわたし、我慢できずに「これ、食べてもいいですか?」といつもの如く厚かましいお願いをする。

いいですよ、と小野さんからOKがでるやいなや、一応遠慮してできるだけ小さめのもので、それからできるだけ真っ赤に熟れているものを選んで、パクッと食べてみたら、もうあまりの甘さに取材中だということも忘れ、ものすごいスピードでガツガツ食べちゃった。

このトマトって、野菜というよりは、果物だよ!普通は生食用に不向きなものをジュースにするのに、こんな甘いトマト使っているなんて、贅沢すぎるわ。

すると小野さんが、完熟トマトが山積みされてカゴの前に立ち、『こうやってヘタのところを取るのも、ウチの特長なんだよ』と教えてくれた。

トマトジュースが嫌いって言う人の話を聞いてみると、多くはへタの周りの青臭さを感じることによる場合が多いんだけど、ここまで見事に青い部分を取っていれば、臭みなんてあるわけない。

それからわたしは、小野さんに連れられて、近くのトマト農家さんのところへ。

まさに“勝手知ったる他人の畑”という感じで、持ち主が現れる前に、小野さんがトマトハウスに案内してくれたところで、農家の水間さんが日焼けしたいい笑顔で登場。

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取材したハウスは、ちょうど今朝完熟トマトの収獲をしたばかりということで、枝にぶら下がっているトマトはまだ青いものばかりだったのですが、その代わりにモモタロウの隣に実っていた真っ赤なプチトマトやミニトマトを水間さんが採ってくれました。

わたくしもちろん、ここでも味見。口のなかで真っ赤なミニトマトがプチッとはじけて、モモタロウとはまた違う可愛らしい甘みが思いっきり広がる。いいわぁ、北海道。いいわぁ、トマトジュース。

で、ここで小野さんに、質問してみた。「どうしてこんなに高いモモタロウをジュースにしようと思ったんですか?」

『そりゃぁ、生で美味しいものをジュースにした方が美味しいに決まってるからねぇ』

『生で美味しくないものは、いろんな加工をしなくちゃいけないけど、生で美味しかったら、そのまま美味しくジュースにすればいいだけだから、作る方もその方が簡単でしょう?』(^.^)

その通り!美味しいのは当たり前なのねん。先週のとうもろこしの生産者もそうだったけど、北海道の人の、農作物に対する思いって、強いんだなぁ。

わたしね、仕事柄1本4000円以上もするトマトジュースなんかも結構飲んできましたけど、わたしはこのトマトジュースが全国でイチバン好きです!

そのまま飲むのはもちろん、トマトソースにしても絶品ですよ。

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完熟トマトジュース 6本(無塩)
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朝もぎピュアホワイトとうもろこし

今年の春、とあるところで出会った1本のとうもろこし。

それは、いつも目にするものと違う、色が白いとうもろこしで、真空パックに入っていました。

へぇ~、白いんだぁと思いながら一口食べてみると、そのやわらかさにびっくりして、その甘みに2度目のびっくり。

あまいわぁ~。みかけがユニークなだけなら何の魅力も感じないけど、これだけ甘いんだったら、きっと生産者は気合いをいれて育てているに違いない。

それに真空パックでこの甘さだったら、生ならもっと美味しいに違いないと思い、早速生産者のところに連絡、取材の申し込みをして、空路旭川へ!

生産者の吉田勝昭さんと空港で待ち合わせ、まずはお話を聞くことに。

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ピュアホワイトと名づけられたこのとうもろこしは、ほかではめったに手に入らない、希少品。

旭川の農作物を代表するような、美味しくって特徴のあるものを育てたいと考えていたところに、知り合いの識者から紹介されて、育てることにしたんだそうです。

農家さんいわく、ピュアホワイトは、他の品種と比べて天候不順などの影響を受けがちで、身も皮が薄いので傷つきやすくとても育てにくいんだそうです。

でもあえて、吉田さんがこれを育てようと思ったのは、、、『だって、美味しいでしょう?』。

同感、同感。 (^.^)では、とうもろこしが育っている畑に行きましょう!

案内されたとうもろこし畑には、この春に植えた芽が成長し、165センチのわたしの背をゆうに超えるほど、空に向かって伸びている。

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とうもろこしは、種植えから約3ヵ月で収穫でき、平均すると、ひとつの茎に2本くらい実るんだそうですが、吉田さんはひとつの茎につき1本しか収穫しないんだそうです。

理由はどちらか片方に甘みが集中するからなんですが、収穫の際にはじいた方のとうもろこしだって、わたしにしてみれば十分に美味しい。

収穫風景に見入っていると、吉田さんが『生で食べてごらんよ』と一本差し出してくれた。

やったー!でも、生でも大丈夫ですか?

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え?まずは食べてみて?じゃ、早速!

うーーーわぁぁぁ!あまーい!なんてストレートな、しかも優しい甘さなんだろう!食べててすぐに頭に浮かんだのは、離乳食を食べ始めた赤ちゃん。

このとうもろこしをペーストにして、あの子たちに食べさせてあげたらきっと喜んで食べてくれそう!そう思うくらい、やわらかい美味しさなの。

もちろん茹でたてだって、抜群に美味しい!皮は柔らかいし、甘みはたっぷりだから、あっという間に食べ終わっちゃう。

えーっと、それで吉田さん。この夏に、ピュアホワイトをご紹介させてもらいたいんですけど。

『いいよ。でもご覧の通り数は限られているから、大量には無理だね。それから美味しい時期に出荷したいから、期間も限定になっちゃうけど、その辺は大丈夫かい?』

わかりました。じゃぁ、今年はWebだけでのご紹介にしましょう。

『それから、とうもろこしは鮮度がとても大切だから、お客さんの自宅に届いたら、すぐに茹でてもらいたいんだよ。そうじゃないと、せっかくの甘みが落ちちゃうからね』

では、ご注文の際には、注意書きをして、商品の箱の中にその旨を書いた案内紙を入れて、対応しましょう。

『それなら大丈夫だと思うよ。うちからは必ず朝採りしたものを、大切に梱包して、鮮度が落ちないように緑の葉っぱをつけたまま送るからね』

わかりました!この美味しさなら、きっと皆さん、喜んでくれると思います。

・・・ということで、無事ご紹介することができるようになりました。

吉田さんをはじめとする9軒の契約農家で育てられたピュアホワイトは、表面は白くてホントにつやつやしてる!

朝、農家さんが1本ずつ丁寧に収穫したものを、冷蔵でお届けします。

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それから、収穫してすぐに現地で茹でて真空パックにしたものは茹でる手間がかからず、いつでもピュアホワイトの美味しさが楽しめますし、料理につかっても美味です!

甘さは、証明済!いやぁ、ホントに甘かった! 

皆さんも、是非!

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朝もぎピュアホワイト(茹でたて真空パック)

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王様のマンゴープリン

初登場するやいなや、すぐに完売し、生産者の方が他で販売するつもりだったものを、「セコムの食」に譲っていただいた、あの『ほっぺが落ちるかにグラタン』。

その取材のときに、シェフの藤井さんにちらっと聞いてみた。

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「夏号でご紹介するのにぴったりの商品って、ありますか?」

『うん、ありますよ。今度サンプルを送っておきますよ』

そんな会話をして東京に帰った数日後、届いたのがこの『王様のマンゴープリン』だったのです。

箱を開けると、ビア短グラスのような容器に入った鮮やかなオレンジのプリンがきれいに並んでいて、そのなかのひとつを手に取り、封を開けて一口食べてみた。

うわぁ~!濃いぃぃ!生のマンゴー食べるよりも、マンゴーマンゴーしてるぅぅ!これって、生のマンゴーに失礼なんじゃないの?!

で、早速、藤井さんに連絡して福井に飛んでった。「一体どうして、あんなに美味しいものが作れるんですか?」

『一番時間をかけたのは、どのマンゴーにするかですねぇ』

藤井さんによると、美味しいデザートを作ろうと思い、マンゴープリンに決めたきっかけは、藤井さん自身が大のマンゴーフリークだったから。

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ゆえに、他とは明確に違うものを作るために莫大なエネルギーを投じ、日本のみならず世界各国のマンゴーを試食し続け、やっとたどり着いたのが、アルフォンソマンゴーだったのです。

アルフォンソマンゴーは、数あるマンゴーのなかでも、甘みの豊かさと酸味のつややかさ、そしてその麗しい香りを評してマンゴーの王様といわれている品種。

ただし、検疫の問題で、日本への生での輸入は不可能なんですけど、藤井さんはこの南インド産のアルフォンソマンゴーに惚れ込んでしまった訳なんです。 ちなみに世界のマンゴーの約6割はインド産なんだそうですよ。

マンゴーが決まったら、次はレシピ作りとなるわけですがフレンチの世界大会での受賞経験のある藤井さんにとってはレシピ作りはお手のもの。

取材では、そのレシピに沿って、プリン作りを見せていただきました。アルフォンソマンゴーの甘さを生かしつつ、口当たりのいい上品なマンゴープリンを完成させる様子は、、、、、結構簡単そう。 (^^ゞ

見ている限りかなりシンプルな作り方だし、シンプルな原材料なんだけど、それはいい素材を生かすために大切なこと。

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もちろん、出来たてのマンゴープリンをその場で試食させていただきましたが、もうねぇ、「しあわせぇ」って言葉が 頭の中で、渦巻いて一気に食べ終えてしまいました。

そして、この感動を誰かに伝えたいと、東京に戻ってきたわたしは、マンゴープリンを一つ握り締め、近所に住む古くからの友人のもとにこのプリンを持っていきました。

一児の母でもある彼女は、プリンを見ると「良かったねぇ、おやつもらったよ」と子供に渡し、子供が嬉々として食べているところに、自分もちょっと味見を、というようなノリで、スプーンを伸ばしたら、表情が一変。

『これは子供には贅沢。ママが食べるわ』と子供の手から奪おうとしたのですが、子供も容器をしっかと握り締め殆ど奪い合うように、ものの1分も立たない間に完食。

日ごろは優雅なママなのに、見ていて大笑いしてしまいました。

「セコムの食」夏号でも、このマンゴープリンはもうダントツの人気!リピーターも続出。シェフは休む暇なし!

一度このマンゴープリンを食べたら、もう他のものでは満足できなくなりますから、そこんとこは、要注意です。感動モノですよ。

マンゴー好きなら、一度は食べるべし!食べずしてマンゴープリンを語っちゃだめよー!

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マンゴーの王様プリン 8個セット

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稲庭絹女うどん&極細素麺

先々週、秋田に出張したときのこと。

メインの取材商品は「よもぎたっぷりの稲庭うどん」だったのですが、せっかくここまで来たからには、寄らないテはないと思い、現地からある生産者に電話をかけました。

「こんにちは!いのくちです。ご無沙汰してます~!」

『あらぁ、お久しぶりです。今どちらですか?稲庭?じゃぁぜひお越しください』と奥さん。

それからわたしは、田んぼのあぜ道を経由して、さらに山の中に続く道を進み、見慣れた風景を過ぎ、作業場の前でレンタカーのサイドブレーキを引く。

お~、懐かしい!「セコムの食」で稲庭といえば稲庭絹女うどん。夏冬問わず人気のうどんなんです。

以前、取材したときの「こだわり倶楽部」はこちら!

玄関を開けて、中に響くように大きな声で挨拶すると、まず最初に満面の笑みで出迎えてくれたのは、、、、。ん?知らない顔。あ!息子さんだぁ!

そのあとに続いて、これまた満面の笑みでお母さんが出てきてくれた。
息子さんは名前を和彦さんといって、以前取材したときには、まだ企業でサラリーマンをしていたのですが、3年ほど前に後を継ぐべく帰省して、目下修業中の身。

最初から後を継ぐつもりだったのかと聞いてみたところ、そういうわけではなかったんだけど、実家を離れてみると、小さい頃から常に身近にあったうどん、お父さんが作る稲庭うどんの美味しさや価値を改めて感じて、自分が後を継ごうと決めたんだそうです。

横で話を聞いているお母さんの、満面の笑みがご両親にとってどれくらい喜ばしいことだったのかを物語っていました。

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・・・と、和彦さんから「実はこれ、新しく作ったんです」と封が空いてるひとつの袋を大切そうに手渡されました。

興味深々で中身を取りだすと、そりゃまぁ見事に可憐な極細の素麺じゃありませんか!

和彦さんが工房に入ったとき、自分らしい何か新しいものを、と作り始めたのがこの麺なんだそうです。いわば、和彦さんの後継ぎ記念作品。

それにしてもなんて美しいお姿!わたしもこれくらい細くて流麗な姿だったら、人生また少し違ったかも。

それから、作業場に場所を移して麺つくりをみせてもらったのですが、何がスゴイって高橋さんのところはね、捏ねるところ以外、一切機械を入れてないんです。

機械の導入を否定する気はないけど、でもね、多くの作業に機械を導入して製麺しているにもかかわらず「全て手作り」と声高に謳っているところを、わたしはイイとは思えない。

見てください、この手作業!

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麺にギュンギュンとヨリ(捻り)を入れるからこそ、強いコシや伸びやかな食感が生まれるわけなんですね。

こちらは、”はしわけ”という作業。

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麺を乾燥させるときに、お互いくっつかないように、交通整理させてあげる作業です。

こうして頂戴した高橋さん帰省記念の素麺、自宅に持ち帰って早速食べてみたんですけどね、これが抜群なんですよ。

かなりの細麺なので、袋に書いてある時間よりも短く茹でて、冷水で締めてそのまま口に運んだんですけどね、クッとしまった歯ごたえとつるんとした喉越しが、その名の通り「絹」のつや!

それからつゆにもつけて食べてみると、これまた麺がつゆに見事に絡まり、あーもう、夏の至福ってこういう瞬間なんだなぁってしみじみ感じちゃう。

この麺をよくよく見ると、極細麺の周りにこれまた極小のランダムなでこぼこができている。これは製麺のときに使う打ち粉。

稲庭うどんは、他の麺と違い油を一切使わずに打ち粉のみで延ばすので、その打ち粉がそのまま麺にくっていていて、つゆとの絡みを良くしているんですねぇ。

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うん、これは皆さんにご紹介したら、きっと喜んでもらえるに違いない。

、、、ということで、近々このお素麺をWEBのみでご紹介することにしました。商品名は稲庭絹女素麺!

細さだけじゃなくコシの強さも◎!乞うご期待です!

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稲庭絹女うどん 小セット
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大粒らっきょう<その3>

6月初旬。

わたしは、らっきょうの甘酢漬けの生産者、古瀬さんとらっきょうの生育状況についての連絡を交わし、よっしゃ!という日に、宮崎入り。

大雨の予報だったのが、「何があっても雨だけはやめてね」とお願いし続けたハレ女パワーが効いたのか、どうにか薄曇りで落ち着き、空港から一路、松元さんの畑に向かい、見事に成長したらっきょうに再会。

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お~元気だ。

ゴールデンウィークあたりの天候不順のころには、今年はどうなることやらと、気を揉んだんだそうですが、そこからグッと持ち直し、持ち直したと思った矢先に、いきなりらっきょうが 一気に成長し始めたため、目下、どこも慌てて収獲している最中だとか。

次に、収獲したらっきょうの一時加工を取材させてもらいましたが、いやぁー、その作業の手間たるや、見ててため息が出るくらいの大変さ。

畑から掘りおこしたばかりのらっきょうは、丸ニンニクのような姿なのですが、それを一欠片にばらし、ひとつずつ鋏で茎を切り落としていくのですが、らっきょうは精が強い作物だから切って少し置いておくだけで、切り口から茎がまた伸びてくる。

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だから収獲したらすぐにその作業をやらないといけないけど、同時に大きさの選別もしていかなきゃならないし、痛んだものははじかなきゃならないし、身体をずーーっと丸めての仕事なので、腰が痛いのなんの!

『松元さんご一家は、ほんとに丁寧な仕事をしてくれるから助かるんだ』と、古瀬さんが話していました。

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松元さんが一時加工したものは、速やかに古瀬さんの加工場に運び、さらにここでも選別をかけ、ひとつずつチョキチョキと鋏で成型。

泥にまみれていたらっきょうが、少しずつ洗われてってきれいになって塩水に漬け込んだときの、樽の上には大量の泡。

まさか洗剤で洗ってる?!と慌てたんだけど、実は、らっきょうのアクなんですって。

その後、塩抜き、一度甘酢に漬け込みをしたあと、さらに塩梅を変えた甘酢に漬け込み、やっと完成。

そして6月末に一番出しのものがわたしの元に届き、すぐに試食してみたところ・・・・。

そのときは、少し浅漬けな状態でした。らっきょう特有のツンとくる香りがまだ少し残っていて、酢のカドが少し残ってキュッとしている。

上司のヨシダさんは浅漬け大好きなので大満足。これが少しずつ馴染んできて、今日食べてみたら、うん、少しずつまろやかになっていくのがわかる!

ちなみに、現地では昨年モノのらっきょうを3時のお茶の時間にいただきましたが、古漬けっぽくって、カリカリという食感はあまりなかったけど、味は随分柔らかくって、これまた美味しかった!

古瀬さんの配送に対する不安を解消すべく、このらっきょうは「セコムの食」のちっちゃな倉庫から直送という形をとりました。

「大丈夫」と言い続けた結果、やっとお届けできるようになった大粒らっきょう。

まずは、浅漬けの香りが残るところから始めて、お好みの漬かり具合で食べてみてくださいね。

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大粒らっきょう


投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その2>

大粒らっきょうの生産者に会うため、この日のわたしは、日帰り往復1人旅、イン、宮崎。まずは、らっきょうが植えられている畑を取材して、栽培農家の松元さんにいろいろ話を伺うことに。

平地で養分豊富な松元さんの畑では、毎年歯応え抜群のらっきょうが採れるとのことで、「今年も宜しくお願いします!」と、畑に向かって小さな声でお願いした後は、古瀬さんの自宅兼加工場に向かいました。

加工場では、どこの生産者にも、商品に使用している原材料をみせていただくんですが、例えば醤油を使用している場合は、醤油の原材料までチェックして、場合によっては変えてもらうこともあります。

でも、古瀬さんは、最初からきちんとしたものを使ってらっしゃったので、何の問題もなし。よし、よし、ここまでは超順調。

次にわたしがやるべきことは、絵に描いたような不安顔の古瀬さんから、不安を取り除くこと。

飛行機は最終便を取っているから、時間はたっぷりありますよ。さぁ、何でも言ってくださいね。古瀬さんが、ボチボチと話し始めたところによると、わたしからの掲載依頼を受けたときから、何だかひとりでいろいろ考えてたらしいんです。

古瀬さんは、長く漬物の製造卸を行ってきていました。なので、漬物作りには自信がある。でも、らっきょうは商品化して間もないため、漬物に比べると自分の中でのノウハウがあまり整理されてない。

なのに、いきなりわたしが漬物ではなく「らっきょう」を指定してきたので、本当に自分とこの商品で大丈夫なんだろうかと、謙遜にも近い不安を持っていたんです。

とはいえ、昔かららっきょう栽培が盛んだったこの地では、殆どの家が自宅でらっきょうをつけるし、もちろん古瀬さんも小さなころから毎年漬けていた。そういう意味では、決して経験が浅いというわけではないし、味だって食感だって、抜群に美味しい。

何度も「大丈夫ですよ」というわたしの勢いに圧されて、古瀬さん少しは自信を持ってくれたみたいだけど、それでも、一掃という様子ではない。

あとは、不安は?ときくと、出荷が不安なんだという。

個人客への配送をこれまで一切やってことがないから体裁のいい箱もなければ、出張などで留守がちなので、常時出荷は不可能に近い、らしい。

わかりました。箱のことも出荷のことも、一緒に考えましょう。不安なことや気になることがあったら、いつでもわたしに電話をください。

それから、収穫と漬け込みの時期には、わたしもう一度宮崎に来ますから。そこで漬け込みの具合とか酢加減とか、調整しましょう。

大丈夫!一緒にやってきましょう!

ということで、今月上旬、再度、気合の満点で宮崎へ向かったのであります・・・・。

・・・・つづく

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投稿者 news : 2007年02月28日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

大粒らっきょう<その1>

「セコムの食」には、長く愛されてきたらっきょうがあります。鳥取砂丘の砂地で育ち、小粒でシャキシャキっとした食感が人気で、カドのない甘酢に漬け込んであるので、口当たりがとても爽やか。

あまりの人気に一昨年はまさかの欠品という事態も起きてしまったロングセラーな商品なのですが、実はわたくし、このらっきょうと全く違うタイプのものを、密かに探していたんであります。

小粒のシャキシャキに対抗できるのは、大粒のカリカリ以外にない。そう思ったわたしは、例の如く日本全国を行脚し、2005年冬、やっとのことで、ひとりの生産者にたどり着きました。

そこにたどり着くまでは、紆余曲折あって、何度各地に足を運んでは、ペチャンコになって帰ってきたことか。でも、努力の先には必ずいい結果が待っているものですな。

早速、現地取材に出かけたかったのですが、如何せんまだ畑が雪に埋まっているとのことで、雪融けを待ち、らっきょうの花が咲くのと同時に宮崎へ!

その飛行機の中で、わたしは思い出していました。

今日初めてお会いする生産者の古瀬さんに、わたしは一体何回「大丈夫です!」って言ったことだろう。

最初に掲載依頼の電話をしたときからそうだったの。古瀬さんは、いっつも、か細い声でどこか不安そう。

掲載の話にとても喜んでくれているのは間違いないんだけど、それ以上に何かが不安ならしい。

その原因を確かめるためにも早く直接会いたかったし、問題があるのなら、その全てをクリアして最もいい状態でお客様にお届けしたい。

そんなことを雲の上で考えていたら、なんだかエラく気合いが入ってきた!よーし、頑張るぞぉ、と思ったところで、飛行機がドシンと揺れて、宮崎空港に着陸。

いかん、いかん。あまりにらっきょうのことを考えすぎて、着陸態勢に入っているのも気づかなかった。(^^;

待ち合わせの場所まではバスで向かい、その場で待っていた古瀬さんと初対面のご挨拶。ここでもやっぱり、なんとなぁく、不安顔。

でも今日は日帰りなので早速、らっきょうが育てられている畑に向かい、農家の松元さんともご挨拶。らっきょうの説明をしてもらったとき、古瀬さんが何気なく教えてくれた。

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『松元さんは、タバコの葉を作らんですもんね。だからわたしもお願いしようと思うたっです』

タバコの葉っていうのは、ものすごく弱い作物なんですって。だから必然的に農薬をたっぷりと使ってしまうことになる。

そんな畑で育った作物は、やはり身体に摂りたくないからと、いくら収入が上がるとわかっていても、タバコの葉を育てない松元さんの畑のらっきょうを使うんだそうです。

ちなみに、他の土地の農家さんにもタバコの葉について聞いてみたところ、「常識だよ」なくらい、タバコの葉の栽培と農薬は切っても切り離せないんだそう。

それはそうと、古瀬さんは一体なにに不安をもっているのか、それを解決しないことには「セコムの食」でご紹介するわけにはいかない。

さてさて、古瀬さん、今の状況をお聞かせ願えますか?

・・・・つづく

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中洞牧場のアイス<その2>

東京から片道8時間超の“陸の孤島”を訪ね、そこでのびのびと暮らす乳牛を取材しようと朝早く起きて牧場に到着。

搾りたての新鮮な牛乳をコップ1杯ごちそうになり、牧場へと向かうことになったのですが、軽トラの薄いシートにお尻を何度も打ちつけるほど穴ぼこだらけのけもの道の先に待っていたのは、木造の小さな山小屋とこれまた小さな木造の、牛舎らしき建物だけ。

その他は見渡す限りホントに何もない山肌で、牛なんて一頭もみえない。

わたしの不安を察したのか「昨日はあの辺に居たんですけどねぇ」と中洞さんは少しあせった物言いで、「ちょっと移動しましょうか」と再度車に乗り込んでく。

そして、立ち入り禁止を示す角材を退けて、ぬかるみをバシャバシャ進み、雑木林から飛び出している枝が車に当たるのなんてゼーンゼン気にせずに車を走らせ、中洞さんは牛を探しまくる。

牛、いないよ。いないじゃん。どこ?どこ、どこ?いない、いない、いないよ~。

こんなけもの道を走りつづけたら、お尻にアザができちゃうんじゃ、、、あーっ、いたー!

しかし、あんな急斜面にどうやって牛は登ったんだろうと思っていたら、「じゃぁこれから先は歩いて行きましょう」と言われ、なんとわたしも遠くに見える、小高い丘まで登ることに!

そして、ゼェゼェいいながらやっとの思いで牛に近づいてみると、彼らは雪解けで表れた枯れ枝をへし折ってバクバクと食べているところ。いままでの牛の取材でもっともワイルドだし、ギロッと睨まれるとドキッとするけど、中洞さんにはなんだかスリスリしてって甘えている。

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信頼を寄せてるんだろうなぁ。しかしこれ、牛の管理はどうやっているんですか?

毎日どこにいるかわからないくらいの丘陵地の放牧なんてはじめて見るけど、餌とかいつ与えるんですか?それに搾乳はどうやってやるんですか?

「餌は、よほどの雪で餌が見えなくなるときには与えるけど、基本的には牛たちがこの山を好きに歩いて、必要なだけ食べてますよ。ほら、そこの木だって樹皮が剥げてるでしょ?牛が食べたんですよ」

はぁ~。ワイルドな訳やね。

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まさに牛を野山に「放って」いるわけだ。

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だけど、どんなに遠くに散歩してても、牛たちは搾乳の時間には中洞さんたちが待つ搾乳所に集まってくるんですって。すごいですよね。

中洞牧場で搾られる牛乳は、とても軽やか。乳脂肪の調整など人為的なことは一切行っていないので、夏と冬では味わいも違うし、まさに自然に沿ったミルク。

もちろんノンホモジナイズドかつパスチャライズドです。それを100%使ったアイスは、あと味が抜群にいい!

市販されているアイスの中には、ひと口目はミルキーなんだけど、あと味が重くてベタベタしちゃうのがあるけど、このアイスは食べ終わった後の満足度が高いんです。

それに、実はこのアイスは、小さなお子さんに大人気なんです。子供の舌はホントに正直ですもんね。

シンプル、イズ、ベストな味を是非味わってみてください。

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中洞牧場のアイス<その1>

陸の孤島という言葉がありますね。

そう呼ばれるところは、本当に自然に満ち溢れていて、たとえば高知県の四万十、和歌山県の熊野、愛媛県の宇和島などを旅行すると、すっかり心が和みます。

でもね、これが休暇ではなく仕事、それも時間に追いたてられながらの取材となると、そりゃもう大変なことになるんです。

特にわたしの場合は、どんなに長い道のりであっても運転代わってくれる人はなく、道案内してくれるカーナビに話し掛けても返事もなく、そんな長い時間だと持っていったCDだってさすがに聞き飽きる。

高速道路なら、まだいいんです。

車のための道だから。

だけど県道や農道では、腰が曲がったおばあちゃんが平気で車道の真ん中あたりを歩いていたり、山道で「鹿の飛び出し注意」なんて標識のまわりは、ホントに飛び出してくるようなけもの道だったりする。

でもね、そんな僻地だからこそ美味しいが真っ直ぐに育まれることも多いんです。

33号で新商品として登場しているもののなかにも、陸の孤島産があるんでが、それがこれ

取材前日、わたしは、親の仇のようにパソコンのキーボードを叩き続け、大急ぎで原稿を数本仕上げたあと、上司のヨシダさんに行き先を伝え、使い込んだキャリーバッグをガラガラと鳴らしながら東京駅に向かいました。

それから新幹線に揺られること約3時間。もちろん車内でも原稿作成は続き、旅の風情なんて、わたしには縁がない。

ところどころまだ雪が残る岩手は、春といえどもまだかなり寒く、身体が冷えないうちに改札から一直線にレンタカー会社に向かい、予約車をピックアップ。

辺りが暗くなるのとともに、気も急いてきて、慌てて目的地を入力すると、到着予定時刻のところには22時45分とある!

ふぅぅ、、、。結局片道8時間半ということね。思ったよりも遠そうだけど、よっしゃ、行くかぁ!と出発。

しかしそれからの長旅は、わたしがこれまで経験してきた陸の孤島の中でも、1、2を争う過酷なものでした。

延々に続く道は県道から町道に替わり、外灯もなく、今走っているところがリアス式海岸であることを実感させるに十分すぎるほどの極細クネクネ一車線。

さらに海からは車が浮いちゃうんじゃないかと思うほど強い風がビュービュー吹きつけ、そのうえ途中から雨ともミゾレともつかない大粒の滴が真横から降ってきた。

もうこの時間だと、会社に電話しても誰も出ないだろうな、寂しいけど、がんばろう。 外灯がないって、ほんと寂しい。長いなぁ、この道。

そんな状態が、数時間。

そしてなんとかその日の宿泊先にたどり着いて、取材本番の明日に備えて、バタンキュー。

で、翌日。

明るい太陽の下で見るホテル周辺の景色は、一面が草、草、草で遠くに海が見えるような、超牧歌的風景。

ホテルから車で数分のところにあるという、中洞牧場へは時間通りに到着したものの、そこには小さな工房があるだけで牛は1頭も見当たらない。

「あの、牛は?」

『あぁ、ここからもっと山奥に入ったところにいるんですよ。まずは、搾りたての牛乳を飲んでください』

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もちろん遠慮なくいただくと、さらりとして作り込んだところが全くなくて、何にも染まってないような味。ん~、おいしぃ!(^.^)

それから牧場に行くことになり、かなり年季の入った軽4輪に乗車したはいいものの、途中からおそろしく急なあぜ道に突っ込み、昨日の雨でぬかるんだ道で車はスリップ。

やっと抜け出したかと思うと、次は大きな穴ぼこがあり、わたしの身体はその衝撃でシートから離れるほどジャンプ。昨日の1本道もつらかったけど、今日は今日でお尻が痛い。

しかしなぁ。どこまで進んでも雑木林だし一体どんなとこに牧場があるんだろうと、不安を隠しきれなくなったとき、やっと牧場に到着。ふぅぅ。

ん?でも目の前に広がるのは、だだっ広い山肌だけで牛なんて一頭もいない。

すると、中洞さん「あれ~?昨日はここにいたのになぁ」と少し慌て気味。

え?もしかして、だ、脱走?一頭もいないなんて、どういうこと?

こんなところまできて、牛に会えずに帰るなんて一体、何がおこったの?中洞さぁん!

・・・つづく

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1本釣り瀬つき生アジ&干物

わたしの取材史上、もっとも通い詰めた土地のひとつ、八幡浜。

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うすかわまんじゅう」も八幡浜で生まれ育った商品だったのですが、こちらも同じ八幡浜でしか生まれることがない美味。

このアジは、美味として有名な関さば、関アジが泳ぐ海域と大差ないところで泳いでいた瀬つきのアジなんです。

アジは回遊魚で餌を求めながら海の中を生きていくのですが、ときおり同じ場所に居座って、そこにいる豊富な餌を食べながらふくよかに育つちゃっかりしたアジがいて、それを瀬つきアジと呼ぶのです。

わたしが思うに、相当居心地がよいのではなかろうか。

どの漁師に聞いても「瀬つきの魚」は美味しいと口を揃えていうので、間違いはないようですが、このアジの干物の旨いことといったら、もうね、びっくりしますよ。

大人の手くらいの大きさなのに、思い出してもよだれが出そうなほどの美味しい脂をたたえていて、身はほっくりしっとりと口の中で打ち上げ花火があがるような旨みをたっぷりと含んでいるんです。

昨年のカタログでは、このアジをお店でも使っているフレンチレストラン「オー・グー・ドゥ・ジュール」の中村保晴シェフにもコメントをいただき、八幡浜のアジがいなくなっちゃうんじゃないかと思うくらいのご注文をいただきました。

で、そのアジを求めて、わたしは舟に乗って漁に出たわけなんです。

その日はこれ以上ないという晴天かつベタ凪のなか、わたしは早朝の魚市場の取材を終え、一息ついた後、定員は多くて4名?というような小さな舟で海に出ました。

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八幡浜の漁師さんは誰もみな人がよくて明るくて、海釣り初心者のわたしにも丁寧に釣りのコツをおしえてくれました。

このアジの干物は、全て1本釣りをしているのですが、釣竿は使用せずに、糸だけで釣っていくんです。餌を詰めた錘を水深約30mあたりに降ろして、それを食べに来たアジがかかったところでするすると糸を引きあげて、アジを捕獲します。

が、ここで漁師のプライドを感じる場面に遭遇したのです。

アジは実はとてもデリケート。

だから釣った後に釣り針からアジを外そうと人が触った体温で質が落ちちゃうというんです。だから釣った魚は舟のなかにある生簀のなかにいれるために、アジがかかった釣り針を生簀の上に張った釣り糸でうまいことピーンと弾いて生簀の中に入れてくんです。

もちろん、舟からあげた後も干物職人のところまでは、生きたまま届けます。このアジの美味しさはね、もうね、すごいです。中村シェフが誉めるわけがよくわかります。

でもね、わたし一尾ずつ釣りながら思ったんです。この美味しさを保存するのなら干物がいちばんだけど、できれば来年の夏、生のアジを届けたいなぁ。届けられないかなぁ、って。

そしてその思いを実現しようと思ったのは、当日わたしが釣ったアジを会社に届けてもらい、同じフロアの社員たちに食べてもらったときの表情をみたとき!

みぃんな目がテンになってました。あまりの美味しさに!アジってこんなに美味しかったの?!な表情をみたときこれは絶対にイケると思ったんです。

で、頑張りました!夏号でこの生アジをお届けすることにしました!

アジっていっても安価で薄っぺらなものは、決してイメージしないでくださいね。お届けするのは築地ではるか高値がつくこともしばしばの、高級料亭からの引き合いが多々あるようなアジ。

もちろん市場直送です。さらにわたしが深い信頼を寄せている仲買の菊地さんや井上さんの目利きにかなったものしかお届けしませんから、かなり自信あります。

美味しさのピークは6月中頃から8月いっぱいくらいまで。

生アジも干物も、ほんとーに旨い。この夏、ぜひ一度は食べてもらいたい『アジは味なり』な逸品です。

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うすかわまんじゅう<その2>

何ヶ月も待ったあとに、やっと取材できることになった「うすかわまんじゅう」。

朝イチの飛行機に乗るわたしは、前夜の深酒もすっかり消えお気に入りのCDとともに、レンタカーを快適に走らせる。

空は、文句のつけようがない晴天で、この取材にかけるわたしの意気込みが反映されたに違いない。

現地に到着後、まずは生産者の宮川さん一家にご挨拶をしてまずは、お店の裏手にある、使い込まれた作業場に移動。

そこでは、数人の職人さんたちが忙しそうだけど楽しそうに働いていて、その中央で、この店の3代目の宮川久治さんがやや緊張気味な笑顔で出迎えてくれました。

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「取材を受ける」という状況に、最初はぎこちなかった宮川さんの笑顔も、いつもの作業を始めてもらうといつのまにか職人の顔に戻り、テンポよく餡を丸める作業や自家製餡の過程をみせてくれました。

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「自家製餡」というのは、読んで字の如く、自分の店で餡を作ることなのですが、実はこれ、ものすご~く大変なことなんです。

わたしの知る限り、大手の和菓子屋でも自家製餡している店は数少なく、街角の和菓子屋さんともなると自家製餡するところは、めったにない。製餡メーカーから仕入れるところが大半を占めているのではないでしょうか。

もちろん、自家製餡をしていない店の品質が劣るかというとそうではなく、自家製餡だから美味しいとも限りません。

自家製餡は、職人がたくさんの苦労を背負い込むようなもの。小豆は価格の変動が大きいし、季節や天候にあわせてより良く炊き上げるためには高い技術が必要だし、設備投資だって大変。

だけど、それでも自分にしか出せない味を追求した結果、自家製餡を選んだ職人たちの気概を、わたしは素晴らしいと思うし、宮川さんのうすかわまんじゅうは、確かに美味しい。

でもね、この日の取材で何より驚いたのは「こし餡ってこんなに贅沢なものなの?」ってこと。

小豆を炊いては、水を替えてまた炊いて渋切りをして、半日以上かけてつや良く炊き上げた小豆を、さらに特別誂えの機械で皮と中身の部分に分けていくのですが、皮の部分のなんと多いこと!取り出される中身の、なんと少ないこと!

その作業をみているうちに、大吟醸を仕込む時の精米や更科のそば粉を思い出してしまいました。贅沢に削ることで得られる、雑味のない上品で繊細な味って、貴重なものですもんね。

もちろん、現地では蒸しあがったばかりのうすかわまんじゅうを食べさせてもらいました。

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アツアツで渡されたものを、少しだけ冷ましてちょっと湯気が残るような具合になったものを食べてみると、ほんのちょっと
もっちりとした薄皮がほの甘く、歯に心地よい。

こし餡はさらりと舌の上に広がり、ほんのりとした小豆の香りと砂糖の控えめな甘さがバランスよく、決してゴージャスではないけれど、毎日一緒にいたいと思わせるほど、親近感100%。

これまでは、3代目の久治さんが中心となって作業場を切り盛りしていたのですが、今は他の店で修行を終えた5代目の知也さんが、ますます頑張っていくとのこと。ちなみに4代目の憲三さんは、店舗の方をきっちりと仕切る役目。

「セコムの食」でご紹介するにあたっては、パッケージを変更していただき、賞味期限も少し長くなったのですが、甘さをかなり抑えている関係上、夏場は取り扱いをしないことにしました。

だから、このうすかわまんじゅうは、5月(今月)いっぱいでしばらくは、ご紹介することを控えることになっています。いい商品を一番いい状態でお届けするためには、その商品の個性を大切にすることが肝要なんですね。

このうすかわまんじゅうはね、実は冷凍にするとかなり美味しいんです。シャーベットみたいな食感になってねわたしのオススメな食べ方なんです。

ご注文の一時締め切りまで、あと1週間。他のうすかわまんじゅうとの違いを、ぜひ味わってくださいね。

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うすかわまんじゅう<その1>

「セコムの食」が創刊して早や9年目に突入し、ふと気づくとこれまでにわたしが開拓してきた商品は、もう何百商品にもなっておりました。

小学生のときの通知表に「飽きっぽい」と書かれ続けたわたしがよくもここまで長く、同じテンションで頑張っていられるなぁと我ながらびっくりするとともに、日々の積み重ねの大切さをひしひしと感じている毎日です。

そして、その商品の全てには、もれなく生産者との出会いやエピソードがあって、それゆえ生産者や商品のことを語り始めるとどうにも止まらないわたくしなのですが、なかでもこの『うすかわまんじゅう』との出会いから掲載に至るまでの経緯は、思い出すたびに温かい気持ちになるんです。

この商品との初めての出会いは、わたしが大好きな商品のひとつである『漁師のくいもんじゃぁ』の生産者・鳥津康孝さんを取材に愛媛県の浜に向かったときでした。

そのときに書いた記事はこちら

・・・・で、早朝の魚市場取材からの一連の取材が終わり、見送られる際に、奥様の晴美さんからお土産にといただいたのが、このうすかわまんじゅうだったんです。

食べ物に対して堪え性のないわたしは、空港に向かうレンタカーを運転しながら、ひとつパクリと頬張ったところ、なんというかなぁ、じわぁ~っとね、じわぁ~っと幸せな気分になっていったんです。

間違っても派手さはないし、言ってみれば、日本全国どこででも手に入るものですよね、うすかわまんじゅうって。

でも、このうすかわまんじゅうはね、そこいらのおまんじゅうの多くに組み込まれた、ベタ凪のような甘さはなく、謙虚なんだけど背筋が通ったような甘みに満ちていたんです。

「あー、このおまんじゅうは、ちゃんと作られてるなぁ。わたし、このおまんじゅうの生産者に会いたい」

そして、会社に戻ったわたしは、お土産をくれた鳥津さんに連絡を取り、うすかわまんじゅうの生産者である宮川さんをご紹介いただきました。

「セコムの食」のことは、鳥津さんからも詳細を聞いたとのことで、ならば話も早いってもんだ、と超・行く気満々で、宮川さんに電話をしたところ、あろうことか『掲載不可』との答えが!

なんで~? どうして~? 今すぐにでも飛行機のチケットを取ろうとしていたところなのにぃ!

『うちは小さなお店やし、こんな小さな町で5代も続けてこれたのは地元のお客さんを大切にしてきたからだと思うんです。だからこれまでいろんなお話があっても、全部お断りしてきたんです。それに賞味期限も短いですし、そんな心配もあって』

『鳥津さんからもセコムの食のことを聞いて、いい話だとは思っているんですが、今はまだ踏み出せなくて』

・・・・・ そ、そうですか、、、。

もうわたし、極度の意気消沈で立ち直れない。宮川さんの回答に、思いっきりの誠意が感じられる分、ショックもでかい。今日はもう、半休とっておうちに帰っちまいたい。うぅぅぅ。

でもね、でも、あきらめまい。

あきらめさえしなければ、いつかフォローな風が吹く。それにこの仕事は、ただがむしゃらに押せばいいってもんじゃない。短気は損気って、うちの親もよく言うてたわ。

気持ちのどこかで、この商品を大切に思っていれば絶対にいい方向に動いていくはず。そうやってきての8年や。な!

そし街角でおまんじゅうを見るたびに、あのうすかわまんじゅうを思い浮かべ、いい方向に向かいますようにと思いながら、、、で、数ヵ月後のこと。

宮川さんから、突然『取材に来てください』との連絡が!まってましたよ~~!この日を!

その電話によると、当初は到底無理だろうと思っていたそうなのですが、5代目の知也さんが掲載に対して、とても前向きで代々守ってきた味を少しでも多くのお客さんに食べてもらいたい、と積極的な考えをとってくれたそうなんです。

行く行く!早速行きます!すぐ行きます!「室長!出張上申すぐあげるから、すぐ許可だして!」

やっぱりね、思いは通じるもんなんですよ。ヒトでもモノでも、素直な思いって、大切なんですね。

さぁて!かの地、八幡浜に向かいますよ~!待っててねー、おまんじゅうと宮川さーん!

・・・・つづく

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ゆずティ<その2>

やっとの思いでみつけた柚子茶の取材に向かった大分県。早速レンタカーをピックアップし、カーナビに取材先を覚えさせてお気に入りのCDをかけて走ること約1時間弱。

「失礼しまーす!」と生産者の櫛野さんを訪ねると、柚子の加工の真っ最中。

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まずは柚子畑に向かうことにして櫛野さんの年代モノの軽トラに乗り換え、出発。

櫛野さんは、高校生のときに何気なく手に入れた野菜の苗を育てたときに、作物が成長していくことの楽しみを知りそれがきっかけとなって農家になることを決めたんだそうです。

でも何故、いろんな農作物があるなかで柚子にしたのかと聞いてみたら、村おこしのような形で、ゼロから柚子の栽培を始める事業ができるらしいという話をきいて、興味をもったのがきっかけだそう。

だけど、開墾して植樹してもすぐに柚子が実るはずはなく最初の10年くらいはいろんな意味で大変だったんだそうです。

農業はいくら頑張っても天候に左右されますし、美味しいものは野生の動物が狙うし、いいものが実っても突然の市場の値崩れに左右されたり、でもそんな苦労も消費者にはなかなか伝わりにくいもので。。。。。

泣く泣く廃棄にしたこともあったのだとか。

そんなジーンとくるような話を聞きながらも、このときわたしは、とても話に集中で入る環境ではなかった。

だってね、櫛野さんは慣れた運転でハンドルをさばくけど、その道が、軽トラでさえも通れる道幅ではなく、周りの樹枝にがつんがつんぶつかるし、ガードレールもない、下は崖!ケモノ道どころじゃない!

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「ち、ちょっと櫛野さん、ここ通るの無茶じゃないですか!」と意味なく薄っぺらなシートベルトにしがみつくわたしに、『あぁ。大丈夫だよ。いつも通ってる』と平然と櫛野さん。

「だって、崖ですよ。落ちますよ。死にますよ」

『あぁ。そういや今年の冬に一度落ちかけたんだけどね』

大丈夫やないやんか~。

心臓バクバクで、なんとか果樹園にたどり着き、地面に足をつけて、ホッ。

そしてふと見上げたら、そこには力強い幹から、空に向けてぐーんと枝葉をのばした柚子の樹の大群が!

樹の周りの土を踏むと、ごくごく軽く足が沈むくらいの硬さで、土つくりに精魂を注いでいる櫛野さんの気合が感じられる。

いいなぁ、青い空。きれいな空気。樹上でオレンジ色に輝く柚子も、とってもおいしそう。

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さて、次は実際に柚子茶を作るところを見せていただこうと思っていたところに、実はもっと自慢の畑があるからそっちも見てよ、と櫛野さん。

いいですけど、なんかイヤ~な予感がするなぁ。

といって、軽トラに乗り込んで・・・

あーもぅ!ねぇ!ほらぁ!言わんこっちゃない!こわい~っ!

自慢の畑があるところは、最初の場所よりもさらに奥地にあり、よくもこんなところに樹を植えることが出来たよなぁと感心するほどの急斜面で大げさではなく、傾斜40度はある。

そのうえ、さらにガンガンと山の上に登ろうとする櫛野さんにたまらず私は「もうカンベンしてください!」

すると『そういえば、この前来た人は、この道通るときギャーッて叫んでたよ。ジェットコースターより面白いでしょ』と楽しそうに話す。ったく!

ジェットコースターにはレールがあるけど、この道には、レールはないんスよ。

だけど、柚子の樹たちにとって、ここは文句のつけようのないパラダイス。1本、1本が太陽の光を思う存分浴びることができるし、水はけは抜群だし、花が咲いたら鳥や虫がたくさん遊びに来てくれて、とても賑やか。

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ここで育った柚子を使うんだもん。美味しい柚子茶ができるわけだ。

その後、同じ道を死ぬ思いで引き返し、工房に戻るとそこでは、収穫したばかりの柚子と、それを丁寧に加工していくおばちゃまたちの姿が。

ん~。柚子のいい香りが広がる。この分じゃ、いい柚子茶が出来そうだ!

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櫛野さんのゆずティは、柚子茶としてはもちろんヨーグルトにもかなり合うし、紅茶に入れてもバッチリ!

柚子茶を探して、2年以上。 やっと見つけたこの味はどなたにも絶対褒めてもらえる、ぴかぴかの柚子茶だと思います。瓶入りなので何人かで買って分けて使うのも、おすすめ。

もちろん大人気です!

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投稿者 news : 2007年02月26日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

ゆずティ<その1>

あれは、かれこれ2年半くらい前のことだったでしょうか。いつもの如く、うちの会社の秘書室に顔を出して、あれこれ話をしているときのこと。

そのなかの一人、役員秘書をしている麗しの女性スタッフがわたしに、とある依頼をしてきたのであります。

『いのくちさん、わたし柚子茶が大好きなんです。今度すっごい美味しい柚子茶を見つけてきてください』

お。なんてタイムリー。わたしもちょうど柚子茶に着目していたのよ。「りょうかい!じゃ本気で探してみるよ」

そしてわたしは、全国を巡るたびに目にとまった柚子茶という柚子茶をことごとく入手し、片っ端から試飲。

南は鹿児島から、柑橘栽培の北限らしい地区のもの、大量生産品もあれば、家族経営で手作り感の強いもの、それらを徹底的に試飲しました。 

もしかしたら、国産の柚子茶の殆どを試飲したかも、と思うほど会社の冷蔵庫には柚子茶の瓶が溢れ、試飲しては探し、重い瓶を何本も持って帰ってきては、納得できない味にがっかりして、ため息の数が増える日々。

正直、そのなかのいくつかは「これでいいかな。それなりにいい」と思うものもあった。

わたしの左脳が「ここまで探してないなら、今までの中で一番いいと思うものに決めた方が得策だよ」とつぶやいている。

でも、わたしの右脳はかなり強靭で気が強く、スペシャル頑固。

「それなりの商品はそれなりの感動しか生み出さないんだよ。あんたそれでもいいわけ?この商品で秘書の子が感動する?」

きびしいなぁ。わかったわい。 頑張って感動的なものを探しますがな。 

そうして、わたしはさらにさらに、柚子茶を探してまわり、もう、この世のどこに美味しい柚子茶が隠れているのか、もうわたしが望んでいるような味は存在しないんじゃないかとなかば諦めかけていたとき!

神様は見ていたんですね。やっと追い求めた味を手にすることができたんです。

香りが高く、柚子の実の甘さと皮の苦みがお湯のなかできれいにまとまって、甘すぎず、かといって淡白でもなく、紅茶に入れても美味しいし、ヨーグルトソースでもイケるし、コンプレのパンなんかにもバッチリ!

日本人の味覚にピターッとね、ピターッとくる柚子茶なの。

わたしは、この柚子茶を持っていそいそと秘書室に向かい、例の麗しの秘書のところに。

「どや?」

『ん~。超おいし~い。感動だわぁ~』 (*^.^*)

そうやろ!その笑顔のために、どれだけ頑張ったことか。

彼女がこんなに喜んでくれるのなら、お客さんだってきっと同じくらい感動してくれるはず。 

頑張った甲斐があったわぁ~。わたしも1杯飲もっと。


それから、早速わたしは生産者に連絡を取り、取材の申し込み。しかし、その返答はことのほか鈍く、電話の声も重い。

忙しいとか、たくさんの量は対応できないとか、取材に来られても相手ができないとか、もうなんだかいろんなことを言われてる。

ちょっと待って!ここまできて、そんなつれない態度なんて悲しすぎるでしょ。きちんと対応してもらわなくてもいいですし、なんだったら、わたしも柚子の収穫を手伝いますよ。

大丈夫、大丈夫。とりあえず、そっちに向かいますからねー!
 
わたしは、どうにかこうにか生産者から直近で都合のいい日を選んでもらい、飛行機とレンタカーの手配をして、現地へ。

さぁ!気合入れて、交渉するぞぉ!

・・・つづく

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投稿者 news : 2007年02月26日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

ほっぺが落ちるカニグラタン<その2>

わたしが2005年に出会った商品のなかでも、間違いなく5本の指に入る『ほっぺが落ちるカニグラタン』。

あの感動的な美味しさの秘密を知るべく、何度も現地に向かおうとしたものの、幾度となく悪天候やカニの不漁に阻まれ、約2ヵ月待ちでやっと、念願達成、福井へ。

シェフの藤井さんに案内され厨房に向かうと、取材のためにと用意してくださっていたセイコガニの一群がトレーの上で、今や遅しとわたしの到着を待ち構えてくれていました。

なんて鮮やかな朱色の甲羅なの!あー、もう食べたい!わたし、異様なくらいにセイコガニが大好物なのですよ。心から食べたい。でも子供じゃないんやから、我慢。ぐっ。

そんなわたしの思いを知る由もなく、藤井さんがトレーを手に『じゃぁ、はじめていいですか?』

「お願いします。いつもの通りの作り方でいいですから。」

すると藤井さんは、おもむろにセイコガニの甲羅を外し、中に詰まっているプチプチの外子や旨すぎる内子、濃厚なカニ味噌をそれぞれ別々に掻きだし、トレーの上に分けていく。

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それも、ぜーんぶ手作業で。何バイも何バイも。

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美味しそうやなぁ。食べたいの我慢しすぎて、貧血になりそうやわ。セイコガニって、どうしてこんなに魅力的なんだろ。

しかしさ、まさかこんなに小さなセイコガニの1つ1つからこんな手作業で取り出しているわけじゃないよね、ありえないもん、そんなの。

「あの、まさかいつもこんな感じで掻きだしているわけじゃないでしょうねぇ?」

『いつも、というか、全部こんな感じでやってるんですけど』と作業の手を止めることなく、平然と言ってのける藤井さん。

え?!じ、じゃぁ脚の身はどうやってるんですか??と聞くと、まな板の上に脚を2、3本並べてスリコギを当て、上から力を込めて身を押し出すように転がしていくという。 そして、実践。

はあ~!なるほどねぇ!賢いわぁ。え?でも、この作業をホントにぜぇんぶのカニにやっているんですか?カニ缶を使うとか、そんなのはナシですか?

『ナシですね。』と流暢な福井的イントネーションで藤井さん。

『カニ漁の最盛期は、もう人海戦術で、そりゃもう何百ぱいとこの作業をするんです。みんな必死で、会話もなくなるんです

自宅でタラバカニを食べるとき、自分が食べるカニの脚から身を出すときでさえ、無言になってしまうのに、こんな小さなセイコカニの外子から内子から味噌も身もぜーんぶ取り出していくわけでしょ?それも何百パイも。

凄すぎるよ、この手間。しかし、よくまぁこんな手間がかかるものを作ろうと?

『福井らしいものを作ろうとしたときに、やっぱりカニかなぁ~、と。でも本物を使わないと意味がないと思いましてね。でもやってみたらいや~、大変でした。あははは。』

そんな内輪話をしながら、鍋を振る藤井さんの、何と楽しそうなことか!人が喜ぶ料理を作るのが楽しくて仕方ないんだろうなぁ。

それからもうひとつ。

美味しい理由は、本物のカニを使っているからだけじゃなく、フレンチの基本にのっとって、ひと鍋ごとに小麦粉とバターを掻くところから始めて、きっちりしたホワイトソースを作り、店で出すのと全く同じ作り方で、全て手作業で仕上げてく。

ホワイトソースのなかに、セイコガニの身と内子と、外子とキノコが入り、さらに火を通して、、とろとろになって、、、。

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そこにチーズも散らすのねぇ~!あー、うまそー!

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あまりにわたしが、じーーーっとヨダレでもたらしそうな勢いで凝視していたのに気付いた藤井さんが、「味見しますか?」

すっ、する、する。します!!

すると、厨房用の使い込んだスプーンで、完成したばかりのグラタンをひとすくいし、そのままわたしの目の前に差し出され・・。

そのスプーンを、満面の笑みで受け取ったわたしは、2度ほど、ふぅふぅしたあと、大口あけて、、、パク~ッ!

まいりましたぁ~、うまいですぅ~。ありがとうございますぅ!セイコガニの美味しさが、そのまんまや。ソースも抜群や!

この商品、わたしの宝物にします。もう感動ですわ!藤井さん、ありがとう!こんな美味しいものを作ってくれて。

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ほっぺが落ちるカニグラタン<その1>

以前のメルマガで、「バイヤー生命を掛けるといっても過言ではない商品」だと申し上げたこともある『ほっぺがおちるカニグラタン』。

最新の情報によると、おかげさまでランキングの第3位!ホントにバイヤー冥利に尽きるわけで、皆様に感謝、生産者にも感謝なんですが、この商品とは、会うべくしてなのか、ちょっと変わった出会いをしています。

それは、ある行政関連の会合に呼ばれて、福井に向かったときのこと。そこに集まっていた30くらいの生産者から商品のご提案があり試食させていただいた中の1つが、カニグラタンだったんです。ひとくち食べたときに、「こっ、これ、旨すぎや!」と絶句し、一目ボレってこんなことをいんだろうなぁと、わたしの”食スイッチ”が、バッチリONに!

その後、すぐに生産者に連絡を取ると、社長さんからは『ずっと「セコムの食」に載るのが目標でした』と有難いお言葉。これを相思相愛と呼ばずして、なんと云うのだろう。

セイコガニは、ズワイガニのメスで漁期が冬のある時期に限られていて、以前はオスのズワイガニほど脚光を浴びることがなく、しかしながら、味が抜群に美味しいため地元の人やセイコガニの味を知る調理人などのあいだでは人気だったんです。

わたしも、この仕事を始めて、北陸でこのセイコガニを(石川ではコウバコなどとよびます)食べたときの感動が忘れられず、毎年、冬になるとこのカニを食べるのを楽しみにしています。

早速、わたしはこのグラタンが作られている現場に飛ぶことにいたしました。が、ここからが大変だったんです。

わたしが取材に行こうとすると、大雪、吹雪、カニの船が出ないなどの不運が続き、順延を繰り返し、初冬の予定がとうとう年越しをしてしまうことになり、セイコガニ漁が終わってしまうもうほんとにギリギリになって、やっと日程が決まりました。

が、当日もまれにみる超豪雪。多少の雪ならレンタカーをチョイスするわたしも、このときばかりは、さすがにバスとJRを乗り継ぎ、最後はタクシーで何とか現地までたどり着くことが出来ました。

それから、社長さんと数ヶ月ぶりの再会を果たし、美味しいコーヒーをいただいたあと、実際に商品を考案し完成させた藤井シェフとご挨拶。 あ、いい笑顔だなぁ。ウソつかずに商品をつくる職人の顔だ。

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よかった~。藤井さんの笑顔を見れただけでも、ここまでやって来た甲斐が、あるってもんだけど、でも、きっとこれから先、作業を取材していくなかでは、きっとたくさんのサプライズを目にすることになるはず。

だってね、あんなに美味しいグラタンつくってるんだよ。フツウなわけがないもんね。

では、厨房に向かってGO!

・・・つづく

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ふかふかロールケーキ<その2>

めったに出会えないほど、ピュアな美味しさの誇るロールケーキを取材するため、休日返上で熊本に向かったわたくし。

レンタカーをピックアップし持参したCDが2回転し終えたころに、やっと取材先に到着。

ツーリングのおじさんチームが店頭で甘いものを補給している、その間を抜けて奥に入り、まずは店主さんにご挨拶を。

すると、パティシエールの中村さんがご主人とともに出迎えに来てくれて、早速取材をさせていただくことになりました。

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このロールケーキは、生地に小麦粉は使用せずに米粉で作っていて、それは地元米の消費という地域振興の一端を担うような意味合いもあったのだそうですが、だけど美味しくなければ、誰にも喜んでもらえないですもんね。

中村さんは、何度も何度も作っては考え、作り直してはさらに工夫を加えていってやっと完成させたんだそうです。確かにね、その努力のほどが伝わってくるほど、抜群に美味しいの。そして、中村さんの経歴など伺うことに。

「ところで中村さんは、どこかのお店で修業された経験ってあるんですか?」

『他のお店で働くことはしていないんですけど、ある先生のお菓子が大好きで、私もあんなお菓子が作りたいと思ってからですね、先生の元に6年くらい通ったんです』

「そうですかぁ。きっと素敵なお菓子を作られるんでしょうね。ちなみにその先生は熊本市内の方ですか?」

『いえ、東京にいらっしゃいます』

「と、東京?通ったんですか?熊本から?6年も?!」

『そうなんです。だいたい毎週ですね、通わせてもらったとです』

そして、中村さんはお隣にいるご主人の方をみながら、、、

『あの頃は大変やったけど、この人が支えてくれてからですね。大変やったと思うとですが、なんにも言わずに、大好きだった仕事までやめて、協力してくれたとです』

、、と、ちょっと涙ぐみながら心からの感謝を持ってそう仰いました。

毎週熊本から、それも阿蘇から東京に通うなんて、普通はありえない。交通費だってバカにならないし、中村さんが不在のあいだ、店だって切り盛りしないといけない。

だけど、中村さんのお菓子つくりに対する純粋で真っ直ぐな気持ちを誰よりも知っているご主人は、中村さんの思いを汲んで、ずっと支えてくれたんだそうです。

そして、中村さんのその一途な思いは、自己満足なんかじゃなく、美味しいものを皆さんに食べてもらいたい!という食べる側に対しての愛情や思いやりなんですね。

なんだかね、中村さんご夫婦をみていると、相手を大切にするって言うのは、こういうことなんだって、、思わずもらい泣きしそうになるほど感動しちゃいました。

そして、取材をしていくなかで、「セコムの食」に出会えてホントに嬉しいとも仰っていただき、カタログでご紹介するロールケーキを、原材料もグレードアップして更に更に美味しいものにしていただけることになりました。

お店から程近い牧場で搾られた一番美味しい牛乳や、放し飼いで大地をパワフルに歩き草を食べている鶏の卵などを使って完成したロールケーキは、限りなくピュアな美味しさに満ち溢れています。

冷凍で届いたものを、常温か冷蔵庫でゆっくりと解凍して、クリームがまだ少し冷たいくらいが食べごろ。

ロールケーキの生地は、もうね、ふっかふかで口の中で溶け、クリームの部分は、きめ細やかでミルクの甘さがきわだっていて甘いもの好きの心をわし掴みですよ。

美味しいものの直ぐ後ろには、必ずいい職人と真っ直ぐな思いがあるってことを、改めて実感した取材でした。

力を込めて、オススメします!

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ふかふかロールケーキ1本
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ふかふかロールケーキ<その1>

昨年あたりからでしょうか、デパ地下スイーツなどでロールケーキが脚光を浴びるようになり、有名店のロールケーキを目当てに列をなすお客さんも、多くみかけるようになりました。

同じような容姿でもそれぞれに個性があるし、材料がシンプルなだけに、わかりやすい美味しさで、わたしも大好きです。

だから、デパ地下で購入できるロールケーキよりも、もっと魅力的な商品をみつけようと、地方出張のときにはマメに情報収集をしていたわけなんですが、その甲斐あってか、心の底から自信を持ってご紹介できるロールケーキに出会うことができたんです。それも東京のど真ん中で!

ある日、わたしがいつもの通り、どこかに美味しいものはないかと都内を歩いていたところ、目の前にとっても美味しそうなロールケーキの試食が並んでいたんです。

そこで当然、パクリ!と試食したんですが、口に運んだとたん、思わず心のなかで「うわぁ!」と叫んじゃいました。

しっとりでもなく、さらりでもない、限りなくふんわりした生地のなかに、これまで食べてきたロールケーキでは味わえなかったようなものすごーく素直な甘さとミルクのやわらかさがあるの。

もうね、わたしの味覚神経の全てが、けたたましいほど「美味しい!」「美味しい!」「美味しい!」を連呼するんです。すっごーい、美味しい~!

もちろん、即、購入したんですが、そのときお店の方の笑顔がこれまた良くって、超ご機嫌で会社に戻り、早速試食。

美味しいものを見つけたら、すぐに周りに配りたくなるわたしは、スタッフ以外にも、甘いものにウルサイ秘書チームや弊社おエライさまなどに食べてもらい、ことごとく大絶賛の渦!

ね、ね、ね!美味しいよね!だよねー!よっしゃぁ!気合入れて、交渉するぞぉ!

実はこのロールケーキ、都内で見つけたとはいえ、作っているのは熊本県のお菓子屋さん。それも地図でお店の場所をチェックしてみると阿蘇山の真ん中に、ポツンとある様子。

案の定、セコムと言ってもピンとこない様子だし、「セコムの食」と言われても、より一層、生産者の頭の中に???マークを増やすだけなので、まずは最新号のカタログを送付して、数日後にお電話をしてみました。

そして生産者の方から、すぐに取材OKの許可をいただき、飛行機とレンタカーとホテルを予約し、遠路熊本県に向かったのであります。

久しぶりの阿蘇山は、晴れたり曇ったり、ちょっとだけ小雨が降ったりと、忙しい天気を抱えていて、レンタカーのハンドルを握るわたしも、サングラスをかけたり外したり、ワイパーを動かしたり止めたりしながら、大自然の山道をすっ飛ばす。

いそがなきゃ、いそがなきゃ、何しろ今日は掛け持ち取材でこのロールケーキの取材を終えたら、大至急有明海に向かい、漁師さんの取材をしなければならぬのでありますよ。

放し飼いの鶏園や、美味しそうなソフトクリームの看板が出ている牧場を横目に見ながら、カーナビを頼りにやっと生産者が待つお店に到着。

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サイドブレーキをキュッと引いて、わたしの気合いにもキュッと気合を入れて、さて、行きますか!

「こんにちは~!」

つづく

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村さんの生わかめ<その2>

村さんの鳴門若布の取材で、徳島を訪ねたのは2005年・春のこと。そこで初めて食べた生わかめに感動して、ぜひこの美味しさを多くの方にお届けしたいと考えてから、早や1年。やっと、この日を迎えました。

村さんが指定した「土曜日」は、数日前から続いていた悪天候がウソのように見事な晴天とベタ凪。空港で出迎えてくれた村さんも、『ホントいのくちさんは毎回、運がええわ。去年もそうだったし、今年だってこんなに晴れたんは1週間ぶりや』。

ふっふっふ、気合いですわ、気合い!だってね、わたしがあの美味しさを知ったからには、どーしても生わかめをお客様に届けんといかん、使命のようなものさえ感じているんだもん。そりゃ、オテントウ様も味方してくれますよ。

早速、村さんの車に乗り込み村さんの家に向かい、お茶を飲む間も惜しんで自分の服の上から村さんの妹さんに借りたフリースの上下を着て、ウインドプレーカーを羽織り、さらに目にも鮮やかな青カッパを着て、長靴を履き軍手もつけ、完全防備で船に乗り込む。

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では、いざ若布が待つ海域へ!

海上の風はまだまだ冷たいけれど、防波堤を越えてスピードを増した船は、爽やかな青い海に真っ白な波しぶきをたて、空にぽかんと浮かんだ低めの雲も波しぶきと同じくらい真っ白。

最初はぼんやりとしか見えなかった、鳴門大橋がくっきりと姿をあらわした頃、目的の生わかめが育っている海域に到着。

村さんいわく、今年は冬の冷え込みがキツかったので、それだけわかめも成長が抑えられ味が引き締まると同時に、この時期には、たっぷりの腐葉土を含んだ雪解け水が吉野川から流れ込むため、生わかめは最も旨みを増すんだそうです。

ただ、わかめが早く成長することと美味しくなることとは別問題で、さらにいうなら、同じ鳴門の海であっても、10mとか20m海域が違うだけで、味の違いは歴然なんだって。

それは海水の流れというのはその地形と風向きなどでおよそ決まっていて、その海流にたっぷりの養分が含まれていれば、そこで育つわかめは当然美味しくなるわけです。

海の中にも“一等地”は存在するんですね!こちらは、わかめに手を伸ばす村さん。

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村さんは2ヶ所、自身の養殖場場を持っているのですが、今回出荷してもらう生わかめはもちろんのこと、カタログでご紹介している「村さんの鳴門若布」も、この“一等地”産。

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わたしが海を覗き込んで面白そうに眺めていると、船尾の方から村さんが『ここの海の水、手ですくってなめてみるといいわ』。

素直に従い右手を海の方に伸ばし、海面に触れてそのまま口に運んでみると、、、。

「あ、あんまりしょっぱくない」

『そうやろ、これが汽水域の海水の味なんよ』。

なぁるほど、だから塩味が淡いんだ。わたしホントに村さんのことが大好きなんですが、それは常に相手の気持ちを汲み取ることが出来る方だからなんです。

そして村さんの場合、その相手というのは、何も人間だけじゃなくて、釣りあげる魚や生若布や、自分が使う道具に至るまで全て。そこがすごいの。

例えば、生わかめを例にとると、、、、、。

『あんまり仲間同志でぎゅうぎゅうしてたら、息苦しいし、海の養分も思うように摂れないなぁ』

過密養殖はしない。

『空気は苦手やのに、潮の満ち引きの度に海水の上に出てしまったら、表面がパサついて荒れてイヤだなぁ』

確実に海水から若布が顔をださないよう、また、急に育ち過ぎないようにブイの浮力を調整して、どんな波がきてもどのわかめにとっても良い環境を整えてこまめに観察してあげているんです。

たかがワカメ、されどワカメ。

ヒトもペットも、海草も愛情を注げば注ぐほど、豊かにまっすぐ育つわけです。そして、今年も村さんのご自宅でこの若布を食べさせてもらいました!

まず鍋にお湯を沸かす。生若布は、真ん中の芯のような部分とヒラヒラした部分を切り分け、どちらも食べやすい大きさに切る。

そして、若布を箸で取り湯につけて色が変わった瞬間に鍋から引き揚げ口に運ぶ。

見て見て!お湯につけるとこんなになるんです。

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しゃきしゃきと音が出るほどの歯応えを感じ、限りなく淡く、しかしそのなかには、人が手を加えることが出来ない自然そのままの旨みが凝縮しているんです。

ポン酢も用意してくれてましたけど、わたしは何も付けずにそのまま食べる方が好き。

何もつけずに食べると、じわぁぁっとね、海で口に含んだ鳴門の潮の味と同じ味がして、海のなかで最も薄味の美味が口いっぱいに広がるのです。

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村さんの生わかめ<その1>

わたしは、鳴門で漁師をしている村さんと村さんが育てているわかめの取材で日帰りで徳島に向かいました。

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そのときの取材日記はこちら

取材日記の中にも書いていますが、『お昼、用意しとりますけん』という村さんの言葉に甘えて、村さんご一家と一緒にお昼をとることになったわたくし。

ご自宅にお邪魔して床の間に通されると、すでにお母さんが炊いてくれてた御飯とお味噌汁、それにグラグラと湯気を立てている土鍋が用意されていました。

そしてその横に、見事なまでに地味な風貌で大量に盛られていたのが、今回の主役である生わかめだったんです。生わかめは、文字通り海から収獲してきたばかりの、水揚げ?ホヤホヤの一切加工していないわかめのこと。

村さんが『いのくちさん、面白いの見せたるわ』と、すっごく楽しそうな顔で、大盛りのわかめのなかから厚めの一枚を箸でつかみ、『見ときや』と、お肉のしゃぶしゃぶと同じように土鍋のお湯に軽くくぐらせた瞬間!

『うぁわ、すごい!』、いきなりわかめの色があまりにも見事な鮮緑色に変わるではないか!大騒ぎ&大喜びのわたしに、村さんはさらに『ほな、自分でしゃぶしゃぶにして食べてみぃ』と薦めてくれ、こりゃもう遠慮なく、自らの箸でしゃぶしゃぶ。

そしてポン酢につけ、食べてみて、う、うっそぉ!なんだこりゃ!うまい、旨すぎる~!歯応えが抜群で、顎関節が喜びの声をあげそうなほど、噛むたびにしゃきしゃきと心地よい音がして、味は決して濃くはなく、しかしコクはある。

昆布の旨みを淡く上品、かつ繊細にして、それでいてどこかしゃんと鳴門の荒波のなかを生きてきた逞しさも感じ、もうねぇ、無垢な味なのよぅ!

「村さん、なんでこんなに美味しいのを黙って隠し持ってたんですか!」と詰問状態のわたしに、『生わかめはな、期間がものすご短いんよ。それに日持ちも2日とかせいぜい3日やけん、通販にはな、難しいと思う。ほんまに地元だけでしか食べれんのよ。でもな、この美味しさを知ったら、お客さん、大変なことになると思うわ』と、村さん。

残念、不向きなんだぁ。でもなぁ、こんなに、こんなに驚きと美味しさが詰まったものを、ここだけの美味で終わられていいものだろうか?こんなに旬の、地元だけでしか味わえないものを、お客様にご紹介するのが「セコムの食」のわたしの使命ではないのか?

そうよね。 思い込みと勢いだけがわたしの取り得だもん。

「村さん、わたしどうしてもこの生わかめをね、分かってくれる人たちに紹介したいの。わたしだけが美味しいの知ってるなんて、もったいな。どうやったらできるか、村さんの知恵を貸してほしい」。

それから、村さんと何度も電話でのやりとりをして、課題となる点をピックアップし、打開策を検討。

まず、ごくごく限定数、村さんの手が届く範囲の数にしないといけないし、ホントに美味しい時期は短いから、期間も限定だし、天候に左右されるからお客さんに届ける日の設定も、毎日というわけにはいかない。

梱包も発泡スチロールじゃないと無理だし、自宅のみのお届けに限る。何しろわたしは、あの美味しさを皆さんに伝えたいのよぅ。

次週につづく

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あわせしょうが<その2>

「セコムの食」2005年冬号で、スタッフの予想をはるかに越えるご注文数をいただいているのが、このあわせしょうが。

日本有数の生姜産地である高知県のなかでも最もメジャーであり味も香りも爽やかな『土佐一』という品種を100%使って生姜と砂糖のみで炊き上げる、『生姜湯のもと』。

その、すーっと抜けるような清涼感溢れる香りと深い甘さに惹かれ取材に向かったのは、真夏の高知、それも炎天下。初日に生姜の産地の取材を終え、今日は朝から釜炊きの作業。

しかし、今日も暑くなりそうだ。

吉本さんによれば、摩り下ろした後にすぐに炊いた場合と、1日寝かせた生姜汁とでは味や香りにかなりの差がでるのだとか。

摩り下ろしたばかりの生姜の荒々しい味わいが、寝かせることで丸く角が取れ、火をかけたときに素直に砂糖と馴染むんでしょうね。

釜に入れた生姜汁を少し口に含んでみると、スカーンと頭の先に抜けるような爽快さがあり、且つ、重厚感もある。その生姜汁をたっぷりと張った釜の中に、きっちりと量った砂糖を投入。

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へぇ、上白糖なんですね。

『砂糖にもいろいろありますでしょ、和三盆とか黒糖とかね。わたしも一応いろんな砂糖で試してはみたんですが、やっぱり父から受け継いだ、田舎の懐かしい味を再現するには、上白糖が一番だったんです』。

吉本さんのお父さんは、昭和のモノのない時代に、高知の朝市で生姜湯を飲ませる店を構えていたんだそうです。お父さんの作る生姜汁はとっても甘く、戦後の雑踏のなかで生きる人々にとっては、心和ませる味だったといいます。

だから、吉本さんが作るこのあわせしょうがは、製法も味もあの頃のまま、初めて飲む人にも、なぜか懐かしいと感じさせる味なんですね。

そんなことを考えている間に、釜の中ではぐつぐつと泡が立ち始め、吉本さんと中平さんは代わるがわる釜の淵にくっついていくアクを丁寧に取り除き、泡の大きさや量などを慎重に見極めながらじっくりと炊き上げていく。

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・・・・・炊き上げていくはいいんけど、、、。ペンを止めてふと我に帰ると、尋常じゃない暑さが、わたしを包み込んでいた。わぁ!暑い、いや熱い!

で、工房の壁に掛けてある室温計をみて、目がテン(・_・;

よ、よんじゅうよんどぉ?うっそぉ!数字を見たとたんにもっと熱くなり、貧血起こしそうになり、慌てて工房から外に出ると涼しい風がふぅぅっと流れ、気持ちいい~!

だけどラジオニュースによると、今日の日中は38度だって。内も外も尋常じゃないってことだ。

『生姜汁を炊いていると、生姜の成分が湯気と一緒にあがってくるから、他のところよりも暑いんやと思います。いのくちさんも水分だけはしっかり取らないといけませんよ』とお水を渡される。

そうでっしゃろな~。気をつけます。だけど機械に頼ることなく、暑い日も寒い日も人の目と経験とで炊き上げていくからこそ、他にはない自然な味わいが生まれるのだろうし、身近にある植物などを上手に利用して身体を温めたり冷やす知恵を身につけていた昔の人もすごいと思うなぁ。

炊き上がった生姜汁は少し冷やしてから手動の小さな機械を使って瓶に詰め、栓をしてさらに冷やして完成。

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それから、わたくしいつものことながら炊き上がったばかりのものを試飲。

氷をめいっぱいいれたコップにあわせしょうがを注ぎ、冷水を入れて一口飲むと、生姜独特のすーーっとした爽やかな香りが際立ってきて渇いた喉を気持ちよく潤してくれました。

うまいなぁ。このあわせしょうが、飲み物としてだけではなく、魚の照り焼きにももってこいだし、煮物にも使える。

わたしなんかは、仕事でピリピリしているときに、よく飲んで気持ちをリラックスさせています。不思議と気持ちが落ち着いてくるんですよね。

是非、1度お試しあれ!

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あわせしょうが3本入り
あわせしょうが6本入り

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あわせしょうが<その1>

あれは、2005年の夏。思い出してください、あの暑さ!

日本中に熱帯夜が何十日も続き、うだるような酷暑に見舞われている中、わたしは、タオル地のハンカチ2枚とツバの広い帽子をバッグにいれ、南国高知へ向かったのでありました。

空港では、あわせしょうがの生産者の吉本さんが出迎えてくれ、まずは、材料である生姜畑と生姜をストックしてあるという蔵を取材しに、山の中へ。

かなり山奥に入ったところで、慣れなければとても通れそうにないあぜ道を、吉本さんと同じくらい年季の入った車はぐんぐん登り続け、『着きましたよ。でも足元気をつけてくださいね』といわれ、そーっと草の上に足を下ろす。

と、とたんにまるでサウナのような、カラカラに乾いた攻撃的な暑さが、一気にわたしを覆い、周りには日影もなく今日の取材はかなり過酷になりそうだな、と思ったところで、吉本さんの”相棒”である中平さんを紹介され、『あ、よろしくお願いいたします』。

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そして、二人について草むらの奥に進み入ると、目の前に突然、金属のドアが現れた。すごーい、秘密基地だ!

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ドアを支えている棒を中平さんが外してくれ、中に入ると、、、、、。そこには、ホントに秘密基地のような洞窟がいろんな方向に伸びていて、外とは別世界のようなひんやりとした湿った空気が流れ、まさに天然のクーラー!

えーっと、えーっと、、、どこだっけか?なんだっけか?ん~~。

あ!そうだ、思い出した!この重みのあるヒンヤリ感と豊富な湿度、前にも体験したことがある。

なんだっけか、なんだっけか。。。。

そうだ、フランス取材で訪ねた、ブルゴーニュのワイン蔵と同じ空気だ!おんなじだー!なつかし~。

吉本さんの説明によると、このなかは一年中、殆ど温度変化がなく、生姜を貯蔵するには最適な環境なんだとか。ただ、湿気が多いので壁の上から落ちてくる雫が直接生姜にかからないように、ビニールをかけて守っているそうです。

もったいない。生姜だけなんてもったいない。わたしなら、絶対にワインも入れとくけどな。いやぁ、でもすばらしい環境ですねぇ。

外の酷暑を思うと、できれば今日は一日中ここで過ごしたいくらいなんだけど、そういうわけにはいきませんで、次は、蔵からそう遠くない生姜畑を見に行くことに。

写真3枚目の青いネットがあちこちにかかっているあたりが全部生姜畑。まさに自然のなかで育っているのであります。

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そして写真4枚目の生姜が、実際に使っているもの。こちらは、先ほどの秘密基地の倉庫ではなく、人の手で温度管理されている倉庫のもの。どちらもホントにいい環境で、ところどころに土をつけた生姜を手に取ってみると、ずっしりと重くて香りもいい。

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さて、ではこの生姜が、どんな風にして商品になっていくのか、教えてください、吉本さん。

え? 今日の作業はもう終わった?じゃぁ、明日の朝、イチバンで作業場に伺いますね!よろしくおねがいしまーす。
・・・つづく。

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あわせしょうが3本入り
あわせしょうが6本入り

投稿者 news : 2007年02月23日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

おだしいろいろ詰め合わせ

寒い寒いある日の朝、いつもより早く起きて向かったのは品川駅。構内のスターバックスで身体を温め、さて、気合入れて行きましょうか、京都へ!

新幹線の中では、赤いボールペンを片手に、次号カタログの校正紙を広げ、内容を隅々までチェック。あ、漢字が違う。これは写真をもう少しアップにした方がいいや。んー、この2つの商品の位置、入れ替えよっと。

と、仕事に集中している間も、「のぞみ」は世界に誇るスピードで走り続け、気づいたら京都到着の4分前。

わたしね、実は京都って何度来てもよくわからない街なんです。だって、道を聞こうとすると、京都の方は右とか左ではなく『そこから北にすすんでな、、』とか『東にお店が見えますやろ』というように、必ず東西南北で道案内なさる。

そういうとき、いつも『わたし、方位磁針持ってないっす』と言いたくなるんですが、でも、今回は問題なし。何故なら、今日の取材先には、以前にもお邪魔したことがあるからなんでございます。 

今日の取材先は「セコムの食」で人気の「無添加のおだしパック」を作っている生産者の工場。で、今回は個人的にも自宅で使っている『ストレートつゆ』の作り方を取材に来たんです。

予定時間よりも10分ほど早く着いて、お店で少し待っていると工場から急いで来てくれた、ご主人の采野さんと久々のご対面。

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『お茶でも飲みませんか?』

「いやいや、早速拝見させてくださいな」ということで工場へ。

以前は少し離れたところにあった工場も、今はお店の隣に移転。そのドアを開け、白衣を着て中に入ると、同じく白衣で統一した、3人の若い職人さんたちと、大きな寸胴が出迎えてくれました。

その寸胴の中には昆布、そして鰹節を詰め込んだ巨大パックが数個、どわっと押し寄せるような湯気をあげながら、ぐつぐつと音を立てている。

ん~、いい香り。ちなみに、どんな昆布と鰹節なのか見せてもらえますか?とお願いして、煮出す前の鰹節をみせてもらって驚いた!厚いのなんの!!

もちろん、食べさせてもらいましたが、これが硬くて旨いのね。何回もカビ付けして、旨みを凝縮させているんだそうで、わたしなら、この極厚削り節1枚で、日本酒1合は飲めそうだ。

そして、昆布。こちらは煮出したばかりのものを、パクリ。なぁんて分厚いのかしら。これを、煮物にしたら、抜群だろうな。

でも旨みはさすがに抜けていて、この厚い昆布が海から蓄えてきた豊潤なコクは、余すことなく目の前の寸胴に落とし込まれたのね。

でも、昆布って水から煮出すんだけど、普通は70℃くらいになると鍋から取り出すんじゃないかしら?

その疑問に生産者の采野さんが、すかさず回答。『普通ならそうなんやけど、うちで使っている醤油に負けへんくらいバランスよく仕上げるには、ここまで煮出すのがいいようですわ』

そう言われて、ふと醤油のメーカーを見て大きく納得。あー、知ってる、知ってる!

ものすごーーく力強い、とびきり上質な醤油を仕込むことができる蔵じゃないですか! いい醤油ですよねぇ。私も大好きです。

すごいわぁ。この蔵の醤油を使っているということだけでもかなりの贅沢なのに、それに負けないダシをとっているんでしょ?感服。やりますねぇ、采野さん。

すると、後ろの方では、白い職人さんが何やら大きな袋を、寸胴のなかに放り込もうとしている。

「それ、なんですか?」

『追い鰹です。香り良くなりますのや』

やっと気づいた。このストレートダシって、料亭でひくダシと全く同じやり方なんだ!

○○エキスとか○○液とか、そんなんじゃなくて、昆布と鰹節と醤油、それから上質なみりんときび糖で作っているからだから味が素直ですっきりしているんだわねぇ。すばらしい!さすが、鰹節屋のおダシや!!

ますます自宅での消費量が増えそうだわ!絶対に便利な1本。みなさんも、ぜひどうぞ!

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無添加のおだしパック
京のおだし詰め合わせ

投稿者 news : 2007年02月23日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

京都大納言のおぜんざい<その2>

美味しいおぜんざいを探し始めて、何年もかけてやっと出会った身も心もホッコリとなる、職人手作りのおぜんざい。

生産者の大槻さんの工房を訪ねたのは、お昼ちょっと前で、せっかくだから、お昼でも一緒に食べましょうや、とお誘いいただきお昼をご一緒することになりました。

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工房の2階にあるご自宅にお邪魔して、一応遠慮しながらも目の前に置かれたお皿に箸をのばして、食べてみて、えっ??一流と呼ばれる料亭にも勝るとも劣らないほど美味しいじゃないの。

聞けば、大槻さんは和食の職人でお店も出していたんだとか。もちろん繁盛していたんだけれど、ふとしたきっかけで京都大納言を生産する方々と知り合い、乞われて大納言を使った料理の技術を教えていたんだそうです。

そうするうちに、いつのまにやら京都大納言を使った商品開発の中心人物となり、加えて農家さんの熱い思いに心打たれたこともありおぜんざいやおはぎを作る工房を構え、それにあわせて惜しまれつつお店の方を閉じたんだそうです。

これだけの和食の技術を持っているのに、多くの人に提供できないなんて、とーってももったいないと思う反面、そうしないとこのおぜんざいも生まれなかったんだから、しょうがなくもあり、ありがたくもある。

そんな話を聞きながら、でも、今日は日帰りなのでのんびりしている暇はない。 早速、おぜんざい作りを取材させていただかなきゃ。

場所を1階に移し、まずはこのおぜんざいの”キモ”である京都大納言を拝見。

早速、腰を曲げて60キロ入りの茶袋のなかに手を伸ばし、両手で小豆をすくって顔に近づけてよく見ると、一粒一粒が大きくて艶がよく、、、?? あれ?艶がよくないものもある。

それに正直、これまでの和菓子屋の取材で見てきた小豆と比べると決して、揃っているとはいいがたい。するとわたしの後ろに立っていた大槻さんが、ニコニコしながら理由を教えてくれた。

京都大納言は、虫に喰われやすい品種なんだそうで、大槻さんいわく虫は美味しいものを良く知っているからだそうですが、その分何度も何度も、何度も選別を繰り返さないといけないんだとか。

わたしが手にしたのは、その選別をするまえのもの。で、選別後のものを見せていただくと、あらまぁ綺麗な小豆だこと!

厳しい選定をクリアした京都大納言は、その上品な名前にぴったりのおぜんざいになるべく、大槻さんの手によって、炊き上げては水を変え、それを何度も何度も繰り返していくのですが、でも、度を越すと皮の張りがなくなり、くたびれた味のぜんざいになってしまう。
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関西人らしい饒舌で取材中も面白い話を聞かせてくれる大槻さんも、小さな釜が沸騰し、小豆が上の方でクツクツと舞い始めると徐々に無口になり、小豆の炊き上がり具合をじーっと観察している。
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大槻さんの仕事振りは、一見、飄々としているようであって実は、精密機械のように細かな気使いをしているのが見ていて良くわかる。

おぜんざいもだけれど、大槻さんは料理を作るのが心から好きな生粋の調理人なんだろうなぁ。

おぜんざいの中に入れるお餅も、予想通り自家製で、もち米として抜群の評価を得ている、佐賀県のヒヨクモチを使っているんです。 美味しいわけだよね。

ちなみに、わたしの机の右斜め後ろに鎮座している「セコムの食」専用の冷蔵庫には、このおぜんざいがあと数袋入っているんです。

このおぜんざいが、わたしの近くにあるだけで、なんだかすっかり美味しい気分になっちゃうし、甘いものが好きな人にはついついおせっかい的に、配って食べてもらいたくなるの。

美味しいものは、人を幸せにしますよね!だからわたしは、美味しいものをたくさん見つけたり、たくさん配ったりするの、ホントに大好きなんです。

このおぜんざい、甘いもの好き、特につぶ餡好きの人々をものすごーく幸せにしてくれると思います。

夏場は、冷やしぜんざいにするのも、実はオススメ。ぜひ、一度食べてみてくださいね!
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京都大納言のおぜんざい6袋
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投稿者 news : 2006年03月16日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

京都大納言のおぜんざい<その1>

わたしの友人のなかには、わたしが甘いものに興味がないと思っている人が結構いるかも。

それは、わたしの宿命であるダイエットのため、仕事以外の食事ではなるべく甘いものは控えるようにしているからなんですが、でもね、実は甘いもの大好きだし、特にお豆系は結構うるさいんです。

というのも、わたしの母親がお豆さんを煮炊きするのが結構上手で、母がぜんざいを炊いた日には、ご近所さんが集まってきたりしていました。

ま、誰でも自分んちの料理が味覚の基本になるわけで、多分かなり贔屓が入っているとは思うんですが、とりあえずわたしはとっても美味しいと思っていたわけです。

だから、ぜんざいもこの仕事を担当して早い段階から商品を探し、店頭でぜんざいを見つけては、店の有名無名を問わず買いまくって試食していたんです。

だけど、ことごとくNG。

あーぁ、やっぱり販売するとなるとレトルトにしたり機械製造になったりするから、家庭の小さなお鍋でコトコトと炊いたようなものを期待すること自体、無理なのかも・・。となかば諦めかけていたところに、一本の電話が!

『うちなぁ、おぜんざい作ってるんやけど、1度試食してもらえんやろか?』

あんまり商売っ気も感じない、のほほーんとした大阪弁でおじさんがおっしゃるので、とりあえず試食のサンプルを送ってもらうようにお願いして、美味しいといいなぁと思いながら、商品の到着を待ちました。

実は、このおじさんからの一本の電話を受けたとき、わたしはとってもいい予感がしていたんです。

それは、言ってみればバイヤーの勘、いや動物の勘!

ちなみに、わたしを良く知る友人からは「いのくちは右脳だけで生きている」とよく言われますが、なにしろいい予感がしたんです。

そして、わくわくしながら待つこと数日。届いた商品をみてみるとカチンカチンに冷凍されていてお餅も1袋に1つついている。

解凍してお鍋で温めて、湯気がほんわりと立ち昇るところをまずは、スプーンですくって食べてみると、、、、。

あーっ。 この味だーっ!この小豆の皮の丁度いい硬さ、噛んだときに中から出てくる粒子のコク、そしてこのなんとも絶妙な甘さ。強くなく、かといって弱くもない、切れのいい甘さがね、わたしの味覚を魅了するぅぅ。

そして、餅ものびーる、のびーる!杵搗きだわね、きっと。いや~、嬉しいよ~!あまりにも懐かしい味だ。子供のころ、食べたあの味が実家に帰らずして食べられるなんて感動だわぁ。

早速、おじさんに電話をして、あ、おじさんの名前は大槻さんというんだけど、取材に伺いたい旨を伝えたところ、「そうやろ、美味しかったやろ。あれはな、めちゃめちゃ丁寧に炊いてるからな」と笑いながら答えてくれた。

そして、日程を調整して大阪にある大槻さんの工房に向かうことになったのですが、お昼前に来てほしいといわれたので、時間通りに伺うと、ご飯を一緒に食べましょう、とのこと。大槻家のお昼ごはんにお邪魔することになりました。

食卓に並べられたのは、ごま豆腐や野菜の炊き合わせやお吸い物などだったのですが、食べてみてびっくり! 美味しいのなんの!ごま豆腐なんて食べた瞬間に、思わず旨い~!と叫んでしまったくらい。

『ははぁ、そうか。旨いか。よかった。ごま豆腐も手作りやで』

え?ウソでしょっ?!プロの料理人でもでもこんなに美味しいごま豆腐なんてそうは作れないってば。とろんとしてて、舌の上でごまの風味がふわ~っと広がって、これ、商品としてご紹介したいくらいやわ。

すると大槻さんが『わたしな、以前は和食の調理人やったんや。店構えてな、評判よろしかったんよ。それが、いろんな縁から今は、ぜんざい作ってるんやけど。たまにな、お客さんとか来たら、作って出してあげるんよ』。

へぇ~、そうなんだ!もったいなぁい!こんなに美味しいもの作れるなんて、すごいやないですか!お店再開してくださいよぅ。

でも一体、なにがどうしておぜんざいを作ることになったんですか?

、、、つづく
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投稿者 news : 2006年03月16日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

豆板餅/彩り餅

「セコムの食」でとても息の長い商品のひとつ、豆板餅。

お餅というと、お正月に食べるものというイメージがあるものの、豆板餅に関しては、真夏だって売れてしまう、人気商品のひとつなんです。

生地のなかに黒豆がたっぷりと入っていて、焼くと香ばしいし、生産者グループである農家さんたちが、自分たちが育てたもち米を使って、お餅を搗いているから、その愛情の入れ方もたーっぷりなわけなんです。

その豆板餅も加えて、バラエティ豊富な「彩り餅」のなかに2006年冬号から加わったのが、六穀餅!

そこで新年早々、この六穀餅の搗きたてを食べるべく、石川県にひとっ飛びしてきました。

いつもはレンタカーを借りて、現地を訪ねるんだけど、今回ばかりはあまりの豪雪。生産者の方に、お迎えにきてもらい、工場に到着。
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駐車場に積もった少しの雪さえも、南国育ちのわたしには乗り越えるのに困難をきたし、えっちらおっちら、および腰でそれでもなんとか、転ばずに事務所に入ることができました。あぶない、あぶない。

で、お茶をいただく間も惜しんで、早速準備してくれた白衣に着替え、餅を作っている作業場を取材させてもらうことに。だってね、この日わたしは朝ごはんを我慢して抜いてきたんだもん。お腹が空きすぎたら、性格悪くなっちゃうじゃないですか。

業務用の餅つき機といっても、臼も杵もそんなに大きくはなく、スイッチを押すと、上から杵が等間隔で降りてきて、下にあるもち米を搗いていくもので、その隣ではシュワシュワと真っ白な湯気をあげながら、ちょうどお米が蒸しあがったところ。

ちょっと食べさせてもらうと、ん~~、ぎゅっとしまっていて甘みもしっかり含んでいて、さすがに美味しい!いいあんばいで、もち米とうるち米が混ざっている。

ふと横の台に目を移すと、今回の六穀餅に搗きこむ色とりどりの穀物たちが、並べられていて、それぞれつき込むのにちょうどいい具合に火が通されている。

美味しそうに見えるものは、全て口の中に運ばなきゃ気がすまないわたしは、もちろん一つずつ食べてみました。

黒豆は、六穀のなかでも一番大きく親分肌なだけあり、味が濃くてほっこりしていて、キビはプチプチとしていてやわらかい甘さがあるし、粟は思ったよりももっちりとしている。

それから、小豆はそのまま食べるとちょっと硬めに仕上げてあるんだけど、それは自宅で焼くときにちょうど良い食感と香ばしさに仕上がるようにとの配慮だそう。さすがだね。

さて、では餅つき開始!機械のスイッチを入れ、蒸し揚げた白米2種を入れ、順番に穀物を投入していくと、白い生地が少しずつ色づいてきて小豆が入ってまもなく、淡いピンクへと変化していく。

搗きあがったものは、打ち粉を引いた台の上に乗せて計量したあと、斗棒と呼ばれる箱のなかに急いで詰めてぎゅっぎゅっと押しながら形を調えたあて、一昼夜ゆっくりとねかせて、はい、出来上がり!
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そして、わくわくしながら待っていたわたしの掌に、「熱いから気をつけて」といいながら、おばちゃんが出来たて、搗きたて、ほっかほかのお餅を渡してくれました。

待ってました!食べてみると、「当ったり前でしょ!」と言わんばかりに、生地がモチモチ伸び伸び~としていて、まずはもち米の深い甘さをしっかりと感じる。そのあと、それぞれの穀物が噛むたびに、違う味を主張してきて、まさに6変化の美味しさ。

この餅、かなりのハイレベル。だってただ練り込んだだけで、こんなに美味しく仕上がる分けない。穀物の配合量も、かなり研究したんだろうなぁ。旨いよ、旨い!

この日に食べたお餅は小豆がちょっと硬かったけど、おうちで焼くと、いい感じに火が入って、さらに美味しくなるんだよね。すばらしい!個人的には、看板である豆板餅よりも好き!

新年早々、とっても幸せになれる商品の取材、ラッキーでした!みなさんも、是非いちど食べてみてくださいね。
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投稿者 news : 2006年03月16日 | 2006年セコムの食取材日記 | コメント (0)

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