河野さんのさつま揚げ<その2>
今年の3月。取材日程を決める際、「鹿児島っちゅうても、うちはホントに遠いですけん、申し訳のうて」。と気の毒そうな電話口の生産者の河野さん。

大丈夫ですよ。どんなに遠くても、美味しいものがあるところなら、わたくし多少の苦労も乗り越えて取材に伺いますからね、、、とは言ったものの、実際に出向いてみると、確かに遠かった!(^^;。
そのうえ、まだ寒々しい東京から着いたわたしが、ごっついダウンジャケットを着込んでいるのに対し、通り過ぎるヒトは皆、長袖シャツ1枚やTシャツ姿。
異常に浮いている自分に気づき、そーっとダウンをキャリーバッグの中に丸めて押し込み、ハンカチで鼻の頭の汗をちょん、ちょんと拭く。
さつま揚げ作りは早朝から始めるということで、現地近くのホテルに宿泊し、翌朝指定された時間に作業場に到着。空は青くて、東京よりぐーんと広い。今日も天気が良さそうだ!
海から50mほどしか離れていない小さな作業場では河野さんご夫妻が迎えてくれ、ご挨拶の後、早速、さつま揚げのベースであるすり身つくりに取り掛かってもらうことに。
河野さんのさつま揚げは、白身魚のシイラをベースに作っていました。これは、カツオの水揚げ港が近くにあり、カツオと一緒に獲れるシイラが安定的に入手しやすいということと、シイラのクセのない味が河野さん自身、気に入っているから。
シイラは大魚なのに、河野さんの捌きは豪快かつスピーディ。「さすが、長年の経験ですね」と話し掛けると、『わしは、昔は漁師やったからねぇ。さすがに魚の扱いは慣れとるよ』と手を止めずに笑顔で答えてくれた。漁師さんだったんだぁ!

『家内がね、近所のおばあちゃん達から教わったすり身を作っとったら、それがだんだん売れてきて、それじゃぁって一緒にやることにしたっですよ』。
そのベースの味を作った奥さんのほうに話を聞こうと後ろを振り返ると、そこには泥つきの野菜がたくさん積まれていて、サツマイモの皮を剥いたり、家庭用の小さな鍋で人参を茹でる最中。こんな光景は、大きな工場じゃないことだなぁ。一本一本、丁寧に皮をむき、ゴボウを細切りにしていくの。
なんだか、この手間のかけ方が美味しさの秘密なのだと、聞くまでもなく知ってしまった気分。(^.^)
鹿児島に旅行されたことがある方はご存知でしょうが、現地のさつま揚げは、うんと甘め。だけど、河野さんは、現地の味を守り続ける商品を作る一方で、多くの方の口に馴染むタイプも製造していて、「セコムの食」でご紹介させていただくのは後者。
ちなみにこちらは、現地で食べた現地の味のさつま揚げ。砂糖とみりんの甘さが際立っていて、焼酎が飲みたくなるなる。
鹿児島味のさつま揚げはね、わたしは大好きなんだけど、全国のヒトに河野さんのさつま揚げの原料の良さや練りの技術を伝えるには、やっぱり甘みを抑えたタイプの方がいいと思ったんです。
さらに、一連の作業を取材し終えて、河野さんご夫妻に「あの、今回のさつま揚げに使う材料についてご相談させていただけませんか?」とお願いし、変更を快諾していただいたことも嬉しかったことのひとつ。
調味料はものすごーく良質なものを使用してもらい、野菜は、減農薬・無農薬栽培している生産者のものをできるだけ使用。(天候不良などにより100%これらが使用できない場合があるので、カタログでは謳っておりません)
何度も味の調整をしてオリジナル商品を作ってくれた河野さんから最終確定商品が届いたときには、もう嬉しくて、電子レンジで温めて、周りのスタッフたちにもじゃんじゃん配って、美味しいと言われるたびに、自分が作ったかのように自慢してしまいました。
河野さんのさつま揚げが食べ飽きないのは、地元の菜種油メーカーにお願いして河野さんち専用に焙煎加減を調整した菜種油を使っているから。そのうえ、揚げた後に余分な油はきちんと拭っているから、しつこくならない。
細かい努力の積み重ねなくして、他より美味しいものは生まれないのだなぁ。オトナはもちろん、味に敏感なちっちゃなお子様にもぜひ食べさせてあげてくださいね。

商品のご購入はこちらから!
・ 河野さんのさつま揚げ 春小セット
・ 河野さんのさつま揚げ 春大セット
投稿者 news : 2006年03月10日 17:34 | 2005年セコムの食取材日記
