辛鮮・柚子こしょう<その1>
2005年夏のある日に開催された、至福のバーベキューパーティの数日前、主催者から参加者の数名に、「これ」を持ってきてください、という業務連絡が入りました。
案の定わたしの元にも連絡があり、『あ、いのくちさん?持ってきて欲しいものがあるんだけど』と、ある食材を指定されました。
「はい、もっちろんです。言われなくてももっていくつもりでした!」と即答。それが、これ!
わたしね、美味しいものをみつけたら黙っていられない性質なんです。そして、それを味がわかる人たちに、すぐおすそ分けしたくなる習性もあるんです。
この柚子こしょうはね、自慢じゃないが今年のわたしが見つけきた商品のなかでも絶対に5本、いや3本の指に入る逸品。
この柚子こしょうは、レンタカーで九州をめぐっているときに、たまたま巡りあったのですが、最初に口にしたときの衝撃は、いまだに忘れることができませ。
そして、ことあるごとに何人もの食通の知り合いにおすそ分けをしてきたのですが、この商品に限っては「感動した!」の言葉が返ってこなかったことは1度たりともありまっしぇん。
もちろんバーベキューの主催者の方にも贈呈し、あまりの素晴らしさに感動されたようで、『持ってきて』という連絡が入ったわけなんです。
さらに、バーベキューのときも、シェフたちからしっかりお褒めの言葉をいただいただけではなく、3人が3人とも『今度、ボクのとこにも送ってね!』(^.^)とおねだりされ、もちろん贈りますよ!とわたくし偉そうに胸を張ってしまいました。 あ、でもまだ送ってないや。(^^;
そんでもって、今日はこの柚子こしょうの取材で大分に来たのであります。台風で1週間延びたものの、見事な晴天と晩夏の心地よい気候、お気に入りのCDを大音響で聞きながらのレンタカー出張は、わたしにとって、ひとときの至福。
高速をひた走り、お昼前には2度目となる大分の山奥の、田んぼと畑と急な坂道しかない現地に到着。生産者の梶原さんが『道、わかりましたか?何回来ても間違う人がいるから』

「大丈夫でした。わたし、1度来た道は忘れないんです」
作業場の中に入ると、柚子の爽やかな香りと青唐辛子の青くツンとした香りが交じり合って、そうなの、この香りなの!この新鮮な香りは、他の柚子こしょうでは表現しきれないのよね。
そして中にすすんでいくと、奥さんが一生懸命に小さな青い柚子の皮を、使い勝手のよさそうな小さな包丁で手早く剥いているところ。
いや、正確には剥きつづけているところ。この作業、めちゃくちゃ大変でして、10個や20個ならまだしも、何百個ですもん。最盛期には朝から晩まで延々と手剥きするのですが、皮の厚さによっても味が変わってくるから注意が必要で、収穫時期によっては、柚子の皮がかなり固くなりすごく大変なんだそう。

「でも、収穫した柚子はなるべく早く皮を剥いてあげないと」と言われるだけあって、この柚子こしょう作りの最大のポイントは、鮮度。
こ~んなに健やかに育った無農薬の柚子と、、、

こ~んな鮮やかな無農薬の唐辛子で、作るのだ!

唐辛子も柚子も、鮮度がよくなければ、こんなにいいものは出来ないんです。そして、この作業場で一台しかない小さな機械に目をやると、そこには出来たばかりの柚子こしょうが!
ぴっかぴかの鮮やかな緑色した柚子こしょうは、瑞々しくてつやつやしていて、あー辛そう!小指で少しすくって、落とさないようにすばやく口に運ぶと、青唐辛子のストレートな辛さと柚子の青く若い香りときりっとした塩の辛さとが一斉に味覚を刺激して、背骨がしゃきーんと伸びて、目がぱっちりとする。それもとっても心地よくぱっちりと開くの。
よっしゃ、それじゃぁ、この柚子こしょうの美味しい理由を、とっくりと教えていただきましょう!
でも、もうひと口、いただいていいですか?もう、わたし、これ、本気で大好きなんだもん!
、、、、つづく。

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・ 辛鮮・柚子こしょう 3色
投稿者 news : 2006年03月13日 16:20 | 2005年セコムの食取材日記
