おいもやさんの芋ようかん

夜遅く、うちの近所に焼き芋屋さんが出没するようになってから、日に日に恋しくなってきた、あのスウィーツ。その名は「おいもやさんの芋ようかん」。

芋ようかんって、全国に星の数ほどあるけれど、わたしはやっぱりあの芋ようかんが好き!

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だってね、何しろ味が詰まっていて、まさに「さつま芋、さつま芋」しているのよん。よく芋ようかんって、寒天とか増粘剤などを使うところもあるのですが、この芋ようかんの原材料は、さつま芋と砂糖、それに味をしめるための塩だけですから、ギューッと詰まっているんですよね。

この芋ようかんを作ったお店は、120年の間、サツマイモ「だけ」を扱いつづけたさつま芋問屋。年期入っていますがね。この問屋さんではさつま芋を仕入れるときに、土をつけたまま仕入れるんですが、その芋についている土を見るだけで、どんな風に育てられたのかも、出来の良否もわかるんですって。

それに、さつま芋のペーストを購入して芋ようかんを作るところが多いなか芋の皮むきから行なって、芋ようかんを作っているところは、そうザラにはありませんぞ。

春、秋、冬(夏の芋は芋ようかんに不向きなのでつくりません)、その時期に一番美味しいさつま芋を使ってつくるのも、この問屋さんの自慢で、ちなみに冬は、鹿児島の金時芋を使用中。わたしは、全ての季節のものを食べましたけど、うーん、冬のほうが、よりほっくり感じが鮮明に感じられますね。

冷凍で届くので、食べたいときに切り出せばいいから、結構便利なんだけど、一口食べると美味しいもんだから、ついついまた1cm、また1cmって切っていっちゃって、ダイエットしているはずの、自分の意思の弱さがほとほと悔やまれるのよねぇ~。
※この商品は季節商品のため、現在は販売しておりません。
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芋ようかん2箱
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投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

三角ラーメン

冬のグルメ番組の常連といえば、やはりラーメンでしょう。各テレビ局が、全国各地から御当地ラーメンやら気鋭のラーメン店を競って紹介し、次の日にはそのラーメン店の前になが~い行列ができ、わたしも、たまにその列の1人だったりもするのですが。いまやすっかり『国民食』に成長したラーメンですが、たかがラーメン、されどラーメン。これだけ好みが分かれる食べ物もあまりないのではないでしょうか?

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「セコムの食」でも、これまでに各地のラーメンをご紹介してきましたが、もうすっかり定番の商品になっているのが秋田の「三角らーめん」なんです。もちろんわたしも大好きで、カタログの写真をじ~っと眺めてるとあの日、 深々と積もる雪をかき分けて店にたどり着いて食べたときの温ったか、うま~い、そしてポッ!(^.^*)の感動がよみがえってくるんです。なんといっても三角らーめんの魅力は、そのスープにあると思うんです。陸奥湾で獲れた青魚の焼き干しと鰹節のバランスが絶妙で、魚系のキュンとしまった香りが丼いっぱいに広がるんですよね~。味がとても澄んでいるのは、焼き干しの頭や内臓、鰹節の血合いの部分をきれいに取り除いているからで、醤油のコクがさらに滋味を膨らませております。そして店の奥で作る自家製麺は、低温で熟成させた後に熟練のおばちゃま達が、手作業でギュッギュッと手揉みを加えているのでそのランダムな縮れがあっさりのスープをたくさん絡めながら口に運んでくれるのですよん。そしてとっても重要なポイントがひとつ。パックの中にはサービスで豚の背脂がほんの少しだけついているのですが、これが味にさらなる深みを与える秘訣。これをいれることで、なんとな~くふくよか~な味わいになって、素朴なラーメンがちょっとだけお化粧をしたような、そんな印象に変わるのです。

この三角らーめん。なんといっても嬉しいのは、自宅に届く麺とスープ、さらには海苔とメンマと焼き豚までがお店で出されるものと、同じものだってこと。保存料などは使っていないので賞味期限が短いけれど、極端な話、朝と晩食べても平気なくらいサクッと食べられるんです。コッテコテ系のラーメンが好みの方には、物足りないでしょうが、さっぱり滋味系好みの方には、大好評でございます。寒さ厳しい秋田の人々を温めつづけるラーメン。三角そば、食べてみたくない?
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三角らーめん 5食セット

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

干くちこ<その1>

左に大迫力の日本海を堪能しながら、能登有料道路を抜け、むかうは石川でも屈指の癒しの里、和倉温泉のある七尾市。めざすはこの時期にしか味わえないという「新モノ」の干しくちこ。くちこっていうのは、海鼠(なまこ)の卵巣のことなんですけどね、今の時期にしか獲れず、且つ水揚げした海鼠全てにあるわけではない、とても稀少なもの。その歴史は古く、奈良の都・平城宮にも日本酒の肴として献上されていたほど由緒あるものなんですって。

七尾の港のすぐ横にある作業場につくと、大小入り混じったなまこが桶の中にぎっちりと詰められ、それを職人さん達が一体ずつ手にとって包丁でプシュッと穴をあけ、p_kuchiko_01_02.jpg
くちこや海鼠腸(このわた=なまこの腸)を手馴れた手つきでしゃしゃっと取り出しているところ。こんな軟体動物の腹のなかの紐を最初に食べてみようと思ったヒトって、すごい勇気よね~、などと頭の中で思いを巡らせていたらこの道何十年というベテランのおばちゃんが、中の砂をとってきれいにしたくちこを『食べていいよ』と掌にのせてくれました。あ、どうもすみません、じゃぁ遠慮なく。と、するりと口のなかにいれてみてびっくり!う・まっ・いーっ!(目がテン・さらにウロコもぽろり)思わず口から飛び出したこの言葉は、作業場のなかに、くまなく響き渡ったらしくまわりの職人さんは大笑い。だって、びっくりしちゃったんだもん。あまりのコクに。海の匂いがいっぱいで、後味は果てしなく芳醇。叫んだ後も、3分くらいは旨みが舌の上に持続し、頭の中では、すでに一人手酌が始まっている。極上の珍味ですわ。それも超・酒好きのヒトのための珍味!困ったわ。レンタカーだわ。いや、その前に、まだ仕事中だわ。

この旨みを知ってしまったわたしの肝臓は、今後どうなることかとひとり頭を抱えていた所に、生産者のおじさんが「作業場は、もういい?じゃ、干し場に行くよ」「あ、はい。お願いします」ということで、移動。車中、生のくちこの旨みを更に凌ぐんだと生産者がいう干しくちこ。それも、海鼠のなかで最高とされる赤海鼠のものだって!どうやって作るんだろう?
つづく。
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干くちこ
海鼠腸・干くちこギフトセット

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干くちこ<その2>

くちことは、海鼠(なまこ)の卵巣のこと。そして、干しくちこは、それを干して作ったもの。海鼠からくちこを取り出す作業場を後にして、次に向かうのは、干しくちこを作る干し場。そこは、とても風通しの良い建物の2階でした。窓からは程よく海風が舞い込み、時折くちこを軽く揺らしております。その昔は、屋外で干していたのだそうですが、虫がくっついたり突然の雨で商品が劣化するのを防ぐために、今では室内で干しているのだそうです。で、肝心の作業を拝見することになり、カメラを構えてまずびっくり。職人のおばちゃんは、ボールに盛られたくちこから赤ちゃんのにぎりこぶしくらいの束を手にとり、ピンと張ったナイロンの紐にかけ、逆三角形のような形にととのえているんです。あれ~、干しくちこって一枚の卵巣をペラッと延ばして一枚の皮みたいにしているんじゃないの?という、まさに素人的な質問が口をついてでてしまったわたしに、おばちゃんは、にこっと笑いながら

『こんな細いものは大きくは延ばせんがぁ。こんなにしてくちこを何本も重ねるようにして一枚にしていくもんでぇえ。』

でもね、一枚作るのに、結構かなりの量を使っていません?p_kuchiko_02_02.jpg

『そうねぇ、一枚作るのに、生くちこ一瓶くらいは使うねぇ。それを風で乾かすんやけどぉ、ほら、触ってみると表面が乾いても中はまだ柔いやろぉお。そうやって完全に乾く間に中で味が熟成していくのよぅ。だからぁあ、生のよりも味が濃くなるんでねぇ』

そうであったか!さっき作業場で食べた旨みを、あれを幾重にも重ねて、そのうえ、熟成させているなんて、参ったわ!旨いはずよ、旨いはず。だけど、酒飲みじゃないと、これに価値は感じないかも。だって、これってご飯の友には、逆立ちしてもなり得ないもんねぇ。『干しくちこはねぇ、表面をストーブとかコンロで軽く焼いてぇえ、表面が少し白っぽくなってきたところを、裂いて食べるんが美味しいけんどぉ、コップに切れっ端をいれてぇえ、上から熱燗を入れると、これもまた、美味しいがねぇ』こーんな話を聞いて、わたしが試さないわけがない。

早速その日、自宅に帰ってやってみました。ふぐのひれ酒ならぬ、くちこ酒!その日はとても寒かったので、熱燗というより、とびきり燗(55℃前後)につけた日本酒に、九谷焼の湯のみと2cmほどに裂いた干しくちこを用意し、いざ、注ぎまする!すると、湯飲みから日本酒のアルコール香とともにくちこの芳醇で複雑な香りが一気に立ちこめ、覗きこんだわたしの顔をすっぽりと覆う。その圧倒的な香気にクラクラしながらも、器に口を近づけてひとくち舐めると、くちこ独特の磯くさい旨みが、酒飲みに組み込まれているDNAを、十分すぎるほど刺激する。ちびり、ちびり、といきたいところだけど、どんどんお酒が冷めるから温まっているうちに、飲まなきゃ、飲まなきゃ。(*^o^*)ポッ。参りました!m(__)m

くちこを始めて食べた先人に、感謝!下戸の方には、「猫に小判」だけど日本酒が好きな方には、思いっきりオススメしたいわぁ。ご紹介する新モノの干しくちこは、海鼠のなかでもイチバン旨いとされる赤海鼠のみを使っています。一番香りが高い冬の時期に、一番旨い赤海鼠の干しくちこ。
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くちこ
干くちこ
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ぼたん海老<その1>

♪えり~もの~、春は~・・・・♪という名曲の通り、確かに襟裳は何もない。その「何もなさ」が旅で訪れた人たちの心に、ほのかな灯火をつけるんでしょうが、この日のわたしに至っては、それどころではない。なにしろ今回の襟裳は日帰り取材。

みなさん、ご存知ですか?襟裳ってね、とおぉぉいんです。札幌日帰りとはちょっとワケが違うんです。帯広空港から片道2時間、山あり霧あり「熊」あり、車が吹き飛ばされそうなとんでもない突風あり。ついでに気温は-1度、東京との温度差は20度近く、まだあちこちに雪の残骸が見てとれる。でも、大丈夫。寒さにも負けず眠さにも負けず、わたしはいつも前向きよ!計算上の「日帰り可能」を信じて頑張るわ。

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でも、何もないはずの襟裳に一体なにを探しに行ったのか?ついさっき、何もないって書いたばかりなのに。へへっ、それがあったんです。陸ではなく海のなかにはたくさんのお宝が!答えは、今が旬のぼたん海老。もちろんプリップリのピチピチですねん。えりも沖でのぼたん海老漁は3月から10月まで行なわれるんですが、そのほとんどが初春の時期に水揚げされるのだそうです。

漁法は直径1mくらいの丸い籠を紐に100個くらいつけて海に沈める『かご漁』で大漁を狙います。漁船は夜10時くらいに出港して戻るのはお昼過ぎ、わたしが襟裳港について間もなく船が次々に戻ってきました。(大漁かなぁ、ピチピチかなぁ、1尾くらい食べさせてもらえるかなぁ) (^.^)

船を港にぴたりと横付けして、ある漁師は荷を下ろす準備をし、ある漁師は港内専用のショベルカーを操り、水揚げされる網や籠やざるを受け取る。そのなかには、130cmはあるアブラボや、ぼってりしたサメガレイなどの本州ではあまりお目にかかれない深海魚がいて、かなりの迫力!

で、どうなの?どうなの?おじちゃん、早く海老籠の中身を見せてちょうだいませ。跳ねる音は聞こえるけど、早くぼたん海老の姿みせてよぅ。類まれなる海老好きのわたしに早く海老の顔を見させてちょうだいよぅ。えびちゃーん、出ておいでー!
つづく。

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

ぼたん海老<その2>

春なのに、-1度の襟裳岬で出会ったぼたん海老。籠のなかでシュンシュンと跳ねまわっている音は聞こえれど、一体どれくらい獲れているのか、興味津々。ぼたん海老は水揚げすると同時にすぐ目の前の漁協の倉庫に運び込まれ、仕分けシートの上で籠から放たれるんです。

わたしも早速、倉庫の中に移動して、いざ、ぼたん海老とご対面。すると、でてくるわ、でてくるわ!もひとつ、でてくるわ!握り鮨にして食べたい大きさのものから、小さくてかわいいのまで、大漁や!そして近づいてみてみると・・・・・な、すばらしい桜いろ!全身にみなぎる透明感!あるものは何か怒っているかのように渾身の力で跳ね回り、あるものは警戒心いっぱいに触覚を上下に動かしながら辺りをうかがっている。p_botan_ebi_02_04.jpg


う~~~。どれも、旨そ~。。。と目を輝かせているわたしに、漁協のおじさん「食べてみるか?」いのくち「はっ、はいっ。あーりがとうございまーす!」おじさんが籠の中から選んだぼたん海老は、特大とはいかないまでも、かなり大振りのもので、ピッチピチ動いている。それをおじさん自ら頭と殻を外してくれて、わたしの手のひらにおいてくれてそれを、パクッッッ!さっき、というより5秒前まで生きていた海老は、プリッとした身の繊維が口の中を占領し、そのあとにゆっくりとおだやかな旨みが広がる。そう、この旨みは寿司屋でぼたん海老を食べたときの甘み。だけど、活きがいいから甘みがとっても上品で、余韻がなが~い!あ~、よかった。朝早く起きてヘロヘロになりながらの苛酷な日帰りの旅だけどこの1尾ですべてを昇華できるわ。うまいわぁ、このぼたん海老。困っちゃうくらい美味しいわぁ。

で、このぼたん海老なんですけどね、3月から4月にかけて獲れたものをすぐに-30度で急速冷凍するんです。それを宅配でお届けするので、自宅で流水で解凍するとそのまま生で食べられるんです。先日、会社に送ってもらったものを同じフロアの人達にも試食してもらったんですけど、もうみんな大絶賛!仕事そっちのけで食べてました。宅配でお届けするのは、わたしが現地で食べたものよりも、甘みが3倍増してて、あの日プリッとしていた身はしんなりとぷっくりとした食感に移行していて、これまたイイ感じ。

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スピカのこだわりパンセット<その1>

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「セコムの食」を長く愛用していただいている方には、もうすっかりお馴染みの「スピカ」のパン。国産小麦と自家製の天然酵母で焼きあげるパンは、ずっしりとしていて天然酵母ならではの、ほのかな酸味がホントいいの。ふっくらふんわりしたパンが好きな方には、最初は少々重めに感じるだろうけどそれでも、食べてみるとゆっくりと小麦の甘みが広がってきてパンの新たな美味しさ発見!のきっかけになると思います。

そのスピカさんに、今回は「セコムの食」スタッフ歴2ヶ月の新スタッフがお邪魔して、スピカのパンができるまでを取材、というよりどちらかというと『現場実習』 (^.^) してきました。パン屋さんの朝は早い。それに合わせてスタッフも6時には店に入り、店主の降矢さんの元で修行中の方々に混じって、小麦を石挽きするところから始まる一連の過程を見学させていただきました。

多くのお店がそうですが、パン屋の開店までの慌しさったら、そりゃスゴイ。特にスピカの場合は少量多種生産だから、生地も練りこむ素材も発酵時間だってバラバラだから、その分、かなり神経を使っている様子。降矢さんは仕事に対して妥協を許さない方で、工房内はピンと張ったような緊張感と降矢さんの的確で厳しい声、そしてその間を機敏に動きまわり、少しでも降矢さんの技術を自分のものにしようとする若いスタッフたちの真剣な視線で、かなり濃い空気が漂っています。p_spica_01_05.jpg

なかでもスタッフが「驚いた」というのは、降矢さんが生地に触れるときの手さばき。あれは経験を積んだ人でなければ、出来ないですよ~。例えていうなら、生まれたてほやほやの赤ちゃんを抱えるときの手つき。新生児ってふにゃっとしているから、抱えるときは優しくゆったりと、でもしっかりと細心の注意で起こしたり受け取ったりしますよね。それと同じような扱いで、愛しむように生地に触っているんです。それはもう、すごいです、はい。

そして感心しているうちに、10時半を過ぎたあたりから、焼きあがり始めたパンの香ばしい匂いが少しずつ緩やかな雰囲気にしてくれ、11時の開店に向け、店頭には焼きたてで勢いのあるパンが並べられていきます。ほんと~にスピカの店内は、香りがいいの。確かに、パン屋には香ばしい香りが付きものだけど、スピカはクロワッサンなど数点にしかバター類を使わないから、香りがとても軽くて温かいんです。そして、せっかくだからと焼きたてのパンをいただくことに。。。。。そうなの~。待ってたの~。朝からずっと、焼き上がりを心待ちにしてたのよう!、、、、、と。
つづく。
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スピカのこだわりパンセット

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スピカのこだわりパンセット<その2>

オーガニックレーズンを使った自家製の天然酵母で発酵させるスピカのパン。そのスピカのパンが「セコムの食」に登場したのは、創刊まもない1998年冬号なのですが、実はスピカのパンをカタログに掲載できるようになるまでには、わたしなりの苦労がございました。

約6年前の当時。「セコムの食」の創刊と同時に他部署から異動して、食の担当となったわたしに、当時の責任者がこういう質問をしました。『いままで自分で食べてすっごく美味しいと思ったものの中で、うちのカタログで是非紹介したいと思う商品は、ある?』「はい、、、、えーっと、、あります。」 といって一番に挙げたお店がスピカだったんです。『では、そこに交渉に行ってください』と言われ、早速スピカに連絡をしたのですが、ここから先が、大変な道のり。 (@_@)  

p_spica_02_03.jpgまず、店主の降矢さんが電話でつかまらない、電話の対応もそっけない、忙しくて時間がないといわれる。『ないない』ずくしのなかやっとお会いすることが出来たんですが、降矢さんご夫婦の対応が、お客さんとして来店していたときとあまりにも違う!とくにお店のオーナーである奥さんの恭子さんの態度がめちゃ冷たい。気を許そうとしてくれないし、『うちは、外には売りません。』の一点張り。なんで?なんでぇ?どうしてぇぇ?何がどうダメなのかが、わかんないよぅ。それとも、セコムが嫌いなんかなぁ?のれんに腕押しっていうのは、こういう時に使う言葉なんやろなぁ。でもなぁ、ホント、好きなのよ、ここのパン。うぅぅ、ぐすん。

こういうとき、どうしたらいいんだろ?

生産者を何百件と取材してきた今なら、また違ったと思うんですが、なにしろ初交渉の生産者ですからね、食品の知識もほとんどなく“美味しかった、紹介したい”の図しか、頭になかったので言ってみれば、勢いだけで告白してしまった、中学生の心境ですよ。

で、ほとんど断られている状況のなか、最後にここにきたいきさつを話したんです。もう、いいや、これで帰るよ、、、。トボトボとさ。

p_spica_02_05.jpg「わたしね、スピカのパンがとても好きで、前々から車で20分くらいかけて買いに来ていたんです。それで、このカタログの担当になったとき、責任者から自分が好きな商品をカタログで紹介しなさい、って言われて最初に来たのが、ここだったんです」もう、打ち明け話的に、ポツリと、、、、、。しょうがないですね、、、。あきらめます、、、。残念だけど・・・。と、言った途端、降矢さんの表情がやさしくなったんです。『そうだったんですか。それはとてもありがたいことです。そんな形でうちのパンを思っていてくれていたバイヤーの方は初めてです』そして、どうしてそこまで頑なだったのかを話してくれたんです。

それによると、スピカはパン好きには結構有名なパン屋なので、いろんなデパートや通販会社から散々アプローチを受けていたのだそうです。でも、そのいずれの場合でも、販売者側の条件を押し付けてきて、売ってやるんだから、、、みたいなニュアンスで溢れていたそうなんです。毎日○○個は出してください、とか、自分たちの出荷を優先してくれとか決してパンのことを見てくれているのではなく、スピカの名前だけを使いたいというところばかりだったそうです。

スピカは、そんなお店じゃないんですよね。一つ作るのに、そりゃもう大変な時間と上質な材料を使っているので、大量生産なんて、できるわけないんです。

だから、そんな販売会社に辟易し、「セコムの食」もどうせ同じなんだろうと思って、話を聞く気にもなれなかったのだそうです。『でも、そういうところとは、違うようですね、セコムさんは。わかりました。そうでしたら、私たちも前向きに考えてみますね』そう言ってくれたときの、嬉しさったら今でもよく覚えています。その後の交渉の結果、なんとかかんとか掲載にこぎつけることができたのですが、ここから先がまた、大変だったんです。

開店以来始めての通販で、スピカ自身がとても不慣れだということもあり、また、無理をして作ってパンの質を落としたくないということを踏まえてカタログのなかで「お待たせすることがあります」と注釈を入れたのですが、予想以上の大量注文がスピカに入ってしまい、ホントにとんでもなくお客様を待たせることになってしまったんです。私の記憶によると、最も長く待っていただいた方はたしか1ヶ月半以上。もう、担当のわたしとしてはお客様に対して申し訳なく、カスタマーセンターから来るご注文集計表をみながら胃がキリキリしていました。

果たして、掲載してよかったのかなぁ?お客様にもスピカにも、プラスになったのかなぁ?と、ホント冷や汗。でも、お客様からいただくアンケートハガキの感想欄には、ホントにひとつとして悪く言う方がなく、『1ヶ月以上待ったけど、待った甲斐がありました。ありがとう』という内容をたくさんいただいたんです。よかったよ~、よかったよ~。だってね、ホントにわたしスピカのパンが好きなの。だから、それを皆さんにも味わって欲しかったの~。

今ではすっかり、定番商品として続投しつづけているスピカのパンは、季節ごとに特徴のあるパンを交えてご紹介しています。いえいえ、スピカだけじゃなく、すべての商品に、こんなエピソードが山ほどあるんです。それが「セコムの食」なんですのよ。でも、、、、、あれ?今週号って、それぞれのパンの味の紹介をするんじゃなかったっけ?あちゃ~。味の紹介にまで辿り着かなかったよ。 (^^;
<降矢さん>のこだわりを余すことなくご紹介
こだわり倶楽部

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そば粥 おーい酒もって来

出張した次の日、大量に溜まったメールを開いていたら聞き慣れた声で、一本の電話が。『あぁ、いのくちさんかい?』あ、この声は、上杉さんだ。いくら生産者の方が、何百人と増えても声を聞いたらどなたかくらいは、名乗る前にわかるのですよね。上杉さんは、「セコムの食」に掲載している<おーい酒もって来>と<じんわりそば粥>の生産者の方。この上杉さんという方は、還暦を過ぎてから蕎麦処を始めた方で自宅を改装してひっそりと始めたものの、評判が評判をよんでいまでは遠方からはるばる蕎麦を食べに来る方もおおいのだとか。確かに、旨いのですよ。

でもね、カタログで見せている、にっこりと菩薩のような笑顔のイメージとはかけ離れた性格の持ち主なんです、上杉さんって。67歳とは思えないほどのパワーを持っていて愛車のパジェロを抜群のハンドルさばきで乗りこなし、(ホントーに運転が上手いの!)冬には、体育会系の孫と一緒に朝から晩までスキーをすべるような超アクティブなおじいちゃんなんです。

p_hama_tsukudani_03.jpgそれで、今日は何用かと聞いてみると、8月の初旬に皇太子殿下が、能登においでになられるそうで、その際、新しく出来たばかりの能登空港に降り立たれるとのこと。そして当日の昼食として、宮内庁から「お蕎麦」が良いとの連絡が今回の料理を担当する老舗温泉に入ったんだそうです。で、この地で蕎麦といえば、そりゃもう『上杉』しかないじゃろ、ということで上杉さんに白羽の矢が見事当たり、当日は、皇太子殿下に蕎麦を振舞うことと相成ったんだそうです。それはもう、上杉さんにとっては夢のような話で、その喜びを伝えたくて電話をくれたという次第。わたし思わず第一声で「血圧大丈夫ですか?当日までお酒は控えてくださいね」と言っちゃいましたよ。

で、その宴席で上杉さんは「そば粥」も出すそうです。もちろん「セコムの食」で掲載しているそば粥ですよ。白米を使わずに蕎麦の実100%で作っているので、蕎麦の繊細な美味しさが楽しめるし、ちょっと小腹が空いたときなんかだと、胃に負担をかけずにするするといただけちゃうのが人気の秘密だと思うわ。滋味たっぷりという感じだもんね。

それから、人と同じことが大嫌いな上杉さんが、1年がかりで完成させたのは、<おーい酒もって来>。これはね、青唐辛子がピリーッと効いてますねん。アイスクリームのカップのような容器に入っている蕎麦味噌を自然解凍かレンジで軽くチンして、付属のしゃもじの上にペタペタと塗りつけて、コンロでカリッと焦げめがつく位に仕上げて、完成!ほの温かくなった味噌を、箸でちょいちょいと突付いて口に運ぶ。カーッ、か、辛いなぁ。でも、なんだかな、旨いな、これ。もうちょっと食べてみよか。あれ、なんだかんだと食べていたら、あれれ、ヤミツキになってきた。この辛さ、たまらんなぁ。ということになるわけです。酒飲みで辛いのが苦手ではない方のうち、これを嫌いだという方は、1000人に1人もいないのではないだろうか?いや、いないはず。とある有名なシェフも、<おーい酒もって来>は旨いなぁ、とシミジミおっしゃっていました。あ、そうそう、冷奴の上に乗せて食べても、とても美味しいの。

どちらの商品も、「セコムの食」でしか買えない美味ですぞ。自称、他称「呑兵衛」の方、是非是非味わってみてください。

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上杉さんのじんわりそば粥
おーい 酒もって来

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美味しい鮎で仕込んだうるか<その1>

おじ 「わざわざ来てもらって悪いんやが、うちのは企業秘密ばっかりじゃけなぁんも教えられん」
いの 「あ、そう…ですか。では、教えていただけることは何かありますか?」
おじ 「教えられることは、なんもない」

ん~、血が騒ぐ~。こんな職人気質のおじさん、わたくし、超得意分野なのであります。「セコムの食」を担当してから学んだ方程式の一つに、その職人さんのヘンクツ度と商品へのこだわり度はほぼ100%の確率で比例しているという事実がありますからね、今回は期待大!このおじさんが作っている商品というのが、これまたシブイのでありますが『うるか』なんです。p_uruka_01_01.jpg

うるかは鮎を使って作る塩辛で、酒のアテにチビチビ食べる個性的な味わいの高級珍味です。だけど、正直言ってわたしうるかが美味しいものだなんて、これまでの人生で感じたことがなかったんです。だから、今回のうるかだって試食するときには、期待のカケラも持ってなかったんですが。いや、ビックリ!かなりビックリ!旨いんですわ。うるかのセットには3種類の味があって、鮎の身と少々のワタで仕込んだ身うるかは、塩かどがなくお酒どころかご飯にさえ合うほど柔らかな味。ワタの部分で作った苦うるかは、隠し味に使うにはもってこい。お味噌汁にちょっと入れるだけで、コクがぐっとでてくるのです。また、子うるかは文字通り鮎の卵で仕込んだもので味わいは良質の数の子の味に似ていて、生カラスミの代わりにパスタに使うと美味しいのでありますよ。3本セットのなかでも、わたしはこれが一番好き!

スタッフ全員一致で「旨い!」と判断。よし!では、この商品をカタログでご紹介させていただこう、ということで、この、目からウロコが落ちるほどの衝撃を受けたうるかの取材に行ったときの、職人のおじさんの第一声が先ほどの無味乾燥な言葉。あらかじめ「日帰りは不可能」と言われたため、前日に大分入りし、片道2時間以上、くねくねした細い山道を車で走って、やっと辿り着いた訪問者に対して発するには、なんとも冷たい言葉じゃありませんか。

しかしながら、これくらいでくじけるようでは「セコムの食」の担当はつとまりません。おじさんのそっけない対応には、にっこりと懲りない笑顔で、スマートに反応。「では、大切な部分は結構ですから、まずはうるかを作られようと思ったきっかけを教えていただけますか?」と、取材開始。「それはいいけど、秘密は言わんよ」(のぞむところだ!)さぁて、このあと取材はどのようにすすんでいったのか?
つづく。

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美味しい鮎で仕込んだうるか

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美味しい鮎で仕込んだうるか<その2>

「企業秘密!」「なぁんも教えられん!」これを繰り返す『うるか』の生産者、矢野精幸さん。朝早くから大分市内を出発して、やっと辿り着いたというのになんとも愛想ない態度。でも、大丈夫。職人が頑固なら、それ以上にわたしが頑固になればいいこと。職人とて人間、こちらの思いが通じないワケはないのです。まずは矢野さんの「話してもいい」話を徹底的に聞かせてもらうことに。喋らないとはいいながらも、これだけ美味しいうるかを作る職人さん。その苦労は、並大抵ではないはず。まずは、そのあたりの話を聞かせていただきました。

そもそも矢野さんは、この九州一の清流といわれる番匠川の近くで生まれ20年以上前から鮎の養殖業を営んでいらっしゃった方。番匠川という立地を活かしての事業を展開しようということで始めたのですが、いろんなお店に鮎を卸していくなかで、あるところから『お宅の鮎で作ったうるかは、なぜか美味しくできる』ということを言われたんですね。どーせお世辞やろう、と最初は気にも止めなかったのですが同じような声が多く聞かれたため、矢野さんもさすがに、他との違いが何かあるのかもしれない、と思い、いろいろ調べてみたんだそうです。そうしたら、番匠川の水が他に比べ非常にきれいであるのに加え、番匠川の上流には、大理石の元採掘場が、また中流には石灰の採掘場があるために、その影響で水質が酸性であるということがわかったんです。“鮎の味わいを決めるのは、水の違い”だといわれているなかで、これは、天が授けた最大のメリット!矢野さんも、今となってはホントに感謝してるっておっしゃってました。

自分の育てる鮎が美味しいのはわかった。ならば、せっかくだし自分でもうるかを作ってみようと思うのは当然のこと。作りましたよ、作りました。でもね、最初の数年間はどうしても納得できるものが出来なかったんだそうです。ここから矢野さんの「うるか作りの長い道のり」が始まったんです。このオジサン、凝り性ってどころの騒ぎじゃない。うるかは、鮎の塩辛ですから、使うもの当然のことながら鮎と塩。この究極にシンプルな食材で、他とはまったく違う美味しさを引き出そうとしているわけですから、あとは技以外にはないですよね。

まずは、使用する鮎をいかに選ぶか。矢野さんは、どの時期の鮎がうるかに適した鮎なのかを克明に調べました。身質、脂のノリ、成長度合い、餌、餌を与える量やタイミングなど、長年の勘と照らし合わせながら、数え切れないくらいの試作を作りました。p_uruka_02_01.jpg


次に製法。身うるかは鮎の身、子うるかは鮎の卵、苦うるかは鮎のワタをそれぞれ使うのですが、それぞれ同じ作り方はせずに、味わいにあった手間の掛け方で丁寧に作っているんです。鮎をすり身にするときのすりこ木には、近くの山を探し歩いてやっと見つけた頑強な山椒の木(70cm~80cmもある!)を使います。これは、ほのかな香りがいいことと、山椒自体に殺菌作用があるとされていて、これを使うのが昔からの製法なんだそうです。

使用する鮎だって一尾一尾手にとって左右の卵の入り方(片方にしか卵は入ってないのに出荷されることも他ではよくあるそうです)や卵の熟し方まで丹念にチェックしているところは、他にはおそらくないのでは?次に、矢野さんの鮎は、番匠川のすぐ横でその伏流水を常時流しながら育てられているというので、実際に鮎が泳いでいるところも見せていただいたんですが、もうね、鮎の元気なこと!わたしも触らせてもらいましたけど、彼らはホントに威勢がよく、そんなに跳ねなくてもと思うくらい、わたしの顔に水をピシャピシャお掛けくださいました。(^^;もちろん、鮎の塩焼きもご相伴にあずかりましたけど、鮎というのはこんなにも繊細な味わいだったのか、さらには鮎の卵はこんなにも熟すことができるものかと感動すらしてしまいました。

そして当初、矢野さんが頑として教えてくれなかった企業秘密ですが、最後には全て教えていただきました。どうしてわたしが企業秘密を知りたかったか?それは、その企業秘密のなかに「セコムの食」の基準外の添加物を使ってないか?を確認しなければいけないのと同時に、職人と「セコムの食」の間に、一厘のわだかまりもない商品をご紹介していきたいからなんです。しかし、生産者だって企業秘密を他に漏らすことは、ヘタすると競合他社にマネされて、あわや倒産の憂き目に遭う事だってあり得る話。それをおしてまで、教えてくださるにはそれを上回る『信頼』を勝ち取らないといけないんですね。矢野さんの話を伺いながら、わたしは“この商品なら是非ご紹介したい!”と思い、ある程度話を聞き終わった時点で、「セコムの食」というカタログの姿勢や、矢野さんのような職人さんや熱意のこもった商品のみを取り扱っていきたいのだという話をさせていただき、結果、今回のご紹介に至ったというわけです。

今回の矢野さんだけではなく、いままで伺ってきた企業秘密の数々は、わたくしが『墓まで持っていく内緒ごと』。全国の生産者の皆様、どうぞご安心を!(^.^)この<美味しい鮎で仕込んだうるか>は、うるかを初めて食べる方にも美味しい!と感じていただけるはずだけど、いままで一度でも他のうるかを食べたことがある方には『是非!』お召し上がりいただきたい!違いは歴然です!

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美味しい鮎で仕込んだうるか

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

伝統の道産柳葉魚&乾燥柳葉魚<その1>

フランス出張の余韻を引きずりながらも、生産者からの『来週中に来ないと、今年はもう間に合わないよ。』という電話に慌ててスケジュールを調整し、飛行機のチケットを手配。日帰りのため早起きは免れないけれど、天気も良さそうだし、なんといっても、フランスの取材で言葉の壁にぶち当たったばかりのわたしとしては、日本語が通じる生産者というだけでも、とても嬉しい。約2ヶ月ぶりの北海道で、すっかり葉が落ちた木々やススキの穂を横目にレンタカーで約1時間の旅、快調でございます。

そして到着したのは、鵡川の町。目指す食材は、本物のししゃも。なぜわざわざ「本物」というかというと、よくスーパーなんかで売られている「ししゃも」は、多くの場合、遠洋で獲れる「キャペリン」という魚を代用して売っている場合が多かったんです。(今は原産地の表記が必要なので、以前ほど堂々とニセモノが出まわることも少なくなりましたが)しかし、わたしが取材に行ったししゃもは、もちろんそんなんじゃございません。正真正銘の北海道産のししゃもです。このししゃもは、北海道の鵡川地区から、遠くても厚岸辺りのごく限られた海域でしか獲れない稀少な魚。p_shishamo_01_03.jpg

ちなみに、ししゃもは漢字で柳葉魚と書くんですが、それには心温まる言い伝えがあるんです。

昔々、ある冬のこと。この地は、あまりの寒さに猟もできず、作物も枯れ果て、海も時化て、全く食べ物がなくなったんだそうです。そしてここに住む人々は、あとは飢えて死ぬだけ、というほど辛い状況になったとき、神様が人々を哀れんで、柳の葉を川に流し、それを魚に変えて、人々の飢えを救ったんだそうです。柳葉魚という漢字は、この言い伝えからきているのだそうです。

そのししゃもの漁は10月1日から、ししゃもが川の遡上をはじめるまでの約1ヵ月半ほど。短いですよね。ゆえに、生産者からの「来週までよ」という言葉に慌ててしまったのです。

ちょうどお昼前に生産者の元に到着し、まずはご挨拶。店内には多くのお客さんがいて、店の奥では買ったばかりのししゃもをホットプレートで焼いて食べている姿も。う・ま・そ~です~。すると、生産者の方から「せっかくこんなとこまで、来てくれたんだから、ししゃも食べていってね」というありがたいお言葉。もちろん喜んで!「それにね、この時期にしか食べられないものもあるから、それも食べてみてね。」え~っ。なになに?この時期にしか食べられないものって・・・、何?
つづく。
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生干道産柳葉魚(メス)
生干道産柳葉魚(メス・オス)

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

伝統の道産柳葉魚&乾燥柳葉魚<その2>

毎年10月1日から解禁となるシシャモ(柳葉魚)漁ですが、シシャモのメスが卵を産むために、1匹でも鵡川(むかわ)を遡上し始めたらその年の漁は終了するため、漁期は実質1ヶ月半くらい。だからわたしも、慌てて現地取材に向かったわけですが、そこで「この時期にしか食べられないんだよ」と言われて食べさせたもらったのが、獲れたばかりのシシャモでつくった握り鮨。

細いシシャモにあわせて小ぢんまりと握られた鮨は、とても繊細で白身魚のキスを思わせる味わい。現地で、この時期だけの生のシシャモを食せるなんて、贅沢この上ないですよね~。もちろん、カタログでご紹介しているシシャモのオスとメスも焼いてくださったんですけど、これがまた、旨いのなんの。10尾以上は、ぺろりと食べちゃいました。。p_shishamo_02_03.jpg


でもね、鵡川は、シシャモの町と呼ばれるだけあって町のあちらこちらにシシャモ屋さんが点在している。そのなかにあって、どうしてこの店のシシャモが美味しいのか、取材者としては、気になるところ。聞いてみました。

え~、ご主人によるとですね、第一は仕入れる時の目利き、そしてシシャモを漬け込む塩加減のアンバイなんだそう。シシャモと塩で作るわけだから、まずはその素材のよさってことですね。それから干し方。臭みが出ないように表面をカラリと乾かして、それをベストな状態のまま一気に冷凍させることで、稀少価値の高いシシャモならではの旨みをしっかりと引き出すことができているんですね~。

取材の帰りには、たくさんのシシャモのお土産までいただいて感謝しきりだったのですが、自分で食べきれる量でもないし、せっかくだったらこの美味しさをみんなにも味わってもらおうと先週末に、会社の有志で行なったバーベキューパーティに差し入れしたんです。もうね、みんな大絶賛!特にオスに関しては、身質といい脂の旨みといいい文句なし!シシャモって、ついついメスに目がいきがちですけど、身が美味しいのは、実はオスのほうなんですよね。焼いていると身からジワジワと脂が浮いてきて、チリチリと焼き目がついたところを頭の方から、ざっくりと口に放り込むと、他の魚では味わえないシシャモならではのコクがふくよかに広がっていく。いやー、ホントに旨いんですぅ。
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生干道産柳葉魚(メス)
生干道産柳葉魚(メス・オス)

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

浜だき佃煮

前日、羽田に着陸間近の機内から木更津の海岸を覗き込み「そうそう、明日はあそこに取材に行くのよね」と指差し確認。せっかくアクアラインを通るからには、明日はきっと晴れるはず。そしてもちろん、晴天となった翌日(なにしろわたしは晴れオンナ)「セコムの食」で長くお付き合いをしていただいている江戸一飯田の4代目の飯田さんと、セコムのWeb担当をしているスタッフと3名で品川駅で待ち合わせをして、木更津まで約30分の快適なドライブ。

江戸一飯田さんは、築地でも老舗の佃煮屋さんで全国に点在する佃煮職人の腕を熟知しているため、例えばアサリならアサリを炊くのが一番上手い職人に釜をあずけ、自分たちが目指す無添加の佃煮を炊いてもらっているんです。だから、いま「セコムの食」でご紹介している『浜だき佃煮』に入っている佃煮は、すべてその道を極めた職人が炊きあげた佃煮のセット。実は、すごいんです、あの佃煮たちは。

p_hama_tsukudani_03.jpgそして、この日向かう木更津には、アサリと生海苔の炊きあげをお願いしている職人の岩崎さんがいるのであります。岩崎さんは、この道30年以上の佃煮職人。炊き場の目の前は、木更津の海、という環境で、先代であるお父様から釜を受け継ぎ、昔ながらの“潮の香りまで含んだ旨い佃煮”を作り続けています。

アサリを炊く釜は、約80cmほどの鉄の釜。鉄釜は、毎日磨かないとすぐに錆びてしまうので、どんなに寒い日だろうと一日も怠ることなく、毎朝早くから磨ぎ石でゴシゴシと磨かなければならない。

岩崎さんは長年使い足した、コク豊かなタレと手剥きしたアサリ、せん切りにした生姜を入れて、蒸気で一気に沸騰させたあと約15分きっちりと炊き込みます。最初は白いアサリが、徐々に醤油ダレをまとってあめ色に変わり炊き上げ間近には、ツヤのよい、キリッとしまった姿になってくる。じーっと釜のアサリを見定めていた岩崎さんの「うん、あと1分」という声のあと、さらに醤油ダレとアサリが混じりあい、釜の中はまさに佳境。「よしっ」とばかりに湯気と共に一気に釜からあげられるアサリの、なんと美味しそうなこと!テリッとしていてプリッとしてて、キュッとしてる。たまらず、一つつまんで口に運ぶと醤油のキリリとした味わいと噛むとなかから溢れてくるアサリの滋味で口の中が満たされる。旨いっ。「でもね、佃煮ってぇいうのは炊き上げ直後が一番美味しいわけじゃないんだ。これから少し風に当てて馴染ませて、ホントに美味しい味わいになるんだよ。」と、岩崎さん。たしかに!もうじきすると、いま食べたアサリを包んでいた醤油のカドが丸くなってより一層アサリと馴染んで、佃煮らしい締まった味になるんですよね。しかし旨いわ、このアサリ!だれか、白ご飯とお茶を持ってきてくれんかね。p_hama_tsukudani_04.jpg

それから、もう一つ。浜だき佃煮に入っている、生海苔を炊くのは直火の釜。市販されている板海苔の佃煮とは違い、味付けは醤油を基調として甘くなく生海苔ならではの、しっかりとした繊維が歯に心地よい。佃煮というよりは、気の利いた小料理屋で出される、海苔の煮つけのよう。

実はわたし、この生海苔をはじめて食べたとき、かなりカルチャーショックを受けたんです。だって海苔の佃煮って、子供の頃からずっと甘いもんだと思っていたのに醤油味とダシで炊き上げた、それも生海苔なんて、口に入れてビックリ。江戸の佃煮ってぇのは、こんなに旨いもんなのかい?って感心しちゃいました。海苔の繊維がね、いいんですぅ。舌の上につるんって広がって。この佃煮たちを食べると、いかに日本が培ってきた食文化が素晴らしいものか実感していただけると思いますよ。自家用としてはもちろん、贈り物にも最適の箱に入れてお届けします。うちの母親も大好物です。
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浜だき佃煮セット

投稿者 news : 2005年02月15日 | 2003年セコムの食取材日記 | コメント (0)

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